2003年2月7日
「横浜市立定時制高校の灯を消さない会」は、12月から横浜市長と市議会議長に対して、横浜弁護士会の「勧告」(生徒や保護者、教職員等関係者全般から広く意見を聴取した上で、定時制高校の募集再開や募集停止の凍結も視野に入れ、計画を再検討すべきである)をすみやかに実施することを求める請願署名を開始しました。
以下に、その請願書を資料として紹介します。
横浜市長 中田宏様
横浜市議会議長 小林昭三郎様
横浜市立高校定時制の灯を消さない会
〒231-0027横浜市中区扇町2-6-1-1006
「横浜市立高等学校再編整備計画」に関する横浜弁護士会の「勧告」の早期実施を求める請願署名
すべての子どもたちに、憲法や教育基本法、子どもの権利条約が求める教育を保障することは、子どもたちや保護者にとどまることなくすべての市民の願いだろうと思います。私たちは、子どもたちが豊かな感性を持ち、のびのびと学校生活をおくることこそが、21世紀を担う主権者を育てることにつながるものと確信します。
ところが、最近の困難な杜会情勢は子どもたちにも影響をおよぼし、学校現場では学級崩壌、いじめをともなった恐喝事件や暴力事件、不登校などが杜会的な問題となっています。文部科学省は高校教育の多様化を推進し、「心の教育」で問題解決をはかろうとしてい ます。
具体的には、多様な子どもたちの多様な要求に応えるという名目で、新しいタイプの高校が次々と新設されています。が、こうした新しいタイプの高校と引き替えに定時制高校が統廃合され、子どもたちの学びの場が奪われることは許せません。ここ横浜でも、「市立高等学校再編整備計画」の一環として、三部制総合学科高校(横浜総合高校)が新設されたことにより、毎年500人を超える入学者と1500人もの子どもたちが学んでいた定時制5校が廃校に追い込まれようとしています。
こうした計画に対して、横浜弁護士会は2002年11月20日、「横浜市立定時制高校5校での募集停止は、憲法で保障する教育を受ける権利の侵害に当たるばかりか、教育基本法、子どもの権利条約にも反する」として、「生徒や保護者、教職員等関係者全般から広く意見を聴取した上で、募集の再開や募集停止の凍結も視野に入れ、計画を再検討すべきである」とする画期的な「勧告」を出しました。
私たちは、子どもたちを大切にし学習権を保障するという視点に立って、定時制教育の充実をはかるために、横浜市長および横浜市議会に対して横浜弁護士会の「勧告」に真摯に対応することを求めるとともに、次の事項を請願いたします。
1. 横浜弁護士会の「勧告」をすみやかに実施してください