いままではご近所でトマソンもどきをピックアップしてきましたが、今回は都心の物件で正真正銘のトマソンです。種類は「無用階段ならぬ無用ブリッジ」です。場所は東京都港区浜松町は貿易センタービル。昭和45年にできた後、昭和53年サンシャイン60に抜かれるまでは、日本一の「のっぽビル」だったんですね(高さにおいて当時東洋一、152m。その前は昭和43年完成の霞ヶ関ビルの147m)。ちなみに今は横浜のランドマークタワーが日本一ののっぽビルです。さて問題は高さではなく「ブリッジ」。下・写真の橋は、左側の貿易センタービルの施設の一部なんですが柵が有り入れません。ずいぶん昔から気になっていた物件です。この橋、確証は有りませんが、ビル完成の昭和45年当時から、いつか未来にできるであろう隣の高層ビルと繋げるために有ったんじゃないでしょうか。今の言葉で言うところの「ペデストリアン・デッキ」ちゅう奴やね。ところが平成12年になって、お隣にできたのは、高層ビルではなく、逆に地下鉄:都営大江戸線!かたやかつての栄華は望むべくも無いにしても、空高く上昇志向の貿易センタービルに対し、並み居る地下鉄の中でも名にしおう地下の深さを誇る大江戸線。純情で明るいボウエキ君は、未来のカノジョを夢見て30年間も腕を差しのべていたのに、30年後にやっと現れた彼女は、全く正反対の趣味嗜好でゴスロリちゃんだった、みたいな〜(^_^;)
下:差し伸べた手を、拒絶してますね。 下:完全なるすれ違い。断面は見事ですけど。