矢上川流域のまちづくりを考える(学園祭企画2001.11.25)

川崎市市民アカデミー2001年学園祭参加企画 川崎学V

  矢上川流域市民活動家を囲んでの座談会「矢上川流域のまちづくりを考える」

   日時 2001年11月25日(日)14:00〜16:00
   場所 川崎市生涯学習プラザ2F・203号室
   講師 庄司佳子(矢上川で遊ぶ会代表)
       与本剛三(矢上川流域ネットワーク)

1.自己紹介

竹本 スタッフとして参加。
庄司 昨日、日吉小学校と生徒と水質検査。TRネット、10年の歩み。
与本 矢上川流域ネットワーク。
加藤 土橋、20数年前から関わる。突然、開発が。犬蔵の自然、、
竹井 川崎学Vで中流域をまとめた。井田山、健康の森。
阿久沢 源流を見つけられなかった。
青山 川崎学Vで中流域をまとめた。井田山、健康の森。クリーンリバー実施。
・・   01科学。矢上川は散歩コース。木月小の近く。住んで43年。
竹内 多摩区。鶴見川に興味があった。
田村 川崎学Vでは上流域を担当。毎朝の散歩コース。
渡辺 緑学。多摩区在住。
佐藤 高津区、円筒分水の近く。せせらぎ館。交通省のモニタ。
岡田 スタッフ。100回の講座。今、都市マス担当。今後、高津、麻生。
    TRネットが出来た時、職員グループとして参加。
    (中村さんは、鶴見川マスタプラン担当)
花形 アカデミー事務局、川崎学V担当。毎回、感心。
    川崎学3展示は良いアピールになった。
土方 犬蔵在。川崎学Vでは有馬川流域担当でまとめた。提案をこれから、どう実現化。
・・   皆勤賞で講座に参加。
大仲
本田 以前、しゃくとり虫で矢上川を歩いた。
・・

2.発表 マップの説明と課題、提案

1)上流:田村さん
・上流は狭い川。開発が始まったところは仕方ない。
・川沿いの道は車も少なく、良い雰囲気。
・川崎市が管理しているのなら、もう少しやりようがあるのでは。
・川の上の管理、使用状況がやりたい放題。
・川の水が少ない。もう少し水量があれば、良いが。
・きれいに管理して、神社等も含めて、散歩コースとして使うのが妥当。

2)有馬川流域:土方さん
・水源は、鷺沼の近く。
・あちこちに湧水が多い。
・明治13年の地図を見ると、ほとんどが緑。今は人家に。
・3面張りも止むを得ないが。150年に一度の洪水には耐えられないが、
 川を広げることは難しい。民家で天水利用すると出水が緩やかになる。
・水が少ない→ラバーダムも案。
・余裕がある場所は親水公園化を提案。白書、まちづくり等でも各種の案。

3)中流域:青山さん
・完全なコンクリート3面張り。橋が14つある。
・魚も泳いでいる。昔に比べて水がきれいになる。
・ユリカモメ、カモも多い。生物は段々増えている。
・降りることができない川、散歩する人も少ない、面白みのない川。
・井田山/健康の森、井田城址等もある。
・親水化したいが、管理している県は、土地がないと言っている。
・少しの工夫で生き物が増やせるはず。
・橋と景観。橋毎に個性をもたせる。イベント等で市民に関心を持ってもらいたい。
・理想的には2層河川。親水化公園化。
・ラバーダム。治水、利水、親水、景観、防災、バランス。

・クリーンナップを実施出来た。
・川の中を歩くのは面白い、気持ちよい。コンクリで歩き易い。
・矢上川への関心が高まってきた。

4)下流域:竹本さん
・自然も残っており、比較的良好な状態。親しみ易い場所。
・砂利道もあり、鳥も多く、景観も良い。
・河川敷に草が茂り、鳥も多い。
・汽水域で生物相が豊か。ミクリ、クロベンケイガニ等々。
・釣りする人も多い、子ども達も多い。
・川と遊ぶ環境作り、遊歩道を作ったらどうか。
・最近、ビオトープも出来ている。水たまり等々。
・川の景観に合う建物、土手、橋等の色。
・道路の周辺にも緑を増やす。川の側に緑のベルト帯を。

3.コメント

1)加藤さん
・犬蔵、開発で1.4haしか残らない。
・暗渠工事に関連して、歩く道をつなげたい。
・東名下のポケットパークも出来たら良い。
・都市計画道路と川沿いの道をつなぎたい。

2)与本さん
・宮崎台駅、宮前平駅の側を通っているが、自転車置き場になっていて、
 目に触れないのが問題。看板を作るのも良い。
・東横線とクロスところに、「矢上川」の看板を作ってアピールするとか。
・有馬川流域では、川の水を使う運用が残っている。
・古い団地の地区は、大雨がストレートに川に流れる。嵩上げにも限界。
・市営住宅の建て替え時、親水公園の提案をしたが、県の管轄。
 お金がないと言われたが、ポケットパークだけは実現出来た。
 環境共生型の市営住宅を提案すれば良かったと反省。湧水を残したい。
・湧水を暗渠しているので分からないが、必ず森等が出元。
・上野川橋まで魚が上がってきた。五反田橋の上に堰があるが。
・上野川橋から上は、本当に味気ない3面張り。
・わずか13kmの河川が、国、県、市が管理している。
 分権化の時代、身近なところが管理する方が良い。
・青い水門の下に魚が集まっている。うまい工夫がしていければ。
・ラバーダム。「川崎の河川」で、消防車が取水できる案も出ている。
・有馬川で河川改修をしていて、壁面にとっかかりを作ろうとしている。
・「環境基本計画年次報告」に対して、意見を出していくことも必要。
 治水主体から、生物環境、親水化も必要であると訴える必要あり。
 また、まちづくりとの連携も必要である。生物学、都市計画も。

・市営地下鉄の問題。矢上川流域に影響多い。開発のスピードが早まる。
 横浜市営地下鉄はニュータウンの開発が一体化。
 川崎は、緑地の乱開発となろう。守るためには、戦略的な視点が必要。
・緑地がなくなると、保水力がなくなり、雨の時の出水が怖い。
・山陰、山陽の考え方がある。

3)庄司さん
・矢上川流域懇話会も始まっているので、良い場にしたい。
・たんこぶ構想。拠点拠点を作っていきたい。

・中流での提案。橋からの景観を考えることは良いこと。
 けた揚げで川が見えない。市民が川を見る機会を増やす必要がある。
・川に降りることが出来れば、生物の多様性を発見出来るし、 
・多摩市では、壁面に植物が繁殖できる工夫がある。ススキ等も。
・暗渠、江川は反対だが、全部の水に対して、人目がある状態に。
・東急の下、低くなっている。川に降り易い場所になりそう。
・中流のクリーンアップは画期的。
・下流。深いのでクリーンアップでも下に降りていない。

・下流。
・水量が少なくなってきている。透水、雨水保水の働きかけが必要。
・80%、下水処理水が流れている鶴見川。
・水質、目標値は今Cランク。B目標にしてもらいたい。アピールしたい。
・矢上川の存在感が薄い。
・全ては出来ない。1ケ所でもきれいな場所を作ろう。
 トップランナーを作れ。鷹野大橋の下のワンド、水質調査、生物もいっぱいいた。
 子どもたちも降り易い場所なので、降りる道の工夫、環境学習の場としたい。

Q:清掃。管理元との関係は。
A:中流域。粗大ゴミは県に連絡すればお願いできる。土の浚渫は県。
  粗大ゴミ、管理者によって扱いが異なる。ケガ、事故が心配。
  家電リサイクル法の影響で増えている。市の予算も使い切り。
  業者が捨てることが一番大きな問題。

Q:34年前から住んでいる。昔は桜、土盛り。狩野湾台風で変化。
  ここ1〜2年、雨の後の水位の上がりが早い。
  8月の63mm/1Hで、あっと言う間に増えて、すぐ引く。
A:雨水の保水、浸水が必要。
  斜面緑地の保全が課題。

・湧水を遮断すると、必ず自然からの仕返しがある。井田山もそうだった。

4)まとめ:岡田さん

・矢上川のネーミングが未だだが。
・10年前、鶴見川に関わってから、犬蔵のことを知らなかった。
 自然観察会で、加藤さんと知り合い、庄司さんと知りあった。

・平瀬川の事例。行政側で計画をかなり作っていたが、市民の力で変更した。
・今後、行政とのパートナーシップをどう築いていくか。
 管理者も3様。環境課等も関わりをもつ必要あり。
・市民側が連携を持って、早め早めに、具体的提案をしかけていく必要がある。
・市営地下鉄、20世紀型。
・河川も20世紀型のミニマム管理はほぼ完了して、今後は新しい形での管理。
 そこでどう市民側がどうつきあっているか。
・横のつながりをどう作っているか。
・散歩する人とのネットワーキンク、体制作りも大切ではないか。

・川崎学Vも、半期毎の活動も行き詰まり。
・緩やかなネットワークの必要性、流域懇談会等へつなげる必要あり。

以上 文責:竹井

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