範馬刃牙
第115話「501年目」
そろそろ扉絵も克己でいいと思うんですが
先週の展開があんまりだったものですから、
今週はもう触れてあげないのが優しさかな〜とか思ってたら何ですかこの自己主張
そうまでしてみんなにイジられたいと言うのは大したドM根性ですね
いいから、バキ君は徳川のじっちゃんを慰めに行って下さい
あの人、今散々なんですから
地下闘技場の存在はバレるわ、不祥事起こして叩かれるわ、
自慢の王者が一撃でやられてしまうわ
もうドリアン襲撃前に散々泣いたから涙も枯れ果てたのかもしれませんけど
もう「じゃあ今からピクルがチャンピオンでいいや」ぐらいラフに考えちゃってる可能性もあります(無いと願いたい)
まぁ、脇役は置いておいて、今週ものっけからメインイベントです
18ページほど、克己と烈が二人きりの展開が続きます。カツレツ弁当特盛です
片足になりながらも克己を訪ねてきた烈が、言います
「同志よ・・・・・・不思議な噂を耳にした
先ごろの比武(試合)にて喫したわたしの敗北―――
その仇を 君達神心会門下で討とうとしているとッ
真偽を確かめたい」
前回から引き続き、克己をタワリシチ扱いする海王
しかし、「君達」とどことなく見下したような言い方になっています
ところで、誰が烈先生に仇討ちのことバラしたんでしょうか?
まぁ、神心会の行動は目立つでしょうけど、烈先生にその事を伝えた人となると・・・・・・
烈先生の退院と入れ違いで入院したバキ君でしょうか?(してねぇよ、多分)
「俺が言いだしたことです」
「不可思議ッ
わたしに歯が立たぬ相手に―――
わたしに指導される立場の君等が
仇討ちとは笑止なッッ」
不機嫌そうな顔で、畳み掛けるように侮辱の言葉をかける烈先生
お手本のようなツンデレですね
これはつまり、現代語訳するとこうなるわけです
「バッカじゃないの!?
あたしにできなかった事が、
あんたにできるわけないじゃないの!!」
なんとも正統派な天才お嬢様系ツンデレですね
この、半歩進んで打つような王道のツンデレを克己はどう捌く!!?
「おっしゃる通りです
武術界の先達であるあなたの仇を討つ
出すぎた行為です でも討ちたい
俺はもう知ってしまってる
拳雄 烈 海王の武がまるで通じなかった事実
それでもなおッ 否それだからこそなおッ
俺の空手 ぶつけてみたい」
COOL・・・クールだよ克己・・・素直でクールだよ・・・
やはり、ツンデレを御すには素直クールと言う私の持論は間違っていなかったようです
宮田君が証明する前に、このスタイルの正しさをカツ×レツによって証明されてしまいました
そのクールで素直な克己の答えに、烈先生は嘲るように笑いながら返します
「ハハ・・・やはりな・・・・・・
恩あるわたしに報いるため―――などと
詭弁を弄していても こうして本音が現れる」
「仇討ちなど便宜上のスローガン
強ェならヤリてェ・・・・・・そういう生き物です 俺たちは」
まぁ、大事ですけどね便宜上のスローガン
飾る事をやめたら人はケダモノと同じですし
とりあえずこのやり取りを主人公様に100回聞かせて差し上げたいものです
そして、この一進一退のツンデレバトルで、ついに烈先生が山場の一言を突きつける!!
「勝てるかな君の空手でッッ」
敵意とも取れる厳しい視線をぶつけながら問いかける烈先生
さぁ、ここが大詰めですよ克己師範!
最近のギャルゲーでは少なくなった、選択肢誤るとBADEND一直線展開です
ここで下手に「神心会10万人でかかればフルボッコっスよ」とか、
『数こそ力、力こそパワー』の真理を突きつけちまった日には、
激怒した烈先生が無双状態になって神心会を殲滅しそうなものですが、
克己はこの稀代のツンデレ相手にどのような大技を極めるつもりなのか!!?
「さァ・・・・・・
勝算があるからやる ないからやらない
そういう闘いではないと決めてあります」
「変わったな 克己さん」
この海王、”陥落(デレ)”たっ!!
なんか一気に雰囲気が変わりましたよこの海王
間違いなく、ツンからデレへと変わってますよこれは!!
克己の発言の後、フラグが雄雄しくそそり立つ姿が幻視できましたし、
後はもうこのままフィナーレまで一気に突き進むだけと言った感じです
見える、私にもエンディングが見えるぞ落とし神様!!
(なんか見えてはいけないものが見えちゃってる様子)
「そういうわたしもこうして変わってしまったが―――
伝えられることは山ほどある 克己さん
4000年の蓄積を誇る中国武術の4001年目――
君が引き継いでみないか」
中国拳法の4001年目
それは、ピクルと対峙し、己と向き合った烈先生が抱いた確かな夢
その夢を、目の前のこの男になら託せる
つまり、烈先生はこう言いたいのでしょう
俺にならないか私の夢になってよ、と
一瞬、アゴの長いプロレスラーが邪魔をしかかりましたが些細な事です
あのプライドの高いカンフー原理主義者が、
歴史の浅い水溜り扱いしてた空手の天才相手に、
自分がかつて擂台(ステージ)で見た夢を託す気ですよ
つまり、克己にカラテ・ド・スターになれって事ですねレツラ・ハミルトンさん!(レイラさんに謝れ)
「克己さん
空手はまだ若い
沖縄から数えてもたかだか500年
皆が501年目迎えようとする今日
あなただけが・・・4001年目に先んじる」
自分の夢を、拳法に捧げた全てを、克己に託したいという烈先生の提案
これに克己は「ありがたい・・・」と腹の底から感謝を示すような声を絞り出し、そして
「そのお気持ちだけを
若いなら若いまま 未熟なら未熟なまま
501年目をぶつけたい
空手に殉じたいのです
空手じゃなければいけないのです」
自分には父、愚地独歩から伝えられた空手しか無いのだと
自分はあくまで、「空手を終わらせた男」であり続けなければならないのだと
どちらかと言えば若い方がいいに決まっているのだと(オイ)
中国四千年より空手五百年、女子高生よりも女子中学生なのだと
克己はそう、キッパリと言い放ちました。女子高生ハンター空手家の矜持ですね(最悪)
「とんだお節介をするところだった」
「すみません」
「ときに克己さん
わたしにその501年目を補佐することは?」
「え・・・・・・それは・・・・・・
(イヤ・・・・・だからそれじゃあ・・・・・
アンタがからむと・・・・せっかく501年目が・・・・・・
4001年目とごっちゃになって・・・・・・)」
「是非ッッ 501年目の一助にッッ」
一度デレたツンデレは、とことん食い下がる
ツンデレ系姉さん女房の、「こうあるべき姿」を体現した、まさにツンデレそのものと言った存在ですね
礼をし、頭を垂れても力にならせてくれと懇願する烈先生に、
克己もその気持ちを汲んで二人で空手の501年目を築く事を決意します
かつて地下闘技場で最悪の出会いをした二人にこのように交じり合うとは、
当時の読者で一体誰が予想できたでしょうか?
まぁ、これが恋愛漫画だったら予定調和なんですけど
ツンデレとの最悪の出会い、そして理想のエンディング
ギャルゲーのシナリオとして編集しなおしたいほど見事な流れでした
そして、エンディング一歩手前の一枚絵と共にモノローグが流れます
『4001年目の中国武術との合流
そう これが空手の501年目
革命的な足跡が―――今 刻まれようとしている』
烈先生の押しでグダグダになりかけた展開をピリリと引き締めた名文だと思います
かくして、源流を同じくして分かたれていた武術が、時を越えて再びめぐり合いました
しかしまぁ、前回一枚絵CGのイベントがあるとかネタで言いましたけど、
ほんとにあるとは思いませんでしたね
やはり板垣先生は予想を裏切り期待を裏切らない・・・
素晴らしいカツレツでした。祝いの酒、「松竹梅」を買って来い!
そしてオチでは、何故か館長席にふてぶてしく座ってる独歩の姿が
・・・克己に館長として足りないのは、この肝の太さと言うかツラの皮の厚さだと思わんでもありません
「変わっちまったなあのヤロウ」
500年目から501年目へと空手を進化させようとする息子に、
寂しがるように独歩は呟きます。やはり駄目息子が成長するのは、嬉しさ半分寂しさ半分なのでしょうか?
勇次郎には当分味わえそうも無い感情ですね(オイ)
ってーか、今週の克己はほんとカッコ良くなってました
あの噛ませ犬担当が、こんなにカッコ良く変わってしまうなんて・・・
ごめんよ克己、本当にごめんよ
500年目がどうのとか言ってたけど、
お前がピクルと出会ったらそこが100年目だよとか考えてごめんよ(最悪)
100年目なのはバキ君だったよね(触れてやるなよ)
ある意味、バキ君も変わりすぎですけど
克己は今の方がいいけど、バキ君は幼年編の方がいいなぁ(失礼)
とりあえず、克己が男を上げまくっています
今人気投票やったら、下手すりゃ一位を取れるんじゃないでしょうか?
まぁ、でもあんまり変わりすぎると独歩さんも寂しそうですし、
ここは親孝行の面も考え、さらに変わってキョン子みたいにTSしてみてはいかがでしょう?
(みんながみんな、お前みたいにTS好きってワケじゃねぇぞ)
まんまカツレツってのもそれはそれでご馳走ですが、やはり男性には敷居が高いもの
これをあえて、百合にしてみれば男にも美味しくいただける新メニューになるわけですよ(してどうする)
その時は是非、烈先生には金髪ツインテールでお願いします(するな)