2021年3月23日

  ブラック(理不尽な)校則、コロナ禍で問題になる

生徒の参加のもと、校則の見直しをすすめよう

 
 12月14日、神奈川県議会文教常任委員会において、ブラック校則の問題が取り上げられました。文教常任委員の一人が問うたのは、神奈川県においてブラック校則は存在するのか、もし存在しているとすれば、県教委はその見直しを考えているのかということでした。

 理不尽な校則といえるブラック校則が県議会で問題となった今、学校現場において校則の検討・見直しが求められています。

コロナ禍、理不尽な校則が問題になる

 コロナ禍、在校中のマスクは「白色で柄なし」でなければならないとする学校が一部見られました。また、換気を考え窓やドアを空けている教室でも、「授業中のコート、マフラーの着用禁止」の校則があるため、寒さに耐えて授業をうける事態も生じました。

 また、昨年の夏には、ウイルスの付着を考えると、毎日着替えることができず頻繁に洗濯ができない制服を着続けることが問題になりました。

 コロナ禍においては、校則を絶対視するのではなく、生徒の安全・安心こそ最優先されるべきであり、校則の緩和、見直しが必要になります。
 

県教委事務局、校則の公開と
見直しにあたっての生徒参加を明言

 文教常任委員会では、「ツーブロック頭髪禁止」の校則が一例として取り上げられ、社会は常に変化しており、校則に社会通念上遅れた部分があるのならば、校則の見直しについて県教委はどのように考えているのかなどが問われました。

 県教委事務局は、校則の見直しは最終的には学校長の判断であるが、見直しにあたっては生徒が参加できるように、保護者にも説明をつくすようにという文書を9月に出している、また各学校が校則をホームページで公開するように依頼していると答えました。

 県立学校において、ブラック校則があるのかどうか、見直しが必要かどうかについては回答を避けましたが、校則の公開と見直しにあたっての生徒参加を議会の場で明言したことは注目されます。

ブラック(理不尽な)校則を洗い出し、生徒参加のもとに見直しを

 県立高校において最もブラックな校則といえるのは、頭髪の色が少しでも茶色がかっている生徒には美容室などで使うカラースケールが髪にあてられ、基準を超えていれば直ちに帰宅させられ、黒く染め直して登校しなければならないとする校則です。染め直してくるまでは授業に出席することができず欠席になります。学習権の侵害といえる校則です。

 また、カーデガンは色が限定され、カーデガンでの登下校は禁止されています。学校によっては、授業中はカーデガンの上に制服を着用することが義務づけられています。

 これ以外にも男女別の制服指定(女生徒のスカート着用等)など、理不尽と思われる校則は存在しており、学校現場で生徒の声を聞き、洗い出しを始めなければなりません。生徒は、校則についてホームルームで話し合い、生徒会でも検討をすすめることが必要です。

 「子どもの権利条約」で規定されている「意見表明権」を踏まえ、生徒の参加を最大限保障し、ブラック(理不尽な)校則の見直しをすすめていくことが、コロナ禍の今、強く求められています。

 

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