SCENE 20


G M:では,ユウキと尚也のシーン。判定は省略してもう発見したことにするけど,松山家から少し離れたところで,走り出そうとするベンツがある。その後部座席に,くたー,となってる遙の姿も見える。
ユウキ:じゃあ《完全獣化》《一角鬼》をかけて,そのベンツに跳び乗る!
尚也:私はその後からついて行こう。
GM:では,ボンネットに獣が降ってきたんで,車を止めざるを得ないな。
ユウキ:おら,出てきやがれ! 逃げられると思ってんのかよ!
GM:では運転席のドアが静かに開いて,片腕を失ったモドキちゃんが降りてくる。「……しつこいな,おまえも」
ユウキ:やられっぱなしってのは性に合わないんでね。やり返させてもらうぜ。
GM:モドキちゃんはちらりと後部座席の遙に目をやると,頷いてこう言う。(低い声で)「いいだろう。……1分だ」
一同:うわ! 1分!(笑)
ユウキ:…………。
綾:あー,ちなみにルールブックによりますと,1分はだいたい1ラウンドだそうなんですが……。
晟:もしや「一発でカタぁつけたるぜ」とかおっしゃってる?(笑)
遙:やはり微妙に楓ちゃんと近い血を感じますなぁ。
ユウキ:(怒りの形相でサイコロを握り締める)
尚也:あー,ちょっと待ってくれたまえ。私も行動したいのだが……。
GM:あ,すみません。尚也さんちょっと行動遅らせてくれませんか?
尚也:はう。ま,まぁいいでしょう。では念を込めてボールを握り締めています。
晟:って,ここでまた魔球なんですか?
尚也:単に同エンゲージにはいないだろうと判断したからですよ。
ユウキ:……ちなみにイニシアティブいくつ?
GM:君より速いよ。
晟:それめちゃくちゃ速くない?
GM:数値は内緒。では先に攻撃させてもらうね。……大丈夫,本気出してないから。
ユウキ:それはそれでめっちゃムカつくんだが!?
晟:……ここであえて負けておくという手もあるよ?
ユウキ:それで「オッケー,刻んだ!」ってか?
GM:一般読者にわからんネタはやめたまいよ。(ころころのころころ)えーと,50ぴったし。
ユウキ:50!?
綾:うぁ,またパワーインフレはいってるよ……。
GM:基本的に少年漫画のノリだもーん。で,避けられた?
ユウキ:《ゆらめき》《全知の欠片》でダイスが18個の(←これもどうかなぁ)クリティカル値が8で……33!
GM:(余裕の笑み)では,48ダメージをプレゼントだ。
ユウキ:……リザレクトして,5点回復。反撃。《全知の欠片》《ピンポイント・レーザー》で……(ころころ)おい,何でこういうところで回らないんだよ!?
尚也:ふむ,1個しか回っていないようだが。
GM:1個ぉ?
晟:嘘!? なんでそれだけ振って回らないの!?
ユウキ:なんだか知らないけど7ばっか出るんですよ!
GM:で,結局いくつになったの?
ユウキ:……14。
綾:そ,それは……。
晟:間違いなく,鼻で笑われるぞ?
GM:うん,ではエフェクト使わずに避けてあげよう。……ほら避けた。
ユウキ:がー! めっちゃムカつくー!(怒)
尚也:ちなみに私はさっきから振りかぶっているのだが。
GM:は?
尚也:是非,アイツに魔球をぶつけてやりたい。投げてもいいか?
GM:それ射撃扱い? ならOKだけど,
尚也:もちろん〈射撃〉技能で判定だ。そして《電光石火》《吼え猛る爪》! 魔球「ホワイト・トルネード」をくらえ!
晟:そ,それ魔球の名前だったんだ?(笑)
尚也:(ころころ)46!
GM:46ぅ? (ころころ)あ,ホワイト・トルネード命中……。
一同:(笑)
綾:ソレ,微妙に情けないなモドキちゃん(笑)。
尚也:ふふふ。ちなみに26点装甲点無視ですからね。
GM:(考えて)しかしここで悪夢再び。
晟:げ。
綾:はね返し? また?
GM:うむ,楓といったらコレであろう。
綾:……楓のはね返しって,「後述」タイミングだった? さっきリアクション終わったのにまたはね返しできるの?
晟:えーと,私が作った時はタイミング「リアクション」だったけど……。
GM:ああ,それ。変えた。
一同:ずっりー!
ユウキ:うわ,「後述」だよ「後述」。どうしろってんだ。
晟:どんなマンチもマスター裁量!の一言には勝てんわな(←この人も他人のことは言えない)。
GM:(無視)で,どうなったかというと,モドキちゃんは振り向きざま,真上に鋭い蹴りを放つ。一瞬閃光が走ったかと思うと,……魔球は上に飛んでっちゃいました。
晟:……少林○ッカー?
綾:少林サッ○ー言うなー!(笑)
尚也:つまり落ちてこないと。
GM:落ちてこない。
ユウキ:でも,はね返しはなかったんだ。ならいいんじゃない?
尚也:落ちてきてくれないと,あれしかボールはないのだが……。
一同:(爆笑)
GM:ごめん,遠いお空の星になった(笑)。
尚也:……まぁいいか。1回ちゃんと投げられただけでも。
綾:なんか満ち足りた顔してるよこの人?
晟:わっかんないなぁ尚也さんって……。
GM:それはそうとセカンドアクション。
ユウキ:じゃあ攻撃を……。
GM:その前に,モドキちゃんに突っ込んでいったユウキくん。【感覚】で判定を。目標値は6。
ユウキ:(ころころ)くあー,なんでこんなところでゴロゴロ回るんだ! 26!
GM:あ,そう。そんなによーくわかってしまったんだね。
晟:知らずに済めばその方がよかったのに……。
ユウキ:え?
GM:うむ……とりあえず,アレ? 今の君では,かないそうにない相手だ!とか……。
ユウキ:それでもケンカを売るのが男というものなのでっ!
一同:(笑)
GM:やるんだな? それでも君は殴るんだな?
ユウキ:殴ります!
GM:ふふふ。その言葉が聞きたかったのだよ。
ユウキ:え?
GM:大変お約束なシーンで申し訳ないのだが! そこで君の右の拳がまた光を放つぞ!
晟:またかいっ!
GM:まただとも! 君の周りを光る砂がとりまいたかと思うと,獣のそれと化した右腕がさらに甲冑めいて変形する! てか,あえて言おう! 「再構築」だ!(爆笑)
ユウキ:またアルタ○化かよ!?
晟:ちょっと待てやこら! いいのか!? ホントにいいのか!? そこまでスク○イドそのまんまか!?
GM:いやー,本当はねー,肩に3本ツノ生やそうかと思ったんだけどねー。
晟:勘弁してくれ。リプレイ書く方の身にもなれ。
GM:あー,というわけでユウキ,おめでとう。君には新たなる必殺技をプレゼントだ。
ユウキ:必殺技って,光みたいな?
GM:まぁそうだけど,その前に侵蝕値いくつ?
ユウキ:83ですけど。
GM:100まで上げといて。
一同:(爆笑)
ユウキ:いきなりリザレクト封印っ!?
GM:そのかわりねー,強いよこれは。まず,発動すると白兵攻撃の全てに2個ダイスボーナスがつきます。それとエフェクトいらずのエンゲージ攻撃ができる。いわゆる必殺ぱーんちってヤツね。
ユウキ:へえ……。
GM:ただし3回まで。
ユウキ&晟:またそれオチかいっ!!

 ……えー……もう説明するのが虚しいんですけど。
 スクラ○ドの主人公というのがねえ……3回まで必殺パンチがうてたんですよ……。
 ご存知ない方,本当にすみません。
 私は悪くないです。GMが悪いんです(とか言いつつ,一番甲高い声で笑っていたのは私だった……)。

ユウキ:えー,だからなんだって? 衝撃の? 撃滅の? 抹殺の?(笑)
晟:だーかーらー! リプレイにした時知らない人から見るとバカみたいだからいいかげんにしろって言ったのにー!
GM:……とか言って喜んでるくせに。
綾:(←ス○ライドを全く知らない人)問題ないよ。きっと知ってる人が読むとさらにバカみたいに思えるだろうから(笑)。
晟:ぐっふう!
GM:うん,このパンチを撃つたび肩のツノがぱきんぱきーん!と割れていくオチもつけたかったんですけど,やらなくてよかったね(笑)。
晟:…………。
GM:あ,それとユウキ。それって色々制限があって,まず侵蝕値が100パーセントを超えないと使えない。
ユウキ:ああ,それで。
GM:それからこの形態になれるのは1シナリオに1回だけ。それと,必殺パンチはエンゲージ内無差別攻撃。対象選べないから。
一同:(再度爆笑)
尚也:おい,待て。それは……。
晟:遙ちゃんがエンゲージ内にいるんですけどー!?
GM:攻撃するならエンゲージ内ぽっかりクレーター♪って感じですが?
ユウキ:でも,やるんだろうなぁ。車ごとぶっ壊しにいくんだろうなぁ!
晟:ユウキさーん!(泣)
遙:にゃーっ! やめてー!
ユウキ:うるせえ! 男のケンカに情けは無用!
晟:それなんか違いますー!
GM:とりあえず遙,気絶から覚めていいよ。
遙:わーい。……って,覚めない方がよかったのではー!?
GM:衝撃とんでくるな。
遙:あうー!?
ユウキ:もうこうなったらヤケクソだ! 《ピンポイント・レーザー》《全知の欠片》に《神獣撃》加えて攻撃! (ころころ)36で防御行動にダイス3個のペナルティ,および装甲値無視です。
GM:了解した。ただしその前に,遙であるが……。
遙:ほえ?
GM:君が目を覚ますと,恐ろしい破壊の波が迫ってくる。どうする?
遙:ど,どーする言われても,今から車を飛び出しても間に合わないよーな……。
ユウキ:だって侵蝕値100パーセントいってないだろ? リザレクトリザレクト。
晟:てか,ちーちゃんが守ってくれるとか,ないの?
GM:ちーさんですか? 薄く笑って腕組んだまま座ってますよ?
晟:ひー!?
遙:な,なんかもぉアタマの中真っ白になってしまうのではないでしょうか。
GM:(にやり)なるほど。で,ダメージは?
ユウキ:41点,装甲値無視(笑)。
遙:うう……素直にリザレクトします……。
GM:あ,その前にマスターシーンね。
綾:また? 今回多いね。
GM:俺もしまったと思ってる。大変なんだよやる方は(笑)。それはともかく遙なんだが,真っ白になった意識の底で,何かが頭をもたげたのがわかる。
一同:…………。
遙:それは……いわゆる「もう1人の自分」オチ?(汗)
GM:その人が言うには,「このままだとみんな吹き飛ばされてしまう! ダメ!」 その瞬間に,ベンツの中から白い光が溢れだし,ユウキの放った衝撃波とぶつかる。そして……。
遙:相殺した,と?
GM:うん。
ユウキ:……ちょっと待てや!?
一同:(爆笑)
GM:ユウキくん,大ショック(笑)。
晟:今回,遙ちゃんにやられっぱなしですよね……。
ユウキ:てか,なんでそういうことするわけ!? 《神獣撃》まで使って,これで《完全獣化》解けちまうんだぞ!?
遙:いやー,私に言われても……。
GM:うん,まだ遙本体の意識は戻ってないから。てなわけで描写の続きだけど,クレーターができた路面には,もはやベンツはない。千葉さんもいないし,モドキちゃんもいない。
一同:何ー!?
GM:そのかわり,淡い光に包まれた遙が危うい目つきのままそこに立っている。そして,目を閉じたかと思うとぱたっと倒れる。
遙:ぱたっ。
一同:(笑)
遙:今回,気絶してばかりなのです……。
GM:うーん,ゴメンねー。
尚也:仕方ない,何がなんだかわからんのだが,とりあえず起こしてやらねば。
ユウキ:おい起きろ! ぺしぺし!
晟:……ぺしぺし? ユウキさんの場合それが心配なんですけど,本当に「ぺしぺし」でしょうね?
ユウキ:いくらなんでも「ごんごん」とか「ごつごつ」はないだろう。……まぁぺしぺしやっても起きないなら,だんだん熱が入ってくるような気もするが……。
遙:はうわ! 起きるです起きるです! てゆーか起きる前にまたリザレクトになってしまうです!
ユウキ:だからそこまでやらんつーに。
GM:あー,ユウキくんや。君にプレゼントがある。
ユウキ:また侵蝕値ですか。いりませんよ。
GM:まぁそう言わずに。侵蝕値の基本値を8点プレゼントだから。
ユウキ:……は? 基本値?
一同:(爆笑)
GM:(へーぜん)そう,基本値。次の回から侵蝕値39でスタートね。
ユウキ:マジすか!?
GM:あ,君人間の姿に戻ったんだよね? では篭手のようになっていた手ももとに戻る。だが,そこに以前にも増して強烈な痛みが襲ってくるね。さらに気絶(笑)。
ユウキ:うお!?
尚也:なんだ,2人ともどうした。しっかりしろ。
遙:…………。
GM:君の記憶は,おぼろげながら残っているね。
尚也:遙? 遙,聞こえているか?
遙:うん……。
GM:遙,そこで君にだけ千葉の声が聞こえる。
遙:え?
GM/千葉:「おめでとう。ようやく覚醒されましたね……」
遙:…………。黙って振り向く。
GM/千葉:「それでは,またそのうちお会いしましょう」
遙:黙ったまままた前を向いて,頷きます。
GM:では,ここでシーンをきりますね。

 

SCENE 21


GM:では松山家にシーンを戻す。
綾:さっきも言ったけど,大谷に連絡。
GM/大谷:「そうか,そういうことになってしまったか……」
綾:何がです?
GM/大谷:「いや,いい。とりあえず俺もそっちへ行く」
晟:あ,ところで明日香さんは落ち着いたんですか?
GM:落ち着いたことにしてあげよう。話が進まないから(笑)。とりあえず横たわった光の手を握り締めたまま座りこんでいる。
遙:マスター,そこで登場します。で,慌てて父親の元に駆け寄ります。
晟:遙ちゃん!? 無事だったの!? 今まで何が……。
遙:それを無視して駆け寄ります。
晟:がああああん!?
綾:あ,フォース・ショックだ(笑)。
GM:ではそんなところで大谷が「状況は!?」と言いながら入ってくる。
綾:先ほど申し上げた通りですね。進展はありません。ただし遙ちゃんは無事のようですが……。
GM:では大谷は光を抱き起こし,脈を確かめたり胸に手をあてたり,服をめくりあげて傷口を調べてみたり……。
晟:……GM,わざとやってんでしょ。
一同:(爆笑)
GM:ゴメンナサイ,ここ,リプレイではカットしてください。
晟:えー。どーしよーかなー。
綾:そこはカットしていいよ。どうせ後で《抱擁》しなきゃなんないんだし。
GM:せんわ! でもお姫様だっこで抱き上げたりしてみるけど。
遙:おいおい。
GM:それが一番傷口に触らないからだ(笑)。だってお腹ぱっくりいってんだもん。
綾:ところで《抱擁》するの?
GM:しないっつっとんのに!
綾:俺は真面目だよ(笑)。《ヨモツヘグリ》でも復活しないんでしょ? [死亡]を復活できるのは《抱擁》だけだもん。ただアレ,オーヴァードには効かないんだけど……。
GM:光はオーヴァードだよ?
綾:特殊ケースってことで何とか。
GM:まぁ《抱擁》かどうかは知らないけど,色々やってんだろう。
遙:……イロイロって,何?
GM:細かく聞くな(笑)。
晟:《抱擁》ってアン・ライスとかワールド・オブ・ダークネスのノリでしょ? だったら手首の血管開いて血飲ませりゃいいんだよ。
GM:うーん? どうやって飲ませるんだろう。
遙:ま,まさか口移しじゃないよね。
晟:それはさすがにないでしょう。
遙:そ,そうだよね。
晟:どうせなら楓とやってくれないと面白くないし……。
GM:待て待て待てえっ!(笑)
綾:おいそこ,今の発言もリプレイに書けよ!

 ……書いたよ(笑)。
 大丈夫,私のような末期のヲタクはボォイズラヴも認めてますから……(冗談です)。

GM/大谷:「とりあえずやれるだけのことはした。後は神に祈るしかないな」
遙:やれるだけの,何をしたんだろう。
GM:しつこいわ!(笑)
晟:ちなみに所長,一応《癒しの水》もかけといた方がいいですか?
GM/大谷:「そうだな,試せる手段は全て試そう」 で,遙ちゃんや。娘さんに振らせてあげよう。
遙:はう!? 振る!?
綾:まさか,振れと。光の生死をサイコロで決めよ,と。
晟:……GM,マジ?
GM:でも今の処置で確率あがってっから。そうねー,5個ダイス振って,どれか1つでも5以上が出たら復活だから。
尚也:……それは,出るだろう。普通は。
ユウキ:普通はな。
遙:(ころころ)えーと……。
晟:1,1,3,4,9って……。
ユウキ:マジかよおまえは!?(一同爆笑)
綾:ま,まぁ9が出たんだから,よしということで……。
遙:(さわやかな笑顔で)ふーう。光,成仏しろよっ。
ユウキ:だから死んでねーよ!
GM:集中治療室行きだけどね。では,シーンを変えて,UGNですな。

 

SCENE 22


GM:では,エンディングに入ろうと思いますです。
綾:あのー! よく考えてみると,私マトモな戦闘に参加してないのですが!?
尚也:総大将が前線に出ないのは当然だと思われますが……。
綾:俺ぁ好きで総大将なんかになってないよ!(泣)
GM:他にやる人おらんからな(笑)。さて,光はUGNの集中治療室に運び込まれ,結局全員UGNにやってきた。……ああユウキくん,君も当然運び込まれてるよ。
ユウキ:俺は何でここに来るたび気絶してるんだよ!?
一同:(笑)
尚也:それも一種の宿命というものであろう。
晟:ご都合主義ともいうけどね。
GM:(無視)さて,まずここに第一の問題がある。遙さん。
遙:はい?
GM:君は自供しますか? 自分の身に起こったことを。
遙:じ,自供って……(笑)。とりあえず今はお母さんと一緒にお父さんの付き添いですよね? ではお母さんに話します。
晟:えっ,僕はっ?
遙:だって,今本人も混乱してるですから……。
晟:がーん!(泣)
GM:では,明日香に話すんだね? ちなみに明日香はこのことを皆に相談するか,2人だけの秘密にするか訊いてくるよ。
遙:うーん……まだ,誰にも言わないでおいて欲しいのです……。
GM/明日香:「わかったわ。じゃあ,女同士の秘密ね」
晟:遙ちゃんが冷たいー!
遙:だ,だって……。
GM:で,そこで騒いでいる人。君が第二の問題なんだが。
晟:はい?
GM:君はどうする? 事情を皆に説明する?
晟:するわきゃねーだろ!
一同:(爆笑)
綾:ついにグレたよこの人は(笑)。
晟:今まででもすでにグレてますよ。てか,今回のことで完璧に両親不信ですね僕は。
GM:生命弄ばれてるからなぁ(笑)。では,君は暗い出生の秘密を胸のうちに秘めておくと。ただし光が意識を取り戻したら,何か勘付くかもしれないよ?
綾:俺は勘付いてますよ。さっきの口調は楓そっくりだったよな,とか。
GM:お父さん,楓とそんなに面識あったっけ?
綾:2年だけど同僚でしたよ。それだけありゃ飲みこめるでしょ,あの性格は。
晟:わかりやすいからなぁ,アイツ。
GM:まあね。本人クール気取ってるけどね。
晟:クール気取ってるだけのただのバカだからね。
綾:晟くん,本当に言いたい放題ですな(笑)。
GM:で,お父さんは? それを皆に言うの?
綾:大谷には,それとなく言うかもしれない。でも他には黙ってるよ。触れて欲しくなさそうだしな。
GM:そりゃそうだな。で,尚也なんだけど,今回弟さんには会えなかったね。
尚也:残念だ。しかし,随分と核心には近づいた。
綾:とりあえず市外にいて,ストレンジャーズにいる。
尚也:しかも例の新条楓とつながりがある。奴を追って行けば和也に会えるかもしれない。
GM:かなり前進したな。
尚也:うむ。しかも魔球も投げられたしな。
一同:(笑)
GM:ちなみにホワイト・トルネード,まだ地上に降りてきていません(笑)。
晟:マジで○林サッカーだ(笑)。
GM:さて,最後。ユウキなんだが。君は例によってベッドに縛り付けられている。
ユウキ:だから何で縛るんだよ!(一同爆笑)
GM:伊達じゃないよ? ちゃんと治療や検査もあったんだよ?
ユウキ:だぁら,縛る必要あんのかよ!?
GM:あー,そう言えばユウキくん,君は自分の力がああいう風に変化したということは覚えている。その後の記憶はないけどね。で,自分の右腕をふと見ると,ひび割れのような傷が走っているわけだ。
ユウキ:なんか,そんなこったろうと思いました(嘆息)。
晟:(サイコロを振っている)ちなみにユウキさん,24点回復しましたよ。
ユウキ:ん? おう。
GM:晟が治療してたの?
晟:そうです。で,ユウキさんが縛り付けられてるのをいいことに,《癒しの水》かけながら愚痴言ってます。ユウキさーん,遙ちゃんが冷たいんですよー。
ユウキ:…………。
晟:僕はこんなに遙ちゃんのことを想って,色々と気をつけてあげてるっていうのにぃ。
ユウキ:……ちなみにGM,この拘束って,ちぎれるんですか?
GM:ん? 思いっきり力込めればちぎれるんじゃない?
晟:では,僕はユウキさんがベルトちぎろうとしている間に逃げ出します! 治ったばっかりなんだからあんまり無理しないでくださいねっ,バタン!
一同:(笑)
晟:とりあえずこれで殴られた恨みは晴らした,と(笑)。
ユウキ:後で覚えてろよ,てめえ……。
GM:ところで晟くん,君は逃げていく途中で金髪の背の高い男とすれ違うよ。
晟:おや?
GM:で,その男は入れ違いにユウキの病室に入ってくる。ちょっとモデルっぽい感じのお兄さんですね。
ユウキ:え? 誰?
綾:金髪の男っていったら1人しかおらんだろ。
晟:しーちゃんだよ,しーちゃん。またの名を漫才師久遠紫音。
遙:くーしーとも言います(笑)。
GM:やかましいわ(笑)。んで,紫音はすっげえ気障ッたらしく「よぉ,起きたかい?」と指を2本そろえてご挨拶。
ユウキ:(←ベルトをひきちぎる)ぶちぃ! こーゆータイプが俺ぁ一番嫌いなんだ!
GM/紫音:「まぁそう言うなよ。ちなみに,おまえ俺のことは覚えてるか?」
ユウキ:はあ? 俺はてめえなんざ知らねえよ。
GM/紫音:「そうだろうな。俺もおまえに会うのは初めてだから」
一同:(笑)
ユウキ:何が言いたいんだよ,てめえは!(怒)
GM:するとアルミのケースをぽーんと君の上に放って,「おまえのことは大谷から聞いてる。ひじょーに面倒だが,おまえのために3日間動いてやったぞ」
ユウキ:ああ?
綾:いきなりやってきて恩着せがましいよこの人(笑)。
GM/紫音:「(涼しい顔)とりあえずそれ飲んどけ。1日1錠,1ヶ月ぶんだ」 ちなみにケースの中には錠剤が30個ばかし入ってるね。
ユウキ:……なんだよ,これは。
GM/紫音:「効果は俺も知らんが,とりあえず飲め」
ユウキ:飲めるか!
一同:(爆笑)
晟:インフォームド・コンセントという言葉はどこに行ったんだろう……。
綾:何それ? おいしい?(笑)
ユウキ:まじっめな話何の薬なんですかこれ。
GM/紫音:「ま,実際のところおまえの『力』の増大を抑えるためのものらしいぞ。……わかってるな。飲めよ」
ユウキ:…………。
GM/紫音:「それともおまえにはあの力が必要か?」
ユウキ:では壁を拳でひっぱたいて,言います。少なくとも,借りを返さなきゃならねえヤツが2人いる。
GM/紫音:「……そうか。まぁあまり自分の身体を痛めつけるなよ。おまえを見てると,まるで18年前の誰かさんを見ているようだ」
ユウキ:ああ?
GM:そんなところで,紫音はまた気障に笑って去っていくです。そんなところで,伏線を張りに張りまくったうえで今回のシナリオを終了させていただきます。
一同:お疲れ様でしたー。
晟:……で,「誰かさん」って具体的にダレ?

 

「どもども,またまた遙なのです。それと,今度あきちゃんにお友だちが増えたので,アシスタントになってもらうことにしましたです。たまちゃん,ご挨拶するですよ」
「まいど,まいどっ!」
「えと,次回のお話は,なぁんとデモンズシティの外にでちゃいます。お船に乗って遠い海にぽっかり浮かぶ島に行くのです。とっても寒いのです。そこででっかーいトンネルにもぐったりするのですが,中はお水がとーっても冷たーい!のだそうです。私は寒いのとか冷たいの平気ですけど,あきちゃんは風邪ひきかけたって言ってました。あ,ちなみにゆーちゃんは『風邪!? ユウキさんがひくわけないでしょっ』なんだそーです。ゆーちゃんは風邪ひかない人なのですね」
「おまえもなっ!」
「えとえと,それと新しいお友だちが3人もでてくるです(あ,たまちゃんは別にして,です)。そのかわり私はお留守番でした…少し寂しいのです」
「みとめたくない,みとめたくなーい!」
「えっ? あきちゃん,なんか言ったですか? え? たまちゃん出しちゃダメなのですか? なんですか? え? …『ちょさくけん』ってなんなのですか?」
(おいおい)


Next, “One-Eyed Jack,” see you later.

(注:例によって上記予告は嘘っぱちなので信じないように)