岡村通信 No.48   「青空のゆくえ」 2004年8月31日


残暑(?)お見舞い申し上げます。
一雨ごとに、少しずつ秋の気配が近づいて来ている感じがしますね。
いかがお過ごしですか? 

【 最近観た映画の感想 】

映画 『華氏911』  http://www.herald.co.jp/official/kashi911/index.shtml  必見!

“大統領、私はマイケル・ムーアです”
“お行儀良くしろよ。カタギの仕事を探せ”
この二人の初対面の会話には笑ってしまった。アンタら、二人ともカタギなんかじゃないじゃん。
“ブッシュ潰しの為に逆算して、映像をつないで作っただけ”という批判は当っているが、それでも、2001・9・11の朝、第一報を聞いてから、7分間も何もせずに小学校で羊の本を読んでいた大統領の、その顔の表情は、一見に値する。
この顔のアップは、“こんな男が大統領なんですよ、この国は”と語っている気がするし、取りようによっては、現在のアメリカの不幸が大写しになった瞬間でもある。

息子をイラクでなくした母親がホワイト・ハウスへ行く道で号泣するシーンは、ちょっとあざとい。
失礼ながら、彼女がすごく太っているのも効果的ではなかった。
「“恐怖の火の大王が空から降って来る”と言った、あのノストラダムスの大予言が2年2ヶ月遅れで当ってなければ良いのだが…」と3年前に思ったものだが、本当は世界もブッシュもアメリカもこの映画より、もっともっと複雑なはずだ。

私が心配したって、何も変わらないのか?
しかし、イラクで毎日毎日、人が死に続けているのは、一体何の為? 誰のせい?
誰も納得のいく説明は出来ない。 私が考えたって、何も変わらないのか?
いや、そんな事は絶対にない。

“恐怖の総和”が核兵器ならば、“全人類がする平和への祈り”は無駄ではないはずだ。
“世界には、人類を養うだけの富と英知がある”と言ったのは、チャップリンだったが
そういう理想を持たないのならば、この世は本当に闇なのだと思う。

【 8月6日 金曜日 午後2時 快晴 田園都市線・駒沢大学近辺 】

映画『青空のゆくえ』の撮影。
長澤雅彦監督と仕事をするのは、映画『13階段』(反町隆史、山崎努、大杉漣ほか)以来
2年ぶりだが、あの時と同じで今回も暑ーーい季節だ。

実際に深沢にある岩手屋酒店を、“河原酒店”に変えて使わせて頂く。
物語の核となる7人の中学生の内の一人・河原春奈(多部未華子)の家族である父・河原平蔵(私)と母・河原富子(竹井みどり)が初めて揃うシーンだ。

撮影は、順調に終了した。
平成元年生まれ(!)の多部未華子くんには、“この映画は、これから10年間続くので、10年間は、オレの事をお父さんだと思いなさい”と言っておいた。
多部くんは、素直に“ハイッ!”と答えた。
よーし、いいゾ、思い通りの子に育ってる!

そう、この映画はシリーズとして、7人の子達がが25歳になるまで、10年間続くのだ。
この試みは、もしかすると世界で初めてではないか?
10年後の世界は? 自分は、一体どうなっているのか?  誰も知らない。
ただ、今日の様に空が青く、平和である事を祈るのみだ。
夕食のケータリングは、ハヤシライスとサラダに、コールド・コーンスープ。
いやぁ、美味かったなぁ! 公開は、来春の予定だ。

【 私の最新の出演作品です 是非ご高覧下さい 】

映画 『悪魔の刑事まつり』 吉祥寺・バウスシアターで9月11日より公開予定
http://www.baustheater.com/
尺は10分以内、1分間に1個ギャグを入れる刑事ものというお馴染みの規定の下、ホラー映画の要素を盛り込み大好評企画が復活!私はこの中の『刑事発狂』(佐々木浩久監督/吉行由実、諏訪太朗ほか)に横浜ベイスターズ・ファンの磯川警部役で出演しています。

映画 『世界の中心で、愛をさけぶ』 http://aiosakebu.yahoo.co.jp/
(行定勲監督/大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ、森山未來、山崎 努、天海祐希ほか)
大ベストセラーとなった小説では、ほとんど語られることのなかった成長し大人になった主人公・朔太郎のストーリーを大幅に追加。 「現在の愛との対峙」と原作小説にある「過去のアキとの甘くせつない純愛」が織りなすアンサンブル・ストーリーとして再構築。
私は、冒頭に出て来る葬式の司会者を演じています。 まだまだ公開中

映画 『きょうのできごと』 http://www.kyodeki.jp/
(行定勲監督/田中麗奈、妻夫木聡、伊藤歩、柏原収史、三浦誠己、池脇千鶴、津田寛治ほか)
大学院に進んだ正道の引越し祝いに、中沢と恋人の真紀、幼なじみのけいと、同級生の西山たちが集まった。酔っ払った真紀は、西山の髪を切り始め、けいとは気弱な美青年かわちに猛アタック。その頃テレビでは、ビルの壁に挟まれた男のニュースが流れている。やがて夜は更け、中沢たちが帰った後、テレビには座礁クジラが映し出された。ラジオでニュースを聞いた中沢たちは、浜へ車を走らせる。そして、新しい朝がやってきた…。
私は、ビルの壁に挟まれた男を救出するレスキュー隊の隊長を演じています。DVD 発売中

映画 『薄れゆく記憶のなかで』  http://info.hmv.co.jp/p/t/1865/097.html
(篠田和幸監督/堀真樹、菊池麻衣子、田中洋子、日比野暢ほか) ’92年・劇場公開
美しく、豊かな長良川の流れる町を舞台に、自分が将来、何をしたいのか悩む男子高校生と目標は決まっているが、人に言えない秘密を持つ少女が、ぎこちなくも愛を育んでゆく。しかし、その少女の秘密を思いがけず発見してしまった彼。やがて二人は…。
私は、主人公・和彦がバイトするタコ焼き屋の店長を演じています。DVD 発売中

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先日、あるCMの撮影で久々に行った静岡県のつま恋リゾートで、初めて“お茶の湯”なる温泉風呂に入りました。カテキンなどが直接、肌に沁み込む効能があり、とてもいい香り。
初めて茶柱の気持ちが解りました。
もちろん、運が向くように、なるべく長く浴槽の中央に立ってました。

季節の変わり目、どうかご自愛下さい。

もしも時間がありましたら、あなたの近況等を教えて下さい。
待っています。

では、また!