2008年11月8日
全日制を廃校にして、なぜあえて「2部制定時制単独校」(座間方面他部制高校)新設なのかその理由を、県教委は県民に示すべきである
9月になって、県教委は座間方面定時制単独校の新校設置計画案を発表した。この新校は、栗原高校と統合されて2009年3月廃校となるひばりが丘高校の跡地に、2010年度開校予定である。当面は、午前部と午後部それぞれ4クラス140人、計8クラス280人の2部制の昼間定時制単独校で、4年後の完成時には午前部560人、午後部560人の大規模校になる。
計画では、「全日制課程とは異なる時間帯での学びの場を最大限確保するため、午前部・午後部の2部で先行開校・・・」と述べている。しかし、「全日制希望」を「昼間の学びを求める」と読みかえ、本来全日制を希望している生徒を吸収しようという、安上がりで姑息な手段といわれても仕方あるまい。しかも、全日制のひばりが丘高校を廃校にして昼間定時制開校というのだからなおさらである。
07年度定時制入学生のうち、約半数(47.8%)が公立全日制志望であったが、公立全日制の枠が少ないため多くの生徒が、定時制、通信制へと希望を変更せざるをえなかった。中卒者、県民のニーズは他部制定時制ではなく、公立全日制入学定員の拡大である。今回の計画案は、こうしたニーズにまったく反して、全日制を減らし、定時制を、それも昼間の定時制を新設するという案である。なぜ、全日制高校を廃校にして、定時制高校をつくるのか、その理由を県教委は県民に明確に示すべきである。