中国 四川省 丹巴県 撮影旅行 第一部
日程’06.04.09〜16
丹巴(ダンパ)県 『女王谷』 の紹介
丹巴県は四川省・州都 成都から西へ400k程行った所にあり,周りはヒマラヤ東端の
横断山脈5000m級の山々に囲まれた海抜約1900mの所にあります。
女王谷はこれらの山々からの氷河と急流が深く侵食して作られた急峻な渓谷です。
地形も山々から流れ込む4本の川が合流して大渡河に流れ込み古来交通の要になっています。
地域の語源はチベット語のギャロン、『女王の谷』を意味します。中国の資料には『美人谷』と
紹介されてもいました。
この地域の歴史も古く4、5000年前頃から住んでいる記録も有り古代から多くの移民が移住
してきました。 チベット出身の一族がボン教(黄教)と共に移住して来て定着しました。
この丹巴にはチベット・ギャロン族が住んでいて、丹巴人口約6万人の60%を占めています。
また、女王谷には美人が多いとも言われています。
今回の撮影旅行は二つのテーマがありました。
第1は、丹巴(ダンパ)には『女王谷』と紹介されている所、村々(村=鎮)には何百年前に
建立された珍しい石塔が何基も建っています。
この村々の石塔や石積住宅の風景写真撮影が一つの目的
第2は 丹巴の子供達に日本文化の紹介−「折り紙」をする交換会が目的です。
NECツーリスト(企画・実施)からツアーを紹介されいつもの立木PROと写真教室生徒8名で出発。
又、現地にはNECのOB 大川健三氏が中国四姑娘山自然保護区管理局特別顧問として
自然保護や撮影されていて、現地ゲストガイドで参加してくれて撮影ツアーが成立しました。
《 行 状 記 》
4月9日
朝 成田出発(08:55) − 北京で降機して入国手続き(13:30〜14:00)) − 再度機乗
成都空港到着(17:10) − 市内夕食(18:20〜19:20) − ホテル着(19::45)
4月10日 薄曇
成都発(08:30) − 臥龍 パンダ研究センター(14:20〜15:30) − 巴郎山(バランシャン)峠(18:00〜18:25)
− 四姑娘(スークーニャン)山展望台(18:50〜19:00) − 日隆(リーロン) ホテル着(19:15)
大熊猫保護研究中心(パンダ保護研究センター)
昨年生まれた16頭の子供達が居た。
パンダは気温が20℃以上になって来ると活動しなくなるそうです。
当日(25℃)は気温も高くジット寝ているのがほとんどだった
巴郎山(バランシャン)峠にて 海抜4523m有ります。
人生で4千m級の最高地点を更新しました。(車ですが)
一気に車で4500mまで来ると寒いのとユックリ歩きになりました。
此処の道路は先ず先ずです。この道を下ると日隆に着きます。
過去の4千m級記録
中国黄龍・雪宝峠4200m(車)、
瑞西国ブライトホルン登頂4164m(登山)
四姑娘山展望台
巴郎山(バランシャン)峠を20分ほど下ると猫鼻梁展望台に着きました。時間も遅くなりあまり良い写真は撮れませんでした。
四姑娘山の主峰(左)は6250mあります。
四っの山が並んでいて山々を娘に例えて四姑娘山
と名付けたそうです。左より四、三、二姑娘山と言い
ますが、一番右は大姑娘山と言い「大年増」とでも
訳したら良いでしょうか・・・
時間も遅くなり明朝ここで再度撮影と言う事で・・・・
日隆(リーロン) ホテル着 19:15 海抜3200m
4月11日 晴
今日のコース 日隆鎮 − 双橋溝 (紅杉林) − 丹巴
朝は晴れ上がり素晴らしいお天気でした。 しかし・・・
早朝 日の出写真の MorningCall 05:30 の前に目が覚めていました。 頭がヅキーンで ヤラレター
高山病にかかっていました。早朝写真は玄関でみんなを見送ってホテルと辺りをブラブラしていました。
写真組が帰館してから朝食を取り丹巴に向けて出発しました。 日隆から40分程西へ行った所の、
双橋溝に立ち寄り山々の写真撮影に行きました。
『双橋溝』
入場料を払い専用バスに乗り換えて細い両側に切り立った岩壁の間を10分程進んで行くと大きな
高原台地にでました。 周りは氷河や雪をかぶった鋭い岩山が聳え立っています。
この大風景を見たとき頃から素晴らしさで高山病は忘れてしまいました。
双橋溝管理事務所 此処で人員確認をしてから
入溝許可が出ます。
トガシ山 (別名−狩人山)
双橋溝の中にもチベット族の人々が住んでいます。
我々のバスにも気さくに手を振ってくれます。
← 美人
この渓谷の一番奥 紅杉林 ↓やや美人と昔は美人
紅杉林から管理事務所へ戻る途中に「豪華大飯店? 雪山老園」 があり休憩・昼食となりました。
『チベット民族料理』を体験。
大食堂
予告編 女王谷の美女登場
天気は良くてもやはり2500mの高地 食堂/居間の囲炉裏火は身体が暖まります。
この囲炉裏に仕掛けがありました。
仕掛け
囲炉裏の灰の中
で焼いたパン。
灰を落としています。
軒下で作り熟成中の 乾し肉(ベーコン)
豚のもも肉
左から 豚ベーコンとキクラゲの炒め物、山菜炒め、ヤクの燻製肉、ヤクのチーズ(下)、パン(上)
チベット茶は日本のほうじ茶と似ている、バター茶も飲みましたが・・・
パンは囲炉裏から出したてで暖かく、どの料理も美味しかった。
最初、此処の民族衣装のお嬢さんかと思っていたら
帰りがけに赤ちゃんを抱いていた。
どうも ママらしい。女王谷には未だ遠いけど
美人谷の外れです。
双橋溝発14:00
沃日 土司(ウォーシ ゙トスー)館跡 石塔が見えてきた。
古い館跡です。(14:30) 丹巴はまだ先です。
土司−地方の役人職名(租・庸・調)だったはず
《15時過ぎ小金県通過(水餃子)で小休止》
途中でのハップニング 我々の車(2台目)は検問で
捕まりました。その場で罰金を払います。
実は200m程行ったら又捕まったのです。これも
現金払い。 一回目の理由は良く分かりません
でしたが、二回目のは我々のマイクロバスに全員のトランクが積んでありそれに外国人(小生ともう一名)
乗っているのはまずいのだとか。 一回目の警察は普通の公安警察(紺色の制服)、
二回目は道路管理の警察(カーキ色の制服)。 制服は違いましたが拳銃は携帯していました。
(ツアーはマイクロバス2台、ガイドやドライバーで総勢16名)
谷は段々深くなり両岸は迫ってきます。耕作地は山の上へ上へと上がっていきます。(検問中撮影)
曲登沙寺(チュデンサスー) 参考地図 @ ラマ寺
約600年前に建立されたラマ教のお寺
(ゲルク派チベット仏教=黄教)
壁画も当時描かれた物である。
現在、保存の為本堂は改修工事が行われていた。
文化大革命のとき破壊されそうになったが書棚を置いて
隠したそうである。
大川氏はこのような文化遺産や四姑娘山自然の保護活動の仕事をされている。
寺はこの吊橋を渡った岡の上にある(右上)
撮影中の立木pro や 助かった壁画類、 宿坊だけは石積み建築
梭披(ソポ)鎮
夕暮が迫ってくるころようヤット梭披鎮の見える所に着いた。今夜の最終目的地 丹巴(ダンパ)は
此処から30分余りで着く。 今回の目的の写真が撮れる場所だ。明日からはこの女王谷近辺の
色々な村で石塔を撮影します。