技術レポート
脊柱前面を解放する方法
共通にいえることは、脊柱の解放は影響が大きく、治療終了後に思わぬ反応があって、なれていない患者はびっくり、不安になることがあるので、控えめからスタートすべきである。


側臥法

脊柱前面とはおなか側(肺のうしろ)のことである。
実際は、椎骨周の靭帯、こまかい筋及び胸壁、腹壁を含んでいる。正確な判断は困難であるが、解放音によっておよその判断をする。
仙骨の場合、その内部(前面)の靭帯などはとても強力な組織であり、体のひずみの凝縮したところである。力無い背中は猫背であり、当然に仙骨前面域の収縮は進んでいる。
したがってそこは、上部脊柱と反射関係にある。
まずハンマーで内部を励起し、さらに手のひらでボンボンとややゆっくりたたき、タッチに切り替え、すぐ脊柱真上を押し始める。2~3秒かけ、少したわみが生じる程度である。
これを椎骨1〜2コずつぐらいで進めていく。
解放音、ボーなど。音といえないようなググググとかすかなひびき、の場合も多い。

伏臥法
こちらは伏臥位での操法である。腰椎はこちらの方が良いようである。足底、足指に痛みのある人、膝の痛みがしつこい人はこれを必要とする。
脊柱の真上、すぐわき、側方から、といくつかのアプローチをすること。
こちらは、さらに長い時間の押しになる。ワンストローク2〜5秒である。