学術出版と学術コミュニケーション−ブロッグ(Weblog)

2002年4月22日

欧州委員会(European Commission)は、Europe and Cultureの一般公開を開始した。Europe and Cultureは、ヨーロッパ文化に関する、フリーのオンライン・コレクション、諸活動、助成情報、ニュース、関連リンク情報へのポータルである。
Ingentaは、諮問委員会の米国側メンバーを指名した。新メンバーには、メアリ・ケース(北米研究図書館協会)、クリフォード・リンチ(ネットワーク情報連盟)、アンドリュー・オドリツコ(ミネソタ大学)、キャロル・テノピール(テネシー大学)、メアリ・ウォルサムが含まれている。
英国のRDNのインデックス対象リソース数が50,000を突破した。RDNは複数の学術主題ポータル、すなわち「ハブ」の集合体である。RDNに含まれるすべてのリソースは、フロントページから統合検索できる。
カレッジ研究図書館連盟(Association of College and Research Libraries: ACRL)は、学術コミュニケーション3ヵ年計画を発表した。「このイニシャティブの広範な目標には、学術情報へのアクセス向上、電子情報技術の利点を活用した、費用効率の高い代替出版手段の促進、及び研究者自身による学術コミュニケーションの管理の奨励などが含まれている。」詳細については、College and Research Libraries News誌5月号に掲載される記事を参照されたい。
Elsevier ScienceがMathematics Webという数学論文のポータルサイトを開設した。Mathematics Preprint Serverという数学分野のプレプリントサーバも含まれている。

2002年4月18日

学術コミュニケーション研修会の創設

4月11日付けのプレスリリースによれば、図書館情報リソース協議会(Council on Library and Information Resources)は、メロン財団からの助成金を得て、ダートマスコレッジ図書館と共同で学術コミュニケーション研修会を開設することになった。

ディジタル技術は伝統的な学術コミュニケーション・プロセスに多大な変化をもたらしている。ここで言うプロセスとは、学術情報が生産、配信、蓄積、保存される過程のことである。研究者、図書館、営利組織、そして非営利組織は、いずれもこれまでに数多くの試行、実験を繰り広げ、より豊かな情報資源を創造し、研究・教育のためのアクセスを向上し、図書館のスペースや財源の制約を緩和するために、ディジタル技術の可能性を追求してきた。しかしながら、これらの実験が持続可能なシステムへと成長していくはどうかについては、定かではない。また、今後いかにして構造的な変化が生じるかについても、確かな展望を持つには至っていない。

学術コミュニケーション研修会は、学術コミュニケーションにおける開拓者や革新者を一同に集め、1週間に及ぶ合宿の中で、学術コミュニケーションの改革を推進するための機関ベースや分野ベースの戦略について、参加者が議論し、立案し、組織化する場を提供する。同研修会は、ディジタル環境下における学術コミュニケーションの変革の最前線に立って働く次世代の人々の指導者となるべき中核要員の育成をめざしたものである。学術コミュニケーション研修会は、ニューハンプ、シャー州ハノバーのダートマスコレッジのキャンパスにおいて、少なくとも年3回開催される。初回は2003年夏に予定されている。 (以下省略...)

2002年4月12日

UIUC Cultural Heritage Repositoryは、イリノイ大学のOpen Archives Initiative Protocol Metadata Harvesting Projectのテストベッドであり、現在28のコレクションのメタデータが含まれている。

2002年4月10日

英国のRe:source (Council for Museums, Archives and Libraries)は、Access to Archives (A2A)プロジェクトの第2期を助成するために、22,500ポンドをNational Council on Archivesに出資した。A2Aプロジェクトは、12世紀から20世紀までの英国の貴重なアーカイブ・コンテンツをオンラインで無料提供することをめざした計画である。

2002年4月5日

SPARC新マニュアルを刊行
4月1日付けプレスリリースによれば、SPARCはGaining Independence: A Manual for Planning the Launch of a Nonprofit Electronic Publishing Ventureを発表した。この新たな刊行物は、ウェブ上で無料で利用でき、電子リポジトリや電子ジャーナルを含む電子出版ベンチャーの立ち上げ時と初期段階のビジネスプランの策定へと読者を導く詳細なステップバイステップのガイドとなっている。
Gaining Independenceは、大学、図書館、学会及び他の機関が、商業的に出版される学術情報の代替となる仕組みを策定、計画、実装する際の手助けとなるであろう。GIは適切な出版諸モデルに関する背景を提供し、とりわけ、新たなコミュニケーション・イニシャティブを検討中の研究者や図書館員にとってなじみのないビジネスプランニングに焦点を合わせている。このマニュアルは、「状況評価と戦略的対処」、「技術と技術的考察」、「市場、マーケティング及び販売」、「組織」、「財政」、「財政プランと運営プラン」といったセクションから構成されている。付録として関連情報資源への詳細なリンク集も含まれている。

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