2022年1月13日
35人学級、さらに20人学級をめざして少人数学級化を「神奈川の全日制定員割れ(2021)」は25%、全国で最低
40年ぶりに学級定数の見直し(40人→35人)が始まり、今年4月から小学2年からの35人以下学級が始まりました。学年進行で拡大し、7年後には高校へと拡大します。
全国一「余裕のない神奈川の公立高校」
−高校統廃合・少人数学級についての県民論議を−
一方、神奈川県当局は2022年秋にも「高校改革実施計画・Ⅲ期」を発表し、その中で、さらに「10〜22校の高校削減」を計画すると予告しています。
しかし、神奈川県は学齢人口あたりの小学校数、中学校数、高校数いずれをとってもその数が全国一少ない(下表)、一校あたりの人口が最も多い(結果として、大規模校が多い)ため、高校統廃合をする「余裕」はありません。7年後の35人学級を考えるとなおさらです。
「定員割れ」は教職員などとくに学校関係者にとって”恐ろしい“響きのある言葉でした。
ですが、少子化の現実の中で、また、「withコロナ」の現状を踏まえ、むしろこれを積極的に受け入れて教育条件を大幅に改善する機会とすることが必要です。
教育委員会の審議の中でも「身体的距離を取るために少人数教育が必要」と議論されています。
高校の定員割れ」は全国的傾向
今年4月から小学校2年生から35人以下学級が始まりました。学年進行で拡大し、小学校の次は中学校と、7年後には高校へと拡大します。
少人数学級実現の絶好のチャンス
神奈川県当局は「高校では35人学級は想定していない」(2021年11月22日の対県交渉で答弁)としています。しかし、他県ではすでにその準備を始めています。公立高校入試の倍率
定員割れ学科のある全日制高校割合
(全日制2021 角谷氏提供)
(2021 年度の入試 角谷氏提供)
例えば、秋田県は今年度の募集では30人募集2学級(1%)、35人募集が135学級(69%)、38人募集6学級(3%)、40人募集52学級(27%)でした。
その他の都道府県でも35人以下で募集する高校が広がっています(角谷信一氏による)。
神奈川の「定員割れ」は25%で全国最低
2021年、神奈川の公立高校では全日制146校中37校(25%)が定員割れしました(上表左が定員割れ学科のある全日制高校の割合、上表右が公立高校全日制入試の倍率))。
全国では3,384校中定員割れのない高校は1517校(44.8%)で、定員割れのある高校は1,868校(55.2%)。神奈川は極端に少なく、言い換えれば「教育条件が悪い」ということになります。
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