2020年4月18日

 

「ゆきとどいた教育を求める署名」報告

 

ゆきとどいた教育をすすめる神奈川県実行委員会
事務局 保永 博行


  「教育格差をなくし子どもたちにゆきとどいた教育を求める県民署名」と「ゆきとどいた教育を求める全国署名」の取り組みが昨秋行われました。多くの方々にご協力頂き誠にありがとうございました。


署名1万4817筆を県議会に提出

 県民署名は12月3日県議会に提出しました。12月13日の文教常任委員会で小学生の子を持つ保護者から意見陳述(下記参照)をおこない、審議されました。

 12月18日の本会議で日本共産党の上野たつや議員が「個人情報管理が厳しくなっている中でこれだけ多くの方が氏名と住所を書いて請願している切実な思いを重く受け止めて、ぜひ採択すべきだ」との採択賛成の討論がありましたが、少数で不採択となりました。

 しかし、県議会要請行動では、応対した自民党議員から「神奈川県の県立高校図書費の額の少なさには驚いた。他県に比べて一桁違う。これは早急になんとかしたい」との発言も出ています。


県立高校の図書費は1校当たり17万9千円に増額
 さらに運動を拡げて、要求の実現を

 県立高校の図書費については、昨年度から取り上げ、2018年度まで高校1校あたり14万1千円だったのが、2019年度16万5千円、2020年度予算で17万9千円になりました。

 「図書費」だけでなく、「教育振興費」などの「私費負担の軽減」、「教職員定数増」、「少人数学級」、「高校統廃合反対」など、教育予算増額と教育の充実を求める世論を高める取り組みが重要です。


神奈川県議会での保護者からの意見陳述

 小学校5年生と3年生の子どもがいます。

 今年、3年生の子どもの担任の先生は新任でした。真面目そうな先生でした。半年経った頃、担任の先生は体調を崩し今は家庭科担当の先生がクラス担任になっています。その先生が見るはずだった家庭科の授業は他の先生の担当となりました。

 上の5年生の子どもはその先生の家庭科の授業をとても楽しみにしていましたが、教えてもらうことが叶わず残念そうです。

 隣の小学校に通う子どもをもつお母さんは、やはり担任の先生が体調を崩し代わりの先生がクラス担任になったそうです。その代わりの先生は算数の取り出しのクラスを見ていた先生で、クラス担任になったので算数の取り出し授業が無くなり子どもの学習が不安になり困っていると言っていました。

 加えて、学校訪問をして校長先生にお話を聞いた時、校舎の老朽化も早急に対応してほしいが、それよりもとにかく正規職員の先生を増やしてほしいと言っていました。

 今、学校では体調を崩した先生の代わりの先生が不足して、子どもに影響が出ている状況です。

 学校現場、保護者、そして第一に子どもたちが先生不足で困っています。35人学級は先生の負担を減らし、体調不良にさせない有効な手段の一つです。

 ぜひ、すべての学校現場において教員の負担を減らし、子どもにしわ寄せの来ない教育体制の確保に尽力していただきたいと思います。
 

2019年12月13日
  神奈川県議会文教常任委員会での陳述

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