1999年4月16日

  県教委、 夜間給食県単独補助を全額カット、生徒に転嫁

生徒負担22円増  県負担19円減


 県当局は3月、今年度の夜間定時制の給食費を一食447円から450円に引き上げ、同時に、これまで続けてきた県単独補助(一食約19円)を廃止することによって、生徒負担額を一食191円から、213円に22円(約12%)も値上げすることを決めた。

  これは、県のすべての事業について、県単独措置をゼロベースで見直すとする岡崎県政の教育、福祉切り捨て政策を定時制の給食に対し、何の配慮もなく、断行したものである。この結果、この不況のさなか、生徒負担額は年(200食として)4,400円の増となる。 

授業料免除生徒への助成廃止!

  同時に、県の助成打ち切りによって学校給食会は、これまで続けてきた授業料免除者に対する一食60円の助成を廃止した。この結果、この生徒たちの年間の負担増は、上記値上げ分(22円)とあわせて、16,400円にもなる。経済的にもっとも困難な生徒に、岡崎県政はこのような犠牲を強いたのである。

喫食数削減の押しつけをやめ、補正予算で手当てを!

  県当局は、当初計画していた各学校への喫食数目標の提示を定時制現場やマスコミなどの批判により、年度当初については断念した。しかし、今年度の給食予算は、昨年度足りなくて大騒ぎしたにもかかわらず、大幅に削減され、一方、新入生の増加もあり、今年度も給食予算が不足することも予想される。

 その場合には、法律違反ともいえる(『ニュース45号』参照)各学校への食数削減目標提示で解決するのではなく、すみやかに補正予算を組んで手当てすることが県の責務である。

  なお、県は法律に「(給食は)授業日に実施される」と規定されていることから、始業日等の日には、給食は必要ないという言い方をするが、学校教育法では、「特別活動」は授業とされているから、始業式等の日も「授業日」に含まれる。文部省に問い合わせても、「含まれる」という回答であった。

組合は、県教委の代弁をするのではなく、生徒の立場で要求せよ!

  神奈川高教組は「定対ニュースN0.8」で、3月18日の給食担当者会議での県教委の弁明的な説明と同趣旨の内容を示し、組合員に理解を求めている。しかし、これでは定時制の生徒にとってかけがいのない夜間給食を充実、発展させることにはならない。県単独補助費の復活と、授業料免除者への助成の復活を求める運動を強力に押し進めるべきである。
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