2016年11月6日
全日制生徒募集計画
来年度(2017年度)『91.1%』(今年度比0.2%増)に
でも、千葉94.5%、埼玉93.7%には、まだまだ遠い98年に県が約束した93.5%の早期実現を!
9月6日、県知事も出席する「神奈川県公私立高等学校設置者会議」が開かれ、来年度の全日制生徒募集計画が合意されました。今後各高校の具体的な募集定数・クラス数が調整され、10月中旬には最終的な募集計画が発表されます。91.1%は、今年春の実績90.9%を0.2%上回る計画となりましたが、近隣の千葉や埼玉、全国平均(約93%)と比べるとまだまだ見劣りがする数値です。
前回の高校再編の計画「県立高校改革推進計画」(1998年策定、2000〜2010年度実施)で県は93.5%の進学率達成を掲げました。93.5%は直ちに実現されなければなりません。
93.5%の実施を求める請願は「不採択」 でも「求める方向は同じ」と県教委回答
募集計画は8月5日と8月26日に開催された「神奈川県公私立高等学校協議会」で原案が作成され、9月6日に黒岩知事も出席した「県公私立高校設置者会議」と同日開催の「県教育委員会議」でその大枠が決定されました。
具体的には公立中学卒業予定者数69,878人に対して、公立43,250人、私立14,500人で、計画進学率は91.1%。
「かながわ定時制通信制高校教育を考える懇談会」では「設置者会議」と「県教育委員会」に対して93.5%の来年度実施を求める請願を提出しました。「不採択」とはなりましたが、県教育委員会の審議では「教育委員会と請願者とは目指す方向は同じ」と確認されました。また、公私協議会・設置者会議会議からは「回答」はありませんでしたが、審議の中で、私学関係者から「0.2%アップしたがまだまだ近県(千葉・埼玉)と比べると低いので向上の努力が必要」との発言もされています。
近県に比べて異常に低い全日制進学率は理不尽そのもの 98年に県が約束した93.5%はすぐに実現を
1998年策定の「県立高校改革推進計画」ではその冒頭で「93.5%の実現とその段階的向上」を掲げ、その後18年も経ちました。しかし実現はおろか、その計画による県立高校25校の削減で、2011年には全日制進学率が88.0%にまで低下し、全国最低となりました。
その後、若干改善はされましたが、近県の千葉94.5%、埼玉93.7%(いずれも2016年)とくらべると、依然大きな差があります。
一生に一度の高校入試。受験生からみれば、全日制進学率が近県より異常に低い状態は理不尽そのもの。これ以上続けてはなりません。