アメリカ海軍特殊部隊シールのA.K.ウォーターズ大尉にとって、人生とは軍隊のことであり、ミッションの遂行こそが、生きる目的のすべてであった。過去23年間にわたる軍人としての輝かしいキャリア。そのほとんどが、記録に残ることのない極秘作戦。いまや彼は7人の戦術スペシャリストを率い、任務遂行率100%を誇る精鋭部隊の隊長として、司令官の絶対的な信頼を得ていた。ウォーターズに与えられた新たな任務は、「内戦下のナイジェリアから、アメリカ国籍の女医・リーナを救出せよ」。クーデターによって大統領一家を殺した反乱軍は、暴虐の限りを尽くし、生命の危機にさらされた外国人は次々に国外脱出していた。だが、国際的な医療奉仕団のスタッフとして内戦の犠牲者の治療にあたるリーナは、今なお、辺境の村の教会にとどまっていた…。
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