ponatyolis

序章   旅の決意

  空全体が明るくなってきた。今日は曇り空だからわからないが、もう日の出の時間は過ぎているだろう。さっきからまた降り出した霧雨が日焼けした肌に最高に心地いい。

 『車で日本一周か。。。』
 この丘から一望できる町で生活する僕らに日本という国はデカすぎる。しかし、デカすぎるからこそ見てみたく、見てみたいからこそ旅に出るのだろう。一生をかけてもいい、そんな旅にしたい。僕ら3人はいつになく興奮していた。

 『金貯めて車を手に入れよう!』
 『自炊して野宿でいいだろ!』
 『携帯なんか持っていかねぇ!』
 『やるからには47都道府県回ろうぜ!』

 アイデアは尽きない、熱気は最高潮に達する。この丘から、この町で一番、いやこの小さな島国で一番熱い熱気が天に放たれる。

 いつの間にか雨のあがった空を見上げると、大きな虹が架かっていた。。。

 言葉がとまる。。。息を呑んだ。

 あの時の光景を僕らは死ぬまで忘れないだろう。大きな大きな虹だ。虹を見て、僕らの決意は固まった。こんな縁起の良い船出もないだろう。

 『行こう、日本一周』


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