■神経障害
3大合併症の中でも、発症の頻度が一番高いと言われているのが、この神経障害です。
神経障害は、末梢神経障害と自律神経障害に大別できます。
* 末梢神経障害
血糖のコントロールが悪く
高血糖の状態が続くと、ブドウ糖が神経
細胞の中に入って、神経の働きが低下してしまいます。
特のひざから下が強くしびれたり、痛んだりします。
こんな症状があったら要注意
・
安静時や睡眠中によく足がつる
・
虫がはっているような感じがする
・ 手足がしびれてり痛む
・
手足がやたらにほてったり、冷たく感じたりする
* 自律神経障害
自律神経は、内臓などをコントロールしている神経です。
この機能が変調をきたすといろいろに障害がおこってきます。
こんな症状があったら要注意
・ 立ちくらみ
・ 無痛性心筋梗塞
・ 顔面神経麻痺
・
しびれ・いたみ・こむら返り
■ 網膜症
網膜症と白内障は、糖尿病による代表的な目の病気です。糖尿病網膜症は、失明原因の第1位になっています。
眼底にある網膜の毛細管が冒されて発症します。
■ 腎 症
人工透析が必要になる人の30%が糖尿病が原因です。血糖値が高い状態が続くと
腎臓の血管が冒され、
血管からタンパクが漏れ出て、老廃物を濾過する機能が衰えてきます。やがて
むくみが発生し、さらに進行すると、
腎不全・尿毒症になってしまいます。
■ 脳梗塞・心筋梗塞
糖尿病の合併症で恐ろしいのは、直接命に関わる脳梗塞や心筋梗塞です。脳梗塞の人の約半数の人に
糖尿病がありますし、心筋梗塞の人の三分の一に糖尿病があります。
脳梗塞や心筋梗塞は、脳や心臓に栄養を送っている動脈が動脈硬化を起こして、塞がってしまう結果起こるものです。
糖尿病になると動脈硬化が進行しやすくなりますし、動脈硬化を起こすと、血管の内側が凸凹になって血栓
(血管の中で血液が固まったもの)ができやすくなります。そして血栓が次第に大きくなってついには血流が
止まって梗塞の状態になります。
ご承知のように心筋梗塞は非常に危険な病気ですし、脳梗塞は半身麻痺になって手足や話すことが
不自由になる病気です。糖尿病と診断されたら、日頃から脳梗塞、心筋梗塞にならないように注意する必要があります |