2009年10月31日
2009年10月29日
神奈川県知事 松沢 成文 様
教育委員会委員長 平出 彦仁 様2010年度高校入学定員に関する抗議と緊急要求声明
かながわ定時制・通信制・高校教育を考える懇談会
横浜市立定時制高校の灯を消さない会
代表 高坂 賢一
よこはま定時制父母の会
代表 沢崎 三郎
かながわ定時制通信制教育を考える会
代表 中陣 唯夫
定時制高校を守る市民の会かわさき
代表 浅野 栄子
不登校の親の会(こだまの会)
代表 馬場 千鶴
フリースペース・すずらん
代表 大森 雅子
教育委員会を傍聴する会
代表 土志田栄子
県民要求を実現し、県政の革新を推進する連絡会 事務局長
加瀬 文隆
新日本婦人の会神奈川県本部
会長 高浦 福子
神奈川県教育運動連絡センタ−
事務局長 加藤 誠
今日、2010年度公立高校の入学定員が発表されました。私達は、このままでは全日制高校を希望しても入れない子どもたちが2009年度よりも大幅に増えると分析し、子どもたちを犠牲にして顧みない私学経営者と知事・県当局の協議体制とそれを追認する県教委に厳重に抗議するとともに、改善のための緊急措置をもとめるものです。
公立中学校卒業者数は68,670人(前年度比+3,248人)です。公立高校全日制当初募集定員(特別募集を含む)は41,836人(前年度比+1,757人)、定時制の入学定員は3,147人(前年度比+247人)と発表されました。公立高校全日制の当初募集定員は公立中学校卒業者数の0.3%(196人)削減されています。これは知事が主宰する公私立高等学校設置者会議で決定し、それを県教委が追認した結果です。
私立高校公募定員は14,788人(前年度比−342人)と発表されています。県外国公私立への進学実績は、ここ10年間5,731〜5,940人と横ばい状態にあります。いま、経済格差拡大、雇用不安、家計悪化が広がるなかで、大幅な学費援助がない限り私立高校、県外国公私立への進学実績が大幅に伸びるとは考えられません。
設置者会議で、矢内委員(国大教授)から「進学率向上に知恵を絞る必要」「子どもたちの希望にどれくらいあっているのか」、川崎市教委(木場学校教育部長)から「柔軟な対応」(6:4の)等の発言があっても、論議されず、県民から11万筆署名付き申し入れ、請願、要請3通も何の審議・協議・回答もなく6・4体制が強行されました。
県教委会議では、渡辺委員から「公立の定員を絞り込んでも私学への進学者が増えないことはこの間のデータからも明らかになっている。公立の定員を増やすべきである」、宮崎委員からは「希望する子には入学の機会を広げ、しっかり勉強するように出口は厳しく」などの趣旨の発言があり、原案に危惧を表明する意見が相次ぎ、渡辺委員が抗議の「辞任」表明をする場面もありました。
中学卒業生が3,000人以上増える中で、公立高校の定員を実質的には減らし、私立の定員も減らして、どのようにして全日制高校への進学率を上げるというのか、説明のできない方針を決めていす。県教委は子どもたち・県民に納得いくように説明する責任があります。私達は、県教委の責任を厳しく追及するとともに、子どもたちが希望をもって進学の機会を得られるように、以下の緊急措置をもとめます
要求項目
1、「100年に一度」といわれる経済不況から子どもたちを守るために緊急措置が取られています。子どもたちの進路を守るために、「不況対策特別学級増」の緊急措置をとること。
2、政府は高校無償化を私立高校にも広げるとしています。子どもたちが安心して私学を選べるように、国からの授業料補助に加え、県独自の学費補助を維持し、実質的学費補助の増額をはかること。
以上