2002年10月26日
全国規模の「定通高校父母の会」をめざそう!
第6回東海・近畿「定通父母の会」交流会に出席して
定時制卒業生の父母
8月24、25日にかけて京都市清水において、第6回東海・近畿「定通父母の会」の交流会が開かれました。私は、「かながわ定時制教育を考える会」の父母として参加しましたので、報告します。
横浜、埼玉の「父母の会」が注目
1日目は全体交流討論で、愛知、京都、大坂、静岡、横浜、神奈川、埼玉から1年間の活動報告がありました。愛知では会員が460名となり、定通制高校の「説明会」は通算28回も開催しており、団体として市民権を獲得した活動をしている話、京都では定時制高校募集停止に反対する署名を12万人も集めた話、大阪では夜間給食問題と定時制高校つぶし反対する2つの運動をしている話などの報告がありました。
注目と関心が寄せられたのは神奈川横浜と埼玉でした。昨年「よこはま父母の会」を立ち上げ、130人までの会員にして、進学説明会を実現し、港高校などの募集停止に反対し入試の募集枠を拡大させた話。今年初めて参加した埼玉浦和商業の親子は、「生徒が主人公の学校行事づくり」や「私たちの学校をなくさないで」と定時制発表会を開催したという報告などがありました。
少人数であるからこそ存在意義がある
1日目後半では、「運動の交流」と「定時制の良さ」の二つの分科会に分かれ討論することになり、私は「定時制の良さ」のグループに参加しました。浦和商業から参加した生徒が、「中学時代は不登校だったが、定時制にはアットホームな雰囲気があったから今までやってこれた」と語り、注目を集めた。また、「定時制は少人数だから教師と生徒が心のキャッチボールができて子どもが成長した」と語る父母、「定時制は少人数だからこそ存在意義がある。少人数だから統廃合しようというのは、全くの誤りである」と力説する教師など、率直な意見が出されました。
京都の定時制卒業生が定時制を語る
2日目は、京都の教師と定時制高校卒業生のQ&A式の討論会となりました。日本に帰化した中国の女子卒業生は、「外国人だから最初は別のクラスだったが、日本の人と同じクラスになったときはうれしかった」「日本語や勉強のことを夜遅くまで面倒を見てくれた先生に感謝している」と語っていました。
中学の時は不登校だった二人の男子卒業生は「定時制に入学したときのイメージは暗く、1カ月が勝負だった。でもそれを乗り切ると楽しく、やりたいことができた」と熱く語りました。
来年神奈川で「父母の会交流会」を開催
私は、今回の交流会で非常に感心したところがあります。それは父母の会の先駆的な立場にある愛知や京都、大阪の方々が過去の活動実績に驕ることなく、新しくできたばかりの横浜や埼玉の活動内容に真剣に耳を傾けて次の運動の糧にしようとしていたことです。
来年は、神奈川で「東海・近畿・関東定通父母の会交流会」を開催することに決まりました。神奈川の地で、全国規模の「定通父母の会」を開くことは大きな意義があると思います。父母、生徒、教師という立場の垣根を越えて、多くの方の参加のもと交流会を成功させましょう。