2019年11月8日


【来年度全日制募集計画】  目標値91.1%(公立41,100人、私立14,550人)

   2019年度全日制進学率は90.8%、前年度より0.1%下がる

公立募集枠を増やし、私学学費補助制度の大幅改善で

1999年に県が約束した93.5%の早期達成を


 9月4日、神奈川県公私立高等学校設置者会議が開かれ、来年度の全日制生徒募集計画が合意されました。全日制進学率の目標値は91.11%と、今年度目標値の91.17%からわずかに下がる数値となりました。

 そもそも今年の春は定員確保目標値に対し、公立が153人、私立が103人下回ったため、全日制進学率は90.8%と昨年に比べて0.1%進学率は低下しました

 公立枠募集枠の増加や私学学費補助制度の大幅改善など新たな施策のないこの募集計画では来年の全日制進学率を向上させることは望めません。

 来年度以降の入試では、これらの施策とともに県立高校の募集の偏りを見直し、「県立高校改革推進計画(1999年)」で県が約束した93.5%を達成して、埼玉(93%)、千葉(94%)並みの進学率に近づける計画が求められます。

下がり続ける県立高校進学希望  「県立高校改革計画」の見直しを

 中学3年生に対して毎年10月に行われている「進路希望調査」で全日制希望率が91.1%と、前年比で0.7%も低下し、全国的にも異常に低い数値となりました。

 これは全日制進学率が90.8%という首都圏で最も低い状態が続いているために、全日制進学へのあきらめが生じ、結果として低い希望率となっていると考えられます。進学率を93.5%にすることによって、全日制進学希望は叶うことになります。

 また、右グラフに示されているように、県内公立高校への希望が、「県立高校改革実施計画」を始めた2016年から低下傾向が顕著になっています(2015年81.3%→2018年79.0%)。

 県内公立高校の大半を占めるのは県立高校ですので、これは、県立高校への進学希望が減少していることを表しています。県立高校は、「県立高校改革」により授業時間確保、行事の削減、ゼロトレランスをはじめとする管理強化がすすんでいます。

 学校行事など、生徒の自主活動が盛んであるという自由で自主的な校風が失われてきていることが希望率の減少につながっていると考えられます。「県立高校改革実施計画」を早急に根本から見直すことが必要です。

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