2011年11月26日

 11月23日横浜で、「かながわ定時制・通信制・高校教育を考える懇談会」主催による「若者にとっての学びとは?社会とは?」高校問題学習会が開かれました。当日は、元埼玉県立浦和工業高校教諭の白鳥勲さんが「子どもたちの進路・・・・・その実態と青年の生きづらさの大本にあるものは」と題して講演しました。また、神奈川県立高校と横浜市立高校の定時制教員がレポート報告を行いました。
 その集会で、参加者によって採択された「子どもたちが希望をもって学び・育つ神奈川にするようもとめる緊急要請決議」を以下に紹介します。

2011年11月23日

神奈川県知事      黒岩 祐治 様
教育委員会委員長   平出 彦仁 様

「若者にとっての学びとは?社会とは?」高校問題学習会参加者一同



子どもたちが希望をもって学び・育つ神奈川にするようもとめる緊急要請決議


 今日、私たち、保護者・県民・教職員などが、神奈川県社会福祉会館に集い、高校問題の学習会を行いました。「子どもたちの進路…その実態と青年の生きづらさの大本にあるものは」の講演をお聞きし、「全日制・定時制・通信制をめぐる神奈川の状況と高校卒業後の進路」のレポート、「横浜総合高校の再編をめぐって」の特別報告を受けて、神奈川の中学校卒業・高等学校の入り口と出口の問題を中心をこ話し合いました。

 結果、厳しい子どもの貧困化がすすむなかで、神奈川の小学生も中学生も高校生も、悩みのトップに「将来のこと」をあげている原因が、子ども・青年を社会的共同のとりくみで、大切に育て上げる行政・政治の貧困にあることが明確になりました。

 子どもたち・青年の生きづらさに「自己責任」を問うのではなく、その大本にあるものを明らかにし、彼らを励まし、豊かに育つ条件を整備することが、いま喫緊にもとめられています。

 貴職におかれまして、神奈川の未来を担う子どもたち・青年たちのために以下の施策を直ちにとっていただきますよう、参加者一同、強く要請いたします。
                

く要請事項〉

1、公立中学校の全日制進学率88.0%・全国最低を大幅に改善すること。

@全日制を希望する中学生の率91.4%(10年度)にまで引き上げる計画を立て、子どもたちが安心して学べる環境を整えること。

A公立高校全日制の定員を大幅に増やすとともに、私学生への学費助成を大幅に増額・枠拡大して希望する子が私学に学べるようにすること。

2、公立全日制高校を増設し、適正規模で学べる環境を守るとともに、定時制高校の超大規模化を解消し、定時制本来の豊かな学びを保障すること。

3、通信制高校に学習に困難をかかえる子どもたちを流し込んで、年間900人もの退学者をだして学習権をないがしろにする政策を直ちに止め、通信制本来のあり方に戻すこと。現在、在学している子どもたちにはきめ細かな指導ができるように教職員を手厚く配置すること。

4、高校卒業生の就職率を上げるために、公務関係の特別採用、インベスト事業で補助金をだしている企業での採用等をふくむ特別施策をとること。

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