第壱話 潮 先(しほさき)


ゲームマスター(以下GM):はい、そういうわけで、第3回目になります、魔人TRPGセッションを始めたいと思います。
一同:(拍手)
GM:前回は冬でしたが、今回は夏休み中のお話です。……なお、夏なのに何故壬生ちや村雨や御門と知り合ってるんだ?というツッコミはくれぐれもいれないように!
一同:(苦笑)は〜い。
GM:ではでは。オリキャラの方がいるんで、まず彼女からオープニングを始めましょう。晴華ちゃん。
晴華:はーい。
GM:京都から東海道新幹線で来てるんですよね? じゃあ今東京駅につきました。とりあえずみかぴーに電話をしよう。
竜深:みかぴー?(笑)
京一:みかぴー?(笑)
晴華:えーと、じゃあみかぴー(笑)に電話します。
GM/芙蓉:「はい、御門でございます」
晴華:えーと、えーと、芙蓉ちゃん? 晴華だけど、晴明いる?
GM/芙蓉:「はい、少々お待ちくださいませ」と御門に代わります。「はい、もしもし?」
晴華:えーと、えーと、今東京駅についたんだけど、まだお昼だよね。(GMが何か言うより早く)ディズニーランドに行こうよディズニーランド! まだあたし1回も行ったことないんだよね。ディズニーランドに連れてって欲しいな!
GM/御門:「…………」
晴華:えーと、そうでなければ浅草の花やしきでもいいな!
GM/御門:「随分格が落ちましたね」
晴華:じゃなかったら東京タワーでもいいな!
GM/御門:「今度は方向性が違います」
晴華:(泣きが入っている)じゃあ都庁でもいいから〜!
GM/御門:(呆れて)「わかりました、わかりましたよ。今どこにいるんですか?」
晴華:ん? えーと、東京駅の……。
GM:あ、じゃあ何番ホームという言い方でいいです。「じゃあ今から行きますから、そこで待っててくださいよ。いいですね?」 と、いうところで村雨さんいきます。
村雨:は?
GM/御門:「村雨、私はこれからちょっと忙しいので、おまえが晴華の世話を……」
村雨:(GMが言い終わる前に、大声で)ええっ?!
GM/御門:(びっくりしている)「――何です?」
村雨:や、え、あ……、う?!
一同:(笑)
GM:何じゃあ、そりゃあ?
晴華:とりあえず理解するまで時間がかかったらしいです(笑)。
村雨:ってゆーか、何でいきなり俺?
GM/御門:「おまえ以外に誰に頼めっていうんです?」
村雨:芙蓉は?
GM/御門:「芙蓉は私とこれから用事があるんですよ」
村雨:じゃあ十二神将使えよ。
如月:そんな十二人でずらずらと迎えに行ってどーすんだよ。
GM/御門:「彼らにはマサキ様の護衛がありますので」
村雨:だからって……。
GM/御門:「じゃ、頼みましたよ」
京一:なんか勝手に押し付けられてるし。
如月:さすがみかぴーって感じ。
GM/御門:(無視)「大丈夫ですよ、すぐすみますから」
村雨:なんで?
GM/御門:「彼女は今東海道線のホームにいます。このまま京都に追い返して下さい」
京一:なんで東海道線?(笑)
GM/御門:「いいですか、京葉線だと偽るんですよ。よろしいですね?」
一同:(笑)
村雨:ええっ、ちょ、ちょっと……
GM/御門:(さえぎって)「戸塚の次が舞浜だって言えばいいですからね」
一同:なんでや〜!(爆笑)
京一:そんな無茶苦茶な!
如月:(呆れて)そうか……東海道線はワープする線だったんだね……。
竜深:とりあえず祈れば舞浜につくと?
晴華:永久につかないと思うなあ……。
GM:大丈夫。京都にはつくから。
晴華:当たり前ですっ! 晴明め〜! 覚えてろ〜!
村雨:ああッ、ツイてねーぜ!(泣)

 えーと、関東在住でない方に蛇足な説明をば。
 舞浜は京葉線沿線、ご存知東京ディズニーランドの最寄駅。千葉県です。
 戸塚は東海道線沿線、神奈川県。
 東京駅からすると、ほぼ逆方向ですな。
 ところで、何故松井が「新橋」(東海道線に乗って東京の次)ではなく「戸塚」と言ったかというと、それにはとんでもない勘違いがあったためで……以下次号(おい)。

GM:では、若旦那ですが。
如月:はい。
GM:伊豆の下田沖に磯城島(しきのしま)という島がありまして、そこに安曇(あずみ)家という旧家があります。でもって、そこが最近没落気味なんで、良い骨董品を安く買い叩けるかな、と。
如月:鑑定にいくわけですね。
GM:交渉もまとまりまして、そちらへお邪魔することになったんですね。ただ安曇家は明後日の夜に大切な神事をやるので、出来るだけ島にはいて欲しくないということで、下田に旅館を用意してくれたそうです。
如月:料金はあっちもちでしょうね?
GM:そうですね。で、夏休みですし、「よろしかったらお友達もどうぞ」などと言われておるのですが。
如月:はあ。
GM:まあ、あなたに善意があれば、誰か連れて行ってやらないこともないかな、なんて。
如月:……誰を?
GM:え、えーと、竜深ちゃんに京一に壬生ちに村雨(笑)。
如月:全員連れて行くと大変そうですね?
GM:い、いや、GMとしてはこのへん皆連れてってくれると、シナリオ的に助かるな、なあんて……。
一同:(苦笑)
如月:(ため息)まあ彼らのことだ。こういうオイシイ話はすぐにかぎつけてくるだろう。だったら僕が引率して連れてくのが一番被害が少な……。
一同:(言い終わる前に笑い出す)えっらそー!
如月:……被害が少ないだろうと、思って……。
竜深:よーするに亀ツアーなんでしょ?
如月:と、思ったんだが?!(怒)
GM:はいはい(笑)。じゃ、とりあえず村雨に連絡とってくれる?
如月:(ぶつぶつ)じゃ、村雨に電話をします。
GM/御門:「村雨、電話ですよ」
村雨:ああん?
GM/御門:「うるさいから早くでなさい」
如月:ところで村雨の着メロってなんですか?
村雨:え? 着メロ?
GM:(「大宇宙賛歌」を口笛で吹き出す)
京一:それはヤだなあ(笑)。
竜深:村雨さんの着メロって、「蒲田行進曲」とか?
晴華:「天国と地獄」は?
京一:じゃあ「軍艦マーチ」。
一同:(爆笑)
竜深:どーゆー着メロ?!
京一:着信くるたびに「あー、パチンコ行きてえ〜」とか思ってんでしょ?
村雨:とりあえずディスプレイをみて唸っています。
如月:そこにはめっちゃ「如月翡翠」と。
村雨:んにゃ。「亀」って登録してるもん。
一同:(再度爆笑)
如月:(村雨を睨みながら)じゃあこっちは「さめ」って登録してやる。
京一:じゃあ壬生は「もみじ」とか?
GM:コードネームじゃねーんだから。
竜深:京一が「猿」で諸羽は「犬」で、劉ちゃんが「ひよこ」ですね。
晴華:あのぉ、だんだん誰が誰だかわかんなくなってきてますけど?(笑)
村雨:誰からかかってきたかバレないようになってるんだよ。
京一:他人が見たら「んん?」と首をかしげるだけ。
竜深:「ひよこ」? ……んん?(笑)
GM:一体誰にバレるってんだよ。さあ、話を進めようぜみんな(笑)。
如月:とりあえず、つながったの?
村雨:でたくねーけど電話とります。(面倒くさそうに)ああ?
如月:もしもし、村雨か? 如月だが。
村雨:(ぼそりと、小声で)亀か。
如月:…………。
一同:…………。
如月:(冷え冷えとした声で)……今、何と?
一同:(笑)
如月:(さらに冷たく)僕の聞き違いかなあ?
村雨:で、用件は? 早く言ってくれよ。
如月:では憮然と、かくかくしかじか。
GM:じゃあそれを聞いた御門がですね。「丁度いいですね。晴華連れて下田に行ってきてください」
村雨:(即座に)行きたくねー!
GM/御門:(同じく即座に)「はい、お金」
村雨:おーい(笑)。
晴華:軍資金までもらっちゃったらもぉ。
GM/御門:「ありがたく思うように」とか言って、札束でぴしぴし顔はたいちゃれ。
一同:うわっ。
如月:(冷たく)村雨、こっちに来る前に使い込むなよ。
村雨:て、てめーら……。
晴華:ってゆーか、こっちは東京駅で待ってるんですけどぉ?
如月:そうだな。じゃあ待ち合わせはどうしようか?
GM:伊豆急下田駅でいいんじゃない?
如月:じゃあ下田で……何時?
村雨:午後9時。
GM:(←待ち合わせ時間まで考えてなかった)何故に9時?
如月:本当に?
村雨:下田駅、午後9時。ミドリガメの格好して待ってろ。じゃ。ぷつっ。
一同:…………。
如月:(咳払い)……とりあえず。
GM:とりあえず?
如月:店に戻って秘密の日記に何か書いておこう。
一同:(笑)
竜深:「亀日記」?
京一:「殺るやつリスト」とか?
竜深:そりゃ壬生ちでしょ?
京一:じゃあ「ボるやつリスト」。
如月:(無視)日記を書きながら他の人にも連絡しましょう。
GM:はいはい。えーと、竜深ちゃんは補習受けるタイプ?
竜深:知力15しかありません。
如月:人間の平均が10ですよ。
GM:あ、そうだっけ。京一、知力いくつ?
京一:10ですよ。
GM:平均あったのか。
京一:(GMを睨みながら)頭は悪くないはずなんですが?
如月:10なら補習は受けてなくても。
GM:でも京一は補習だろ?
京一:それは勉強する気がないだけで……。
GM:(無視)じゃあ竜深ちゃんは補習受けてないのね?
竜深:ううん、ワンセットだから。
GM:京一の補習に心優しくも付き合ってあげてると?
竜深:ううん、暇だから。
GM:あ、そう(笑)。
竜深:てゆーかくっついてるの。背中んとこにぴたっと。
晴華:背後霊ですか。
如月:じゃ、どうせワンセットなんだから、どっちかにかければいいか。
GM:そろそろ補習も終ったころです。どっちにかけます?
如月:竜深さんにかけるとアレだから、蓬莱寺にしとこう。
京一:アレだから?
竜深:アレだから、って何?
如月:とりあえず、電話でてよ。
京一:あ、亀からだ。
如月:…………。
京一:(明るく)よぉ如月。なんだ?
如月:(咳払い)旅行に行かないか? 竜深さんと2人で。タダで。
竜深:ぴくっ(←聞きつけた擬音)。
京一:(苦笑)
如月:まあひなびた宿だが、温泉もあるし……。
GM:ひなびてない。
如月:え?
GM:ひなびたなんて誰が言ったか。失礼な。
如月:温泉宿っていったらひなびてると……。
GM:そりゃ偏見だよ(笑)。
京一:ほら、亀さんのイメージでは、温泉宿といったらひなびてるんだよ。
竜深:よーするにじじくせーと。
如月:うるさいな。行きたくないのか?
GM:ちなみに近くには海水浴場もありよ。夏よ。水着のおねーちゃんもいっぱいよ。
如月:そして温泉宿。タダ。どうだい、蓬莱寺?
京一:ってゆーか、その前にウカツに「温泉宿?」とか言っちゃうんだろうなあ。
竜深:(目をきらきらさせて)温泉?!
如月:で、海水浴場。
竜深:(さらにきらきら)海?!
GM:でもって水着のおねーちゃん。
竜深:(きらきら)水着のおねーちゃん?!
一同:アンタが喜んでどーするっ。
如月:……あと村雨と、もう1人女の子が来るらしいな。
京一:野郎どもの中に竜深1人で泊めるよりいいよ。
如月:じゃあ伊豆急下田に……(考えて)午後9時?
一同:(笑)
京一:ホントに?(笑)
如月:ホントに何で9時なの?
竜深:ねえ(←君がそう言ったんでしょうが)。
晴華:じゃあ下田でアオガメの格好して待ってると。
如月:…………。
GM:ミドリガメじゃなかったっけ?
竜深:(かわいく)ミドリガメの格好して待っててー!
如月:……それを大声で言ってるの?! 電話の向こうに聞こえるように?!
竜深:(かわいく)ミドリガメー!
GM:背中には子亀孫亀曾孫亀をつけなきゃ〜♪
竜深:さらに玄孫亀もつけなきゃだめ〜♪
京一:(如月に)じゃ、そゆことで。
如月:……ああ、それじゃあな。
晴華:ああ、って……やるんですか?
如月:「ああ」と言っただけでやるとは言ってない!
GM:はいはい。じゃあ最後は夏休みも仕事中のもみじくんだね。
如月:うん。彼が一番常識人だから、後回しでいいと思って。
一同:…………(首をかしげる)。
竜深:常識人かな、アレ?
晴華:そーでもないような気がするんですケド。
GM:私なんかは「死にたければかかってきなよ」とか真顔で言えちゃうあたりで神経を疑うが。
壬生:(←実は京一プレイヤー)僕が、何か?
GM:え、えーと。というわけでお待たせしました壬生ちです。
如月:じゃあ壬生に電話かけてます。
GM:とぅるるるる……。
壬生:いや、壬生は万年バイブですよ。
竜深:しかも留守電の時が多い。
壬生:『ただいま任務に出ております』。
GM:そんな留守電があるか!
壬生:『ご用もしくは依頼がおありの方は、発信音の後にメッセージを録音してください。なお、生半可な気持ちでは電話してこないように』。
GM:…………。
如月:おいおい……。
晴華:もし万が一、間違い電話きちゃったらどーするの?
如月:(受話器を見つめるポーズ)……さて、どうしよう。
壬生:電話でますよ(笑)。はい、壬生ですが?
如月:如月だが。実はかくかくしかじかで。
壬生:はあ。
如月:君もたまには羽をのばすのもいいんじゃないか?
壬生:はあ。……羽をねえ。如月さんのことだから何か裏があるんじゃないかと思っている。
如月:ないです! タダで行けるって言ってるじゃないか。
晴華:(ぼそっと)タダより高いものはない……。
如月:(無視)竜深さんも来ることだし、ストッパーは多ければ多いほど良いと思っているんだがね。
壬生:まずはスケジュールが空くかどうかですけどね。
GM:あ、じゃあ伊豆にお仕事しに行くバージョンでいく?
壬生:は? たまたま下田に標的がいると?
GM:(シナリオを見ながら)うーん。多分それでいけると思うよ。

 
ってゆーか松井よ。
 いきあたりばったりのマスタリングすると後で泣きをみると、いーかげん悟れや(自分ツッコミ)。


壬生:壬生は任務あった方が動きやすいかな……。
GM:じゃ、例によって例のごとく鳴瀧さんだな。
竜深:しゅたっ、ってくるから(笑)。
GM:は? それがいいですか?(←前回の鳴瀧がそんなんだった)
壬生:いや、できればやめてほしいなあ、あの館長は……。
GM/鳴瀧 (しゅたっと手をあげて、明るく)「や!」
一同:(笑)
GM/鳴瀧 「どうかしたかね、紅葉」
壬生:(ため息)いえ、何でもありません。どうぞ続けてください。
GM:それはともかく(笑)、鳴瀧さんはあなたに1枚の写真を見せます。写真には50がらみの人相の悪い男性が写っています。名前は村橋和彦。表向きは貿易商ですが、裏ではどうも人身売買までやってるらしい。
晴華:悪い人ですね。
竜深:悪い人だね。
GM/鳴瀧 「もーぉ全然殺っちゃっておっけー☆ってカンジだよ紅葉♪」
壬生:(ため息)はいはい。
如月:ファンキーな館長だこと。
GM:で、ですね。彼は今東京にいません。何らかの用事で、下田のホテルに投宿してるらしいです。如月さんが言ってた宿に近いですね。まーあ何たる偶然っ。
壬生:(冷たく)はいはい。
GM:そういうわけなんで、とりあえず東京駅に話を戻すことにしましょう。
晴華:暑いよー。晴明が来ないよー。
京一:白い長ランには変わりない奴が迎えにくるんだな。
村雨:違う違う。夏休みだから私服。
如月:私服ってどんなの?
村雨:赤いアロハ。
一同:(爆笑)
村雨:赤いアロハにグラサンかけて、クリーム色のパンツ履いた傷のあるおっさん。
如月:どこの人だそれは!
京一:周りの人が避けていってるんだろうなあきっと。
GM:対する晴華ちゃんはどんな格好で待ってるわけ?
晴華:どんな格好かなあ?
GM:白いワンピースとかどう?
如月:ピンクの小花柄。
竜深:白い麦わら帽子とか?
京一:いや、白いレースの日傘でしょう!
晴華:……何でもいいんですけどぉ、とりあえずそういうお嬢様的な格好で、髪は長く伸ばしていますよ。
如月:それにアロハのおやぢか。いい感じだ(笑)。
京一:まるっきり人さらい。
GM:周囲の視線が痛いけど?
晴華:気にしません。たったったと走って行っていきます。(村雨に)晴明はどうしたんです?
村雨:いや……どうしよっかなー(←困っている)。
GM:そうこうするうちに、目の前の緑とオレンジの電車(笑)が発車しようとしていますが?
村雨:(せかせかと)ほら、電車がでるぜ。
晴華:あれに乗るんですか?
村雨:そう。あれが京葉線(笑)。あれに乗れば舞浜につくから。
晴華:……ホントに?
村雨:ホント。御門がそう言った。
晴華:晴明が言ってたんですか? ホントに?
村雨:御門がそう言った。
如月:確かに言ってたな……(笑)。
晴華:ホントのホントですか?
村雨:ホントのホント。
GM:はいドアが閉まります。ドアが閉まります。駆けこみ乗車はご遠慮下さーい。
晴華:……乗るですか。
村雨:乗れ。
晴華:乗ってみました。
GM:はいドア閉まりまーす。ぴーっ、がしゃん。
村雨:(しゅたっと手をあげて)じゃ。
GM:じゃ、って……乗ってないんすかアンタ!
村雨:誰も一緒に乗るとは言ってねーじゃん。
GM:うーむ。そうすると、1人電車に乗ってしまった晴華ちゃんの耳には、「えー、本日もぉ、東海道線をご利用いただきぃ、まことにありがとうございまーす」というアナウンスが……。
晴華:晴明、殺す。
一同:(爆笑)
GM/車掌さん (笑いながら)「えー、次はぁ、戸塚ぁ、戸塚ぁ……」
京一:ちょっと待て。何故いきなり戸塚だ?
如月:この世界の東海道線はホントにワープするんですか?
GM:え? あれ?
京一:東京の次は新橋でしょ?
GM:あれ? 私が前戸塚行ったときに、1駅だった気が……。
京一:それは君が横浜から東海道線に乗ってるからじゃないの?
GM:あ。
晴華:松井さん、相変わらずとんでもない方向オンチですね。
GM:…………(泣)。

 
それは方向オンチとは少し違うと思うけど……。
 でも極度の方向オンチもまた事実(泣)。


GM/車掌さん 「えー、改めましてぇ、次はぁ、新橋ぃ、新橋ぃ……」(笑)
晴華:それはもういいです。
GM:ではそんなところで、みかぴーから電話がかかってきたことにしましょうか。
晴華:……ふふっ。
一同:…………(思わず黙る)。
京一:もうあの恐怖からは逃れられたと思っていたのに……。
竜深:ねえ。
GM/御門:「元気ですか、晴華」
晴華:うふふっ。
一同:だからソレはよしてって!(泣)
晴華:そうですか? では……よくも私を騙してくれましたね、晴明。
GM/御門:「いえ? ですからね、戸塚の次が舞浜で……」(笑)
晴華:いつまでそのネタが通用すると思ってんですかっ。
GM/御門:「それでは下田という駅で降りてください。そこからディズニーランドへの直航便が出てますので」
晴華:あのねえ! 地図見ればわかるのよそれくらい!
GM/御門:「失礼。その程度の頭はあったんですよね」
晴華:…………。
一同:御門さまステキ……(笑)。
GM/御門:「……まあそれはともかく。僕の友人の如月という男が下田に宿を用意してくれるようなので、少し羽を伸ばしてきたらどうです?」
晴華:どなたか知りません! 顔がわかりません!
GM/御門:「村雨が一緒じゃないんですか?」
晴華:(村雨を睨む)
村雨:えーと、JR東日本では、車内での携帯電話のご使用は……。
如月:どこだってそうだよそんなの。
GM/御門:「そうですか。じゃ、下田で村雨待っててください」ってなわけで、ぷつっ。
晴華:(すごい低音)覚えてなさいよ……。
京一:うわっ、こえっ。
村雨:だからよー、俺が貧乏くじじゃねーか!
一同:(笑)
GM:下田の午後9時まで時間とばしていいですか? 何かしたいことのある人は?
竜深:講習さぼって水着買いに行きます。
GM:はいはい(笑)。じゃ、下田ですね。えーと、如月さんは亀の格好を……。
如月:してない。
GM:じゃあ片手に亀さんツーリストの旗を。
如月:持ってない!
GM:ちっ。
竜深:でも若旦那って目立つからね。
京一:全然忍んでない忍び。
如月:でも本人は目立ってないつもりでいます。さて、みんなまだだろうか。
京一:そろそろ着いてもいいころだな。
晴華:私はもう来てますよね。
如月:僕は彼女に気づいていいのかな?
GM:日傘のお嬢さんも目立ちますからね。皆さん彼女に気づいてください。
村雨:(ぼそっと)帰ろっかな……。
晴華:ぎろっ。
如月:……えーと、何となく彼女が御門と村雨が言っていた人だろうと見当をつけてみたぞ(笑)。
村雨:…………。
晴華:ふふふふふふ……。
村雨:…………。
壬生:……そこへやってくる壬生紅葉。
一同:(爆笑)
村雨:よ、よォ、壬生!(笑)
壬生:どうも。
晴華:む〜ら〜さ〜め〜?
村雨:(壬生の肩をがっしと掴む)
壬生:何ですか村雨さん。
村雨:(肩を掴んだままこくこくと頷く)
壬生:だから何なんですかって!
如月:いかん、こんなことをやっていたらまた妙な噂がたってしまう。とりあえず村雨、彼女を紹介してくれないか。
竜深:(ぼそっと)亀の格好してない……。
如月:はあ?
竜深:亀の格好してない……。
一同:(笑)
如月:と、とにかくだな村雨、彼女は……。
竜深:(悲しそうに)亀の格好してない……。
如月:村雨ぇ!(泣)
村雨:(←実は竜深プレイヤー)こいつは晴華。御門の親戚。
晴華:(いきなりカワイイ声で)あ、初めまして。安倍晴華と申します♪
如月:こちらこそ。如月翡翠です。
晴華:この度は色々とお世話になりますわ。よろしくお願いいたします。
GM:では、そこで一台のマイクロバスが止まります。車体には「ふじさわ」と書いてありますね。運転手さんが降りてきます。「失礼ですが、如月さまでしょうか?」
如月:はい。
GM/運転手 「遠いところをようこそいらっしゃいました。ただ今私どもの宿にご案内いたします」
如月:ありがとうございます。えーと、こちらは6人で……。
竜深:(悲しそうな声)亀の格好してない……。
一同:(爆笑)
如月:ええい、いい加減にしてくれええっっ!

 
かくして海辺の町にやってきたパーティでありますが。
 ――たったこれだけの話に何でこんなにかかってるんだろう?(笑)