*** SCENE 02 ***
 



 俺は寝室へ直行することにした。

 パジャマに着替えて,ベッドに腰を下ろして,冷えたビールをイッキ飲み。
 ……ああ,ちょっぴり幸せ。
 缶をくずかごに叩き込み,勢いよくベッドに倒れこむ。とたんに睡魔が襲ってきた。
 いいや。今日はこのまま寝てしまおう。
 だいたい思うんだが,最近いくらなんだって働きすぎだ。人間,最低限の睡眠時間をとらないと生きていけないんだぞ。そもそも頭が働かなくなるよな。今日もレネゲイドチェッカーの発注間違えたし,絶対集中力落ちてるぞ俺。泪さんも嫌がらせするのはいいけど,ってよくないけど,ともかく俺がブッ倒れたら彼女の仕事が増えるんだけどなぁ。わかってるのかなぁ。まだまだ問題は山積みなんだし,あ,そう言えば遠野ゆかりの引き取り先がまだ決まってなかったよな。松山は張り切ってるけど,だとすると彼女おやつの度にあのケーキ食べさせられるのかでもまぁ紫音に任せるよりはマシだと思うけどああ紫音と言えば姫宮はどうしたんだろうか置手紙一本残して帰りやがって俺だって心配してるんだぞあいつはあいつなりに気を遣ってるのかも知れないがってゆーかキルスも少し気を遣うということを覚えて欲しいというかだいたいあいつ らは,…………
 …………。
 …………。

 ドアが閉まる音。体を向けようとして,誰かがかけてくれたらしい毛布に気がついた。
 ……明日もがんばろう。では,おやすみなさい。

END


《管理人からヒトコト》
 即座にこのエンディングに辿りついたアナタ,おめでとうございます。大谷さんが一番幸せな,まさしくグランド・エンディングです。
 え? これじゃ物足りない? 大谷さんがもっと不幸になる姿が見たい? それでは,もう一度スタート地点に戻ってやりなおしてくださいませ。

 

(⇒最初からやり直す)