岡村通信 No.114  「愛をこぼすな」 2009年9月27日

お元気ですか?

今週、『東京オリンピック』が実現するかどうか、ハッキリしますね。
もし来なくても、今の日本には、“夢や希望を見させてくれる何か”が必要だと思います。

何故なら、『20世紀少年』にしても、『T4』『アルティメット2〜マッスル・ネバー・ダイ』にしても、そこで展開される“近未来”が、どの映画を観ても非常に殺伐としているからです。
たまには、夢を見させて欲しい。ちょっと、青臭いかもしれませんが…。


【 最近観た映画の感想 】

映画 『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 http://www.seiginoyukue.jp/ 公開中
1,100万人以上の不法滞在者がいるとされるアメリカが抱える移民問題を描いてリアル。
でも、あすこは断じて“地上の楽園”ではないよ。ハリソン・フォードの出演は意義深い。

映画 『カイジ』  http://www.kaiji-movie.jp/index.html 10月10日(土)公開予定
TVにクイズ番組が多いのは不景気のせいだが、“クイズ”から“意”を抜いたら、“クズ”になっちまうぜ。御用心御用心!巨大な迷路を楽しむかの様な香川照之が素晴らしい。

映画 『あなたは私の婿になる』  http://www.movies.co.jp/ana-muko/ 10月16日(金)公開予定
“肉食系女子”の上司の命令で、無理矢理結婚させられる“草食系男子”。
最初は残酷な気がするが、何が本当の幸せかは最後までわからない。


【 9月20日 日曜日 午後7時半すぎ 曇り 東京都杉並区松庵3丁目 のみ亭 】

岡大介さん http://blog.livedoor.jp/kankarasanshin/archives/2009-09.html  は、明治時代から歌い継がれる“演歌”を歌い続けているシンガー・ソングライター。彼の御招待を受けて出掛けたこの店は狭いが、お客も出演者もハートフルで、実に良い雰囲気だ。
まだメディアが発達していなかった時代に、庶民の怒りを“演説する様に歌う=演歌”は街角で生まれた。
添田唖蝉坊の歌は、100年経った今聴いても、全く違和感がない。


地主金持ちは我がままもので 役人なんぞは威張るもの
こんな浮世へ生まれて来たが 我が身の不運とあきらめる

借りたお金は催促されて 貸したお金は取れぬもの
どうせ浮世はこうしたものと 私しゃいつでもあきらめる

長いものには巻かれてしまえ 泣く子と資本家にゃ勝たれない
貧乏は不運で病気は不幸 時世時節とあきらめる

あきらめなされよ あきらめなされ あきらめなさるが無事であろう
私しゃ自由の動物だから あきらめ切れぬと あきらめる



この『あきらめ節』、私の中では、今年最大のヒット曲。伸びのある高音と確かな音楽センス。
いつも一所懸命で気遣いある岡さんは現在、オリジナルアルバムを準備中だ。どうか、ご注目を!


【 私の最新の出演情報です 是非ご高覧下さい 】

映画 『のんちゃんのり弁』 http://www.noriben.com/ 絶賛公開中!
(緒方明監督/小西真奈美、岡田義徳、村上淳、岸部一徳、倍賞美津子、上田耕一他)
永井小巻は東京下町育ちの31歳主婦。ある日、年下のダメ亭主に愛想を尽かし、離婚届を突きつけ、娘・のんちゃんと共に母・原フミヨのいる実家の京島に出戻るが、日々の生活は苦しくなるばかり…。私は、旨〜い料理を出す居酒屋の常連客を演じています。

映画 『アニと僕の夫婦喧嘩』 http://aniboku.com/ DVD好評発売中!
(諸江亮監督/八神蓮 、滝口幸広、峰えりか、長崎莉奈、 内山眞人、柳家喬之助他)
三度の飯より落語が大好きな[アニ・黒須讃汰]は、大学の落語研究会のたった1人の部員。そんな彼によって強引にスカウトされた[僕・久保亮」。初めは、破天荒なアニのキャラクターに戸惑い、抵抗していた[僕]だったが、次第に、[アニ]と落語の魅力に 引き込まれて行く…。 私は、入院中の末期ガン患者を演じています。

映画 『ヨムトシヌ〜DEATH COMIC』 http://www.acedeuce-ent.jp/yomutoshinu/
(福田是久監督/愛衣、紗綾、次原かな、岡田姉妹ほか)   DVD 好評発売中!
女子高生のシズカ、リョウコ、サヤカは、大の仲良し。が、援助交際する姉妹・アオイ&アカネにサヤカが関わったその日から、彼女達に“漫画喫茶都市伝説=マンガ喫茶の赤い本”の恐怖が忍び寄る…。私は、“ハンバーガー男”を演じています。

映画 『人生ごっこ!?』 http://www.jinseigokko.com/   DVD 好評発売中!
(林弘樹監督/根本博成、石橋けい、前田耕陽、峰岸徹、斎藤洋介、窪田かね子他)
ある日あっけなく死んでしまった渡が訪れたのは“魂学校”。死後の世界でも斜に構える渡は、生前の人生を追体験する事に…。 私は“魂学校”の二宮教頭を演じています。

映画 『9〜NINE』  DVD 好評発売中!
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=162549
(香月秀之監督/高田宏太郎、渡瀬美遊、本田博太郎、 東幹久、押切もえ他)
渋谷の喧騒から路地を入った所に<9>がある。ここを溜まり場にして、毎日キューを突いているトオルは、<9>に迷い込んだ家出娘・リカと出逢った。リカの取り持ちで仲間達からの信頼を取り戻して行くトオル。大人の世界から解放された2人は、気持ちも互いの距離も近付いて行くのだが…。私は、2人を取り調べる渋谷署の刑事を演じています。

かわさきFM 『岡村洋一のシネマストリート』  http://www.kawasakifm.co.jp/
この番組は、インターネットでも、無料で、結構、過去の放送が楽しめます。
http://www.is-field.com/radio.html から、是非どうぞ!

9月28日は、笠原涼二の“消えない星”コーナー(最終回)
10月4日は、Memories of 市川準監督(ゲスト:映画評論家・福田千秋さん他)
10月5&11日は、映画『1000年の山古志』(ゲスト:橋本信一監督)を放送予定。


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最後まで読んで下さって、ありがとうございました。

先日、ようやく、『1Q84』(村上春樹著)を読み終えました。とても面白かった。
ふと、“2034年に、『2009』という小説が書かれたら、一体どんな内容になるのだろう?”
と考えてしまいました。

“ああ、あの頃は、まだ核兵器という化け物が存在していたなぁ…”
等と、呟きながら読めたら、最高。 やはり、明るい未来をイメージする事は大切です。

もしも、時間がありましたら、あなたの近況を教えて下さい。待っています。

朝夕は、かなり涼しくなって来ました。 季節の変わり目、どうか御自愛下さい。

では、また!


岡村洋一