Development//As long as I remember...


Scene 7 (アングルス・正位置)

GM:じゃあ次の朝。
コロ:あ、物忌み宣言します。
GM:じゃあシーン・プレイヤーはファリィね。
ファリィ:朝までずっと看病ですね。ちょっと眠いです。
ジュリアン:(ぼそっと)登場したいなあ。傷直して欲しい……(一同笑)。
シャイニー:このゲームは回復きついのに。めっちゃきついのに。回復魔法がリバースなのに。
GM:ギャグで7点は痛いよな。
ジューダス:(ジュリアンに)おまえ、後で覚えてろよ(笑)。
GM:はいはい、この場にいない人は発言しない。それとも登場する?
ジュリアン&ジューダス:まだここではいいです。
GM:では、話を元に戻します。彼女は目を覚ましました。熱も下がっているようだ。
ファリィ:お目覚めですか、と微笑む。
GM:彼女は起きぬけでぼーっとしてるんですが、君のホーリーシンボルを見て、「あっ、これは失礼いたしました、司祭様!」と最敬礼。
ファリィ:え? いえいえ、私は司祭などではありません。まだ修行の身で。
GM/謎の女性:「いえ、しかしそのホーリーシンボルは」
ファリィ:え? あ、そーいえば借りっぱなしだ。
一同:(笑)
GM:教会に帰ってないんだもんなあ(笑)。
ファリィ:そんなこと言われたって(笑)。いえ、本当に違うんです、と言うしか。
GM/謎の女性:「その聖印は神に認められし司祭様のみが身につけることのできるもの。そのような謙遜をなさらずとも」
ファリィ:あー、いえ、謙遜とかじゃなくてですね。
GM/謎の女性:「確かに我々神に仕える者は一生が修行だとも申しますが」
ファリィ:え、えっと。
GM/謎の女性:えーと……以下同文(笑)。
コロ:この人、きっと「相手の話はきちんと聞きましょう」と通信簿に(笑)。
GM/謎の女性:とりあえず名乗っておこう。「私はハイデルランド神聖騎士団のルシア・クルスファイと申します」
ファリィ:私はファリィ・フローと申します。ルシアさんはどうしてこんなところに? 失礼ですが、何だかひどくうなされていたようですが……。
GM/ルシア:「…………」
ジューダス:はーい。ここで登場判定します。(ころころ)成功。
ジュリアン:あ、それなら俺も出るぞ。
GM:一緒にいるんだからチーム組んだら?
ジュリアン:いや、[鎖]が欲しい(笑)。こっちも成功。おーい、シャイニーのおっさーん!
ジューダス:伝令っスけどー。
シャイニー:(ころころ)はい、私がシャイニーですが。伝令とは?
ジューダス:あ、〈禿鷲の巣〉からなんですけどね……。
ジュリアン;おい、待て、待ってくれ。この傷を見て何か言うことはないのかシャイニー! ファリィを呼んでくれ!(笑)
シャイニー:どうしたんだ、何かひどい火傷を負っているようだが?
ジュリアン:それが昨日の夜、殺戮者にでくわしたのだ(笑)。
シャイニー:何? こっちも似たようなことがあったんだ。入って話を聞かせてくれ。
ジュリアン:まあ待て、聞いてくれ。そしたらヒドイんだ。そいつが俺のロケットに細工をしやがって。
ジューダス:はい。剣の柄に手をかけてぷるぷる震えてます(笑)。
ジュリアン:(構わず)それでこの有様だ。まったくひどい目に遭った。
ジューダス:……剣を振りかぶります。
GM/トリアイクス:(ため息)「頼むからやめてくれ。バカが斬ると錆びてしまう」
ジューダス:え? バカ「を」でしょ?
GM:あ、そうだ。ごめん。
コロ:(ぼそっと)……バカがバカを斬る?
一同:(爆笑)
GM/トリアイクス:(しみじみと)「バカがバカを斬れば剣が曲がるに決まっている……」
ジューダス:おまえらあっ!
ファリィ:あのー、それで? いつまで漫才してんですか?(笑)
ジュリアン:全くだ。
GM/トリアイクス:「少しは周りの目というものを考えんか、馬鹿者」
ジューダス:てめーらに言われたぁないわい!!
シャイニー:(ため息)ま、そゆことで。チェバス、客人のお相手は頼むよ。
ジュリアン&ジューダス:チェバスに頼むな。
シャイニー:(無視)そういうわけでみんなでファリィのところに。
GM:じゃあみんな集まって……あれ? コロは?
コロ:あはは。物忌み中だもの。
GM:じゃ、ぐっすり寝てて(笑)。
コロ:ううー……もう食べられないよぉ……(笑)。
ファリィ:あら? ジュリアンさん、どうしたんですか、その傷は?
ジュリアン:とにかくファリィ、回復を頼む。
ファリィ:はい、わかりました……まあ、そちらの方も?
ジューダス:ジュリアンを蹴り倒します。と、ゆーわけでこっちから先にお願いします。ぐりぐりぐり(笑)。
ジュリアン:キサマ、恩人を足蹴にしていいのか!
ジューダス:おまえのどこが恩人だ!
ファリィ:え、えっと。とりあえずジュリアンの方が死にそうなので(笑)、先にジュリアンを治療しましょう。
GM/ルシア:「私も少しでしたら傷の手当てができますが……」
ファリィ:じゃあそちらの方をお願いします、と言って(ころころのころ)、えーと、6点回復です。
ジュリアン:ふうぅ、助かった。
GM:こっちも8点回復だ。
シャイニー:さて、と。まずはこちらの女性の話を聞こうか?(と、ファリィを見る)
ファリィ:あ、はいはい。えーと、こちらはこの辺りの領主でいらっしゃるシャイニーさんです。で、この方は神聖騎士団のルシアさんです。こちらが(いっころ)えー……(←困っている)。
ジューダス:覚えてないのね。
ファリィ:それもそうなんですが、20なんです(泣)。
GM:(にやりと笑いつつシーンカードをひっくり返す)で?
ファリィ:あ、あと、こちらがジュリアンさんです。
ジュリアン:(どきっぱり)俺は山賊のジュリアンだ。
一同:やめんか!(笑)
GM:えー……そーすると剣を掴んで立ちあがろうとするんだけど?(笑)
シャイニー:その前に剣の柄でジュリアンの頭を殴りつけます。
ジューダス:同じく剣の平で殴りとばします。
ファリィ:(慌てて)あー……そ、その、彼の言うことは気にしないでください。山賊だなんて口で言ってるだけで実害はないんですから。
ジューダス:実害あるわい!
一同:(笑)
ファリィ:そこまで面倒みきれませんよぉ(笑)。
GM/ルシア:「は……まあ司祭様のがそうおっしゃるのでしたら」
ファリィ:だから司祭じゃないと……まあいいです。そういうことですから、その剣をお納めくださいな。
GM/ルシア:「はい、司祭様」
ファリィ:いえですから司祭では。
GM/ルシア:「何をおっしゃいます司祭様」以下同文(笑)。それはともかく、朝食になります。
シャイニー:(ため息)で、ジュリアン。山賊云々はともかく、結局君は今何をやってるんだ?
ジュリアン:だから山賊だって。
シャイニー:…………。まあいいか。
ジュリアン:今山頂にアジトがあるんだが、そのうち要塞にしようと思ってるんだ。
シャイニー:好きにしろ。大きくなったら壊しにいってやるから。で、朝食を食べながらルシアに話をふります。あなたは何故この地へ?
GM/ルシア:「私は賊を追ってきたのです。教会に仇なす不埒者です」
ファリィ:まあ……。
ジュリアン:俺も昨晩怪しいヤツを追っていたんだ。
シャイニー:ふむ? 何か関連があるのか?(ルシアに)しかし賊は逃したのですね?
GM/ルシア:(口ごもる)「は……面目しだいもございません。私は途中で気を失ってしまいまして、気がついたらこのお屋敷だったのです」
ジュリアン:どこまで記憶があるのですか?
GM/ルシア:「こちらの裏山で賊を追い詰めたところまでは……」
シャイニー:まあ私の領内のことだ。協力するにやぶさかではありません。
ファリィ:同じ神に仕えるものとして、お手伝いいたしますわ、ルシアさん。
シャイニー:で、ジュリアン。山賊やるにしろ、こんな狭い土地で勢力が2つできるのは困るだろ?(笑)
ジュリアン:いや、俺をそんな怪しいヤツと一緒にするな。こっちは正統派で……。
シャイニー:(無視)で、君は?
ジューダス:は? 俺ですか? 俺はその辺が仕事だから、タダじゃあ困りますケドね。
シャイニー:もちろん礼金は払うよ。
ジュリアン:よし、のった。
ジューダス:こやつは放っておくとして(笑)、領主様って相場知ってんの?
シャイニー:知ってるわけないじゃん。
ジューダス:それじゃ前金が20の成功報酬が40ということで……(笑)。
ジュリアン:それは当然1人につき、だよな?(笑)。
ジューダス:相場だよな?
GM:こらこら!
シャイニー:(平然と)ビットくん、そのへんの計算は頼むよ。
GM/ビット:「賊が1人ということでしたら、1人あたま、多く見積もっても5枚というところですね」
ジュリアン:(シャイニーに)……20枚だよな?
シャイニー:ジュリアン、君は我々に淘汰されたいのかね?
ジュリアン:淘汰?
GM:討伐隊が来ちゃうとゆーことだね(笑)。
ジュリアン:俺は討伐隊が出てもしのぐ自信があるぞ!
シャイニー:ほぉ?
ジュリアン:何せ俺のとこはたったの4人だ。移住してしまえばそれですむ。
一同:情けねー!(爆笑)
ジュリアン:討伐隊なんか送りこんきてみろ。俺は街に移って「山賊じゃない」って言い張るからな!
シャイニー:はいはい、わかったわかった。そういうわけなのでルシアさん、もう少し詳しい話を聞かせてください。
GM/ルシア:「詳しい話と言っても……そもそも私がこの地に来たのは、殺人犯を追うためだったのですが」
シャイニー:殺人犯とは?
GM/ルシア:「……いえ、正確には殺人の重要参考人です」
ジュリアン:それって殺戮者?
GM:(苦笑)[殺戮者]って言葉はあんま軽がるしく使わないで欲しいなあ……そうだなあ、ルシアは「よくわかりませんが、人ならぬ力を有したものではないかと」
ジュリアン:やっぱ殺戮者?
GM/ルシア:「……“墜ちた騎士”エスト・オーガストをご存知ですか?」
シャイニ&ファリィ&ジュリアン:全然(と、ジューダスを見る)。
ジューダス:げほごほげほ!(笑)
ジュリアン:(白々しく)風邪か、ジューダス?
シャイニー:(白々しく)で、エストって誰ですか?
GM:〈事情通〉で判定してください。
ファリィ&ジュリアン:(ころころ)成功です。
GM:かなり有名な騎士ですね。かつてはこの国で1、2を争うとまで言われていました。が、ある時、一説には錯乱したとか何とか言われていますが、王に反逆し、100人以上の騎士を殺して逃亡しました。(シャイニーに)コロナやアダマスだったら、むしろ知ってて当然かも。悪魔のような騎士として(笑)。
シャイニー:そうか、あの悪名高い……彼がどうかしたのか?
GM/ルシア:「……エスト・オーガストは誰かに倒されたという噂です。私はその下手人を重要参考人として追っているのです」えーと、〈知覚〉で……成功した人には、彼女が重要参考人とかいうより、仇について語っているような口調なのがわかる。
ジューダス:…………。
ファリィ:えーと、ここで昨日の呟きを思い出してよろしいですか?
GM:彼女は「エスト先生」と言ってましたねえ(にやにや)。
ジューダス:……エスト・オーガストに恨みを持ってるヤツなんざ、どこに転がっててもおかしかないんじゃないか?
GM/ルシア:「いえ、確かに恨みを持つ者は多いかもしれません。ですが、実際にエストを倒せる者がいるとお思いですか?」
ジュリアン:俺は倒せるぞ!
ジューダス:はいはい、こいつの戯言はおいておいて。
ジュリアン:いや待ってくれ!(一同笑)
ジューダス:(無視)世の中に起こり得ないことなんてないさ。
GM/ルシア:「…………」
シャイニー:しかし、エストを倒した戦士……そんな素晴らしい方なら、是非一度お会いしてみたいものですな(笑)。
GM/ルシア:(口ごもって)「いえ、ですが……ヤツも多くの人間を殺していると……」
シャイニー:ま、こうやって話しているだけでも仕方ない。その賊と重要参考人とやらを探してみましょう。
ファリィ:がんばります。
GM/ルシア:「ありがとうございます、皆さん」
ジューダス:……感想はどうよ、と訊いてみよう。
GM/トリアイクス:「知らん」
ジューダス:知らん、じゃねーだろ! おまえの前の持ち主だぞ!
GM/トリアイクス:「私が意識を持つようになったのはつい最近のことだ。前の主のことは知らん」
ジューダス:ううー、そーいやそうだったぁ(泣)。
GM:(にやにや)適当に悩んでてください。長くなりすぎたんで、ここらでシーンを変えます。


Scene 8( ファンタスマ・正位置)

GM:お待たせしました。シーン・プレイヤーはコロです。
コロ:うにゃー……よく寝た……。
GM:ほんっとよく寝てましたよね?
コロ:お腹すいたよー。
GM:では食堂に行ってみると。誰もいませんね。
コロ:んん?
シャイニー:そしてそこにはおいしそうなシチューがことことと……(笑)。
コロ:……【知性】チェック?
GM:いや、〈自我〉チェックでしょう(笑)。
コロ:ううー。(ころころ)あや? 成功してる。
一同:おおー。
コロ:ちゃんとビットくんに断ってから食べるー。
シャイニー:おい。
コロ:ところでさー、ビットくん。あたしが寝てる間、何か変わったことなかった? 誰か怪我したとか。
GM/ビット:「いえ、特には」
コロ:そっかー……シャイニーは?
GM/ビット:「今はお客様方とお話しなさっているようですね」
コロ:あの人、目覚ましたんだねー。じゃあちょっと行ってこよう。
GM:では、皆のところに行く途中、またもや聖痕が痛みだす。
コロ:…………。でも探す方法とかないよね?
GM:痛みもすぐに消えるね。
コロ:仕方ない。それも後でシャイニーに話そっと。
GM:えーと、他の人は全員登場判定。失敗したらちょっと席を外していたということで。
シャイニー:(ころころ)はっはっは。私はちょうど用事があったのだよ。
コロ:うー。よりによってシャイニーだけ失敗したの?
シャイニー:はっはっは。
GM:客間の方に行くと、話し声が聞こえますね。
ジュリアン:(いきなり)だからさあ、俺がいれば百人力なわけよ!
ジューダス:ええい、聞く耳持たん!(笑)
コロ:(ドアを開ける)……えーと、シャイニーは?
ファリィ:ああ、今ちょっと席を外されてますねえ。
GM/ルシア:「こちらの方は?」
ファリィ:ああ、紹介しますぅ。彼女は……。
ジュリアン:(いきなり)彼女はペロといって。
ジューダス:ペロぉ?
コロ:コロだよ!(怒)
ジュリアン:あ、そうだ。コロだ。で、まあ何というか、格闘家だ。
GM/ルシア:「はあ」
ジュリアン:すごい強いぞ。
ジューダス:ほぉ?
ジュリアン:まあ俺には劣るがな。
ジューダス:それが言いたかったんかい。
ジュリアン:(構わず)で、コロ。こっちはジューダスだ。一口で言えば、バカだ。
ジューダス:てめーほどでねーわい。
ジュリアン:いやおまえの方がバカだ。
ジューダス:おまえの方がバカだ!
コロ:うー? うー?
ファリィ:あの、2人とももうその辺で。コロちゃんが困ってますよ。
GM/トリアイクス:「……つまり目くそ鼻くそだろうが」
ジューダス:違う。俺が五十歩でヤツが百歩だ。従ってヤツの方がバカだ。
コロ:ううー?
ジュリアン:バカだなおまえ。難しいこと言ったらコロがわかんないだろ。
コロ:(困っている)うにゅ?
ファリィ:えーと、つまりどんぐりの背比べですよ。
コロ:うー?
ファリィ:どっちもどっちとも言います。
コロ:つまり、ネモお兄ちゃんの言うところの、類友?
一同:(爆笑)
ファリィ:(おっとりと)ええ、その通りです。よくできましたねぇ。
ジュリアン&ジューダス:(同時に何か言いかける)
GM:おーい、ルシアさんが何も言えなくなってんだが?(笑)
コロ:(気をとりなおし)あ、それでね。昨日の夜、裏庭の方から血の匂いがしたんだ。あと誰かが走ってったみたいなの。何かあったのかな?
ジュリアン:それから山へ来たとすると……。
GM:時間的にはあってますな。
ジュリアン:すると、やはり俺のアジトを襲ったのもそいつか。
ファリィ:そんな、神を冒涜するなんて許せませんわ。
コロ:じゃ、みんなこれからそいつをやっつけに行くんだ?
ファリィ:そうですね、ルシアさんの具合がよろしければ。
ジュリアン:あと1日くらい寝てた方がよくないか?
GM/ルシア:「いえ、もう平気です」と無理やり起きあがろうと。
ファリィ:いいえ、無理はいけませんわ。大事なお役目なんですから。
コロ:そうだよ。あたし、先に裏庭の様子見たりしてるから。
ファリィ:じゃあジュリアンさん、コロちゃんと一緒にお願いします。私はルシアさんを診てますから。
GM:じゃあここでシーン変えます。


Scene 9( アダマス・逆位置)

GM:では、先に裏庭のシーンだな。シーン・プレイヤーはジュリアン。コロはチーム組んでたということで、登場と。他に登場する人はいないね? じゃあコロとジュリアン、〈知覚〉判定を。
コロ&ジュリアン:成功!
GM:うわ、コロも成功したの? じゃあ、かすかに血の跡が。
ジュリアン:何だ、これは。何か調べる方法はないか? 〈魔術〉とか〈錬金術〉とかで。
シャイニー:それ、〈手当〉とかでしょ。
ジュリアン:むう……(ころころ)お、成功だ。
GM:うーん、昨日の雨にずいぶん流されてることを考えれば、えらい出血じゃないかこれ、って感じですな。
ジュリアン:こんな傷では遠くに行けないはずだが。でも昨日は山に……あ!
GM:(にやにや)
ジュリアン:どう考えても山に隠れてるぞそいつ。これはいかん。すぐに戻らねば!
コロ:え? え?
ジュリアン:おいジューダス行くぞ!
ジューダス:(のプレイヤー)ジューダスここにいませーん。
ジュリアン:いや、外から大声で言ってんの。
ジューダス:んなバカな……(登場判定)ああ? 俺これからちょっと彼女に話があるんだけどさ、と窓から怒鳴り返す。
ジュリアン:仕方ないな。後から必ず来いよ! とおっ!
ジューダス:お、おい?!
コロ:ああっ、ジュリアン飛んでっちゃったよぉ!(一同爆笑)
ジューダス:(呆然)な、なんなんだ、アイツは……。
GM:……えーっと……シーン変えまーす(笑)。


Scene 10 (エルス・正位置)

GM:では、シーン・プレイヤーはジューダスということで。
ジューダス:では彼女のところに……(ファリィに)えーと、まだ彼女のところにいる?
ファリィ:一応登場判定をします。(ころころ)あ、失敗したので席を外しましょう。ちょうどお水とか薬をとりに行ってたということで。
ジューダス:では、ノックしてから部屋に入る。えーと、具合はどうかなー、とか。
GM/ルシア:「え? まあだいぶいいようですけど……」男が1人で入ってきたのでちょっと警戒。
ジューダス:(困って)えっと……ところであんた、エスト・オーガストとどういう関係なんだ?
コロ:うわっ。
シャイニー:単刀直入すぎっ。
GM/ルシア:警戒度さらにあーっぷ(笑)。「ど、どういう意味です?」
ジューダス:いや、ちょっと気になってさ。エストを殺した犯人なんざ、いまさら追ったって仕方ないでしょう。
GM/ルシア:「……一体何が言いたいんです?」
ジューダス:どうしてあんな人殺しの仇を討とうとするんだ?
GM/ルシア:「人殺し……ですって?」
ジューダス:俺に怒るなよ。一般的にそう言われてるってことさ。
GM/ルシア:(しばし黙って)「それをあなたに話さなければならない義務はありません。それとも、今回の仕事に必要なことなんですか?」
ジューダス:いや……ちょっと気になっただけ。気を悪くしたんなら謝るよ。
GM:えーと、とか言ってる間に、いきなり君の剣に手を伸ばす。
ジューダス:え? そ、それは振り払いたいけど。
GM:〈運動〉で対決かな?
ジューダス:〈運動〉は厳しいなぁ。(いっころ)あやー、失敗してる!
GM:(いっころ)ほっほっほ。じゃあ不意打ちだったね。
ジューダス:おい、人の剣に何するんだよ!
GM/ルシア:「これは……何故あなたがこれを持ってるんですか」
ジューダス:とある人にもらったんだよ。いいから返してくれ。
GM/ルシア:「これはエスト先生の剣ですよ!」
ジューダス:だからそのエストにもらったんだよ。
GM/ルシア:「エスト先生を知ってるんですね!」
ジューダス:いや、それは……。
GM/ルシア:「話しなさい! エスト先生に何をしたの!」
ジューダス:……あんたに命令されるおぼえはねえよ! 返せ!
ファリィ:(横から)うわー、ケンカだー。ツッコミたいー。
シャイニー:同じく。
ジュリアン:帰らなきゃよかったー。
シャイニー:またロケットでごーっと戻ってくるのもアリだよ。登場判定に成功すれば(笑)。
GM:登場判定に成功すれば、好きに出てきていいけどさ。せっかく緊迫してるんだから、ギャグにするのもどーかなーと(笑)。
コロ:(ころころ)あ、成功しましたー。
シャイニー:こっちもです。
GM:2人が大声で言い争っているのが、廊下まで聞こえてくるぞ。
シャイニー:(ドアを開ける)何してるんです、2人とも。
GM/ルシア:「あ、いえ……」
コロ:(で、その後ろから)みんなー、ジュリアンがどっか行っちゃったよー!
ジューダス:行っちゃった、って山に戻ったんじゃないのか?
GM:……山に帰ったとか言うと、何かアレだなー。
一同:(笑)
GM/ルシア:とりあえずシャイニーたちには「あ、いえ、何でもないんです」と言って、素直にジューダスに剣を返します。
ジューダス:受け取って部屋を出る。
シャイニー:ジューダス、ちょっと待ってくれ。(コロに)じゃあジュリアンは1人でアジトに行ったんだな? 今は単独行動をとらないほうがいいのに。
コロ:弟子の人とかABさんとかが心配だったのかな?
シャイニー:その殺戮者……じゃなかった、犯人は山に潜伏してる可能性が高いんだよな。急いだ方がいいかもしれない。ルシアさん、何とか起きられますか?
GM/ルシア:「はい、私なら大丈夫です」
シャイニー:コロ、ファリィを呼んできてくれ。揃ったらすぐ出発しよう。
GM:はい、じゃあシーン変えます。


Scene 11 ( イグニス・逆位置)

GM:シーン・プレイヤーはジュリアンね。
ジュリアン:ひたすら山頂を目指しているぞ。ごおおおーっ。
ジューダス:……ぼとっ。
ジュリアン:今回は落ちてない!
シャイニー:ま、屋根を突き破って帰ってくるあたりが、お約束だね。
ジュリアン:だから勝手に決めるなっつーの。
GM:突き破るも何も、帰ってみると、アジトがない。
ジュリアン:なにィ?!
GM:もー、ぐっちゃんぐっちゃんに破壊されまくってます。
ファリィ:あ、せっかく作らせたのに。
ジュリアン:ああっ、俺の巣が!
シャイニー:巣もいいけど、人を心配してやんなよ(笑)。
ジュリアン:ハンス! A! B! 無事か!
GM:無事だよ。丸太とかがばらばらになってる横に、ハンスとABが立ってる。とほー、って感じ。
一同:(爆笑)
コロ:生きてるだけでいいよぉ(笑)。
ジューダス:よかったねえ、生きてて(笑)。
ジュリアン:一体何があった!
GM/A:「ああ、おやび〜ん! ちょっと山菜採りに行って、帰ってきたらこの有様で……」
ジュリアン:ばかやろぉ、腕立てしてろって言っただろーが!
コロ:いや、腕立て伏せやってたら……。
ファリィ:全員死んでましたよね。
ジューダス/ハンス:「だって今日はウサギも獲れたし、たまにはししょーにおいしいモノ食べてもらおうと思ってぇ」(泣)
ジュリアン:くそぉ、犯人許さん!(GMに)何の気配もないのか?
GM:気配は感じない。そのかわり、ざっと見てみると丸太とかすごいな。ものすごい刃物でぶった切られた感じだ。
ジュリアン:おまえら、ここを離れたのはどれくらいだ?
GM/B:「1時間ぐらいですぜ」
コロ:1時間で家1軒解体するとなると……。
ジュリアン:むう。それで、ここに戻ってきたのはどれくらい前だ。
GM/A:「ついさっきっす」
ジュリアン:とにかく現場検証だ。
GM:だから、手当たり次第にぶった切ったって感じ。これを1人でやったんなら、人間離れした強力の持ち主だろう。
ジュリアン:あ! 馬! 馬は無事か!
ジューダス:馬はシャイニーんとこ行くのに乗ってってるでしょ。
ジュリアン:そんなのはロケットで……。
ジューダス:俺は絶対承知せん(笑)。
GM:じゃ、馬はいないね。
ジュリアン:他に被害はなかったのか。
GM/B:「あと残りの食料が、全部食い荒らされちまいました」
ジュリアン:くそぉ、まだ遠くへは行ってないはずだ。ハンス! A、B! おまえらは山を降りてシャイニーの館に避難しろ。俺はヤツを追う!
GM:ちなみに……あ、そうか。ジューダスでないとわかんないな。
ジューダス:ジューダス出たいんですが……(ころころ)あ、ダメ。出られません。
ファリィ:まだ向かってる途中ですね。
GM:ここでシーンを変える……前に、もいっかい〈知覚〉して。成功? そしたら、でっかい足跡が見つかる。
ジュリアン:でかいって、どれくらい?
GM:30センチくらいかな。
ファリィ:……和○アキ○?(一同笑)
GM:か、どうかは別として(笑)、プレートメイルの足甲だね、これは。
ジューダス:うわぁ、どんどん嫌な考えになってきたなぁ(笑)。
GM:ねえ(笑)。では、シーン変えます。


Scene 12 (アクシス・逆位置)

GM:シーン・プレイヤーはファリィです。
ファリィ:急いで山頂へ向かっています。皆さんも当然ご一緒ですよね?
一同:一応登場判定はしときますが(笑)。
ファリィ:はいはい。(GMに)これって、馬が通れるくらいの道ですか?
GM:元鉱山ですからね。(シャイニーに)道までつぶしてないでしょ?
シャイニー:もちろん。ジュリアンのためだけにあるような道だけどね(一同笑)。
ファリィ:じゃ、ルシアさんを馬に乗せましょう。
GM/ルシア:「いえ、どうか司祭様がお乗りください」
ファリィ:そうですねぇ、じゃ、一緒に馬に乗っていきましょう。
GM/ルシア:「いえ、そんな司祭様とご一緒するなど恐れおおい……」
ジューダス:んなことぐだぐだ言っとらんで、さっさと乗るんだよ。
GM/ルシア:「…………」
ファリィ:はい、そこケンカしないようにね。ルシアさん?
GM/ルシア:「はい?」
ファリィ:(にっこり)司祭命令です。
GM/ルシア:「……はっ。では失礼して」
シャイニー:そうそう、急いでるんだからね。
ジューダス:俺はジュリアンの馬に乗ってくわ。(コロに)一緒に乗る?
コロ:うん。
GM:じゃ、そういうわけで皆で山頂へ急いでいると、とほーと下りてくる3人に会うわけだ。(ジュリアンに)一応登場判定する?
ジュリアン:(ころころ)サイコロは出ろと言っているな。やっぱこいつらが心配だからなー(笑)。
シャイニー:ジュリアン? 無事だったのか!
ジュリアン:無事じゃない。アジトがめちゃめちゃだ。
シャイニー:でも人は全員無事でよかったじゃないか。おや? 何でこの2人が一緒にいるんだ?
GM/AB:「いえ、実は杯をいただきやして……」(笑)
シャイニー:君には節操ってものがないのかね、ジュリアン。
ファリィ:あら、いいことじゃありませんの。
コロ:だって改心したんだよね(笑)。
GM:そうしてほのぼのしとるのもよいのだがね。で、どーする?
シャイニー:その3人にはこのまま山を下りてもらおう。ジュリアン、ヤツがどっちへいったかわかるか?
ジュリアン:足跡が残ってたから、それを追っていけばいいんじゃないか?
シャイニー:よし、じゃあ君のアジトに案内してくれ。
ジュリアン:むう、この際仕方ないが、山賊のアジトなんだからな。極秘だぞ。
GM:で、ちょっぴりハイキング・コースちっくな山道を登っていくとだ。
ジュリアン:「山賊のアジト、ここから1キロ」とか立て札立ってたりして。
一同:あーあ(笑)。
GM:しょーもねーな(笑)。では、山賊のアジトにつくと、ぶった切られた丸太の山と、さっきの足跡。ジュリアン以外全員〈知覚〉ね。
ジューダス:今回は目が走ってるぞー。
GM:君にはわかるけど、太刀筋がエストそっくり。その他の人には、やっぱりすごい力でずがんとやったのがわかるきりだな。
ジューダス:(ルシアに)この太刀筋に見覚えは?
GM/ルシア:「……先生の、太刀筋です」
ジュリアン:何? これがあのエスト・オーガストの仕業なのか? ということは、エストってヤツは足が30センチのばかでか女だな。
ジューダス:あいつは女じゃ……あー、いや。
ジュリアン:そっか、男なのか。
ジューダス:そーそー、男。
ジュリアン:ひょっとして知り合いなの?
ジューダス:いやーあっはっは!
GM:エストが男だってのは周知の事実なんだから、何もそんなボロだしまくらなくても(笑)。
ジューダス:(のプレイヤー)ところでさマスター、こないだエストにとどめさしたのって誰だっけ。
GM:おまえさんではなかったかい。
ジューダス:……そーだっけ?!
コロ:と、いうことは? 重要参考人って君だったのかー!(笑)
ジュリアン:ジューダス、おまえ俺に何か隠してないか?
ジューダス:ないない!
ジュリアン:本当か? 俺の目を見て言えるか?(笑)
GM:ちなみにルシアさんもじーっと疑惑のまなざしで。
ジューダス:いや、だから、昔暗殺者ギルドから追われてる時に、この剣をもらったんだよ。それだけだって(←どんどんボロをだしまくっている)。
GM/ルシア:「剣欲しさに先生を殺したんじゃないでしょうね」
ジューダス:だー、どーしてそういう話になるんだぁ!(剣に)何とか言ってやってくれよ!
GM/トリアイクス:「と、言われたところで、私の声はおまえにしか聞こえんだろうが馬鹿者」
シャイニー:おや? 彼は何を1人でぶつぶつ言ってるんだ?
ジュリアン:うん、時々妙な独り言を言い出すんだ。バカだから、仕方ないな。
ジューダス:と、とりあえずだなみんな。今はこの足跡を追うのが先だと思わないかっ?
ジュリアン:わかった。賠償請求は後にしてやろう。
ジューダス:だー!
ファリィ:ジューダスさんいぢめはこの辺にしてあげましょう(笑)。早くしないと、また被害がでないともかぎりません。
シャイニー:手分けして見てまわるか?
コロ:ばらばらにならない方がいいと思うよ。素直に足跡追おうよ。
GM:それでいいね? では、そうやって足跡を追っていると、ルシアさんが走り出す。
一同:ええ?!
ジュリアン:追いかけるぞ! ロケットには勝てまい!
GM:いや、狂ったような勢いだぞ。しかも潅木の方に突っ込んでくし。
ジュリアン:潅木なら飛び越えられる!(ころころ)ごおおおおーっ!
コロ:あ、あたしも《縮地》!
GM:(焦って)いや、ちょっと待て! それは無理だろう!
ファリィ:GM、素直に「追いつけません」発言でよろしいのではないかと(笑)。
ジュリアン:何ぃ! 俺の立場は!
シャイニー:(苦笑)がんばって後を追いかけはしますが……(笑)。
ジューダス:待て、そいつはエストじゃないぞ!と叫んでみるが。
GM:止まらん、止まらん。では、このまま開けた場所に出ると、甲冑に身を固めた、エストそっくりの偉丈夫が立っている。ちなみに[共振]起きまくりだからね。
シャイニー:こいつが殺戮者か!
ファリィ:ルシアさん、だめです! 待ってください!
GM/ルシア:「先生……よかった……生きてたんですね……」
コロ:ルシアさん、だめだよー!
シャイニー:やめなさい、止まるんだ!
GM:ルシアは止まらない。そして、ルシアの手が鎧に触れた瞬間、鎧が音をたてて崩れ落ちる。中は空っぽだ。
一同:…………。
ファリィ:とにかくルシアさんのところまで走ります。
GM:ルシアは鎧とともにくずおれて、座り込む。目が少し正気じゃないな。
ファリィ:ルシアさん、しっかりしてください。
GM/ルシア:「やっと……やっと先生に会えたのに……どうして……」
ジューダス:違う! そいつはエストじゃない!
GM/ルシア:「そんな……ことない……先生が死ぬはずない!」
ジューダス:エストは死んだ! 俺が殺した!
GM/ルシア:「違うわ! ほら、先生の剣だってここに……」と、エストの剣に手を伸ばし……。
コロ:あーっ、誰か止めてー!
ファリィ:体当たりします!
GM:その瞬間に、「捧げよ、聖痕。今宵は殺戮の宴なり……」
一同:でたーっ!(悲鳴)
GM:と、いうわけでお馴染みの[宴]判定でーす♪
一同:(泣きながらころころ)
ファリィ:ああっ、2枚とも逆位置になったんですけどー!
GM:ふっふっふ。それでは対決シーンに入ります。