2021年2月7日
千葉・埼玉並みの全日制進学率93.5%と
少人数学級を要求して、
2021年度生徒募集計画の請願書を提出。
2020年度実績は90.5%に低下
決定された2021年度計画進学率は91.1%!相変わらず低水準
7月30日、かながわ定時制・通信制・高校教育を考える懇談会(「かながわ定時制通信制教育を考える会」も構成団体の一つである)は、2021年度の生徒募集計画に向けて、「2021年度に向けて、全日制を希望する子は全日制で、定時制を希望する子は定時制で、通信制を希望する子は通信制で、子どもたちが安心して学べるように、十分な条件整備をもとめる請願」を県知事(神奈川県公私率高等学校設置者会議)と県教育長(県教育委員会)に提出しました。
この請願は、8月4日の第2回公私立高等学校協議会(公私協 設置者会議の下部組織)と8月7日の県教委定例会で意見陳述、8月21日の県教委臨時会で審議され、不採択となりましたが、「全日制進学率の向上」は県も同一の立場であるとし、また、「新型コロナ感染症対策としての少人数学級」については、各教育委員から対策を求める意見が相次ぎました。
その後、8月27日の第3回公私協で来年度募集計画が審議され、9月4日の設置者会議で正式決定されました。2021年度生徒募集計画は以下の通りです。なお、2020年度の全日制進学率は90.5%と0.3%下がりました。
公立中学卒業予定者数65,108人(今年度比2,007人減 100%)に対し、
公立39,550人(同1550人減 60.8%)、 私立14,450人(同100人減 22.4%)、東京の私学など県外を8.19%と想定して、計画進学率は91.1%(2020年度計画と同じ)審議における県教育委員のおもな発言(要旨)
吉田委員:コロナについて、「経済」と「医療」の間で政治が中を取るという形で判断しているが、こと学校・教育については「医療寄り」で考えて欲しい。
子どものことなので、「安全」重視が必要だ。学校についてもこれまでの延長線上でなく考えていくことが必要だ。・・・教員も多忙で、このままでは希望者が減ってしまうのではないか。
河野委員:請願項目8は大切なことを言っている。コロナ対策をどのように考えているか。「身体的距離」は必要な事だ。
現場を預かる校長の判断とか学校の自主性に任せるようなことをもっと進めてもいいのではないか。
笠原委員:学校では授業が基本。授業をどのように工夫するかが大事だ。
髙橋委員(副委員長):吉田委員の「学校では医療優先・安全重視」には全く同感である(他の委員も頷く)。
桐谷委員長:現在、国においても少人数学級が検討されている。神奈川県では従来から国に要望を出している。しかし、ただちに「県で少人数学級の計画を作る」という段階には至っていない。
「少人数」については授業展開の中で現在やっているが、各学校で教職員が感染症対策に取り組む中で、それをすすめて行く。請願項目1〜7については「全日制進学率の向上」という趣旨は県教委と同じ立場である事を再確認したい。
【おもな請願項目】
2021年度に向けて、全日制を希望する子は全日制で、
定時制を希望する子は定時制で、通信制を希望する子は通信制で、
子どもたちが安心して学べるように、十分な条件整備をもとめる請願
1, 2,<省略>
3,2021年度の計画進学率については、「県立高校改革推進計画」で掲げた最低目標値93.5%以上とすること。
4,2021年度の生徒募集計画については前項の計画進学率93.5%以上を達成できるよう、公立、私立の募集定員を策定すること。
5,また、その定員を充足させるために私立高校生徒の授業料実質無償化の対象所得限度額を撤廃し、私立高校入学者全員を対象とすること。また授業料以外の費用についての支援制度も充実すること。
6,7,<省略>
8,生徒の学ぶ権利を保障するため、一学年9学級以上の大規模校や過密学級を生み出す高校統廃合を中止し、今後あらたな高校削減はおこなわないこと。
また、大規模校を解消し、生徒個々に対応できる学習環境と新型コロナ感染症対策としての学級内での身体的距離2m(最低1m)を実現するため、30人・20人など少人数学級実現のための教育条件整備計画に沿った生徒募集計画とすること。
30人学級の身体的距離は1m
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