らんま1/2 親子編

第1話 これが私のお父さん?


グツグツグツグツグツ…

ここは早乙女家の台所…
そこに1人手際よく料理をこなす女性がいた

ントントントントントン…

このリズミカルな音は包丁を使う者が料理の上級者であることを示していた
(今日は乱馬が帰ってくる日…料理の腕が上がったのを見せてやるんだから!)
早乙女あかね…旧姓天道あかねは15年ぶりに夫と再会できることに胸をときめかしていた

15年前彼女の夫"早乙女乱馬"は水をかぶると女になるという変態体質を直す旅にでた
長い間音信不通だったが、ついに"今日戻る"と書かれた手紙が届いたのである

「お母さん!私も手伝うからね♪」
あかねそっくりの1人の少女が台所に入ってきた
少女の名前は"ことね"
彼女は乱馬とあかねの娘、不器用なあかねとは対照的に器用で小さい頃から料理が得意。
あかねの料理の腕がここまで上がったのも、ことねの指導あってのこと

「お父さんってどんな人なの?」
ことねは乱馬のことを写真でしか知らない…
乱馬は彼女が物心ついたときには旅路に出ていたから

「優しくて強い人よ…お母さんを何度も危険な目から守ってくれた」
「早く…会いたいな」

台所にある写真
乱馬が顔を真っ青にさせながらあかねの作った料理を食べている写真
ことねは写真に語りかけた
(お父さん…お母さんはこの写真を見ながら、お父さんに美味しい料理をたべさせようって頑張ったんだよ)

ピーンポーン………

「きっと乱馬だわ!」
あかねは持っていた包丁を乱暴に置き、玄関へと走った
「お母さんズルーイ!」
あかねが消し忘れたガスの火を止め、ことねは後を追った

そして次の瞬間

なんでなの〜!」
あかねの絶叫が天道家に響いた
「お母さん、どうしたの!?お父さんじゃなかったの!?」
ことねは玄関の様子を廊下から覗いた…
そしてそこにはどう見ても16歳ほどにしか見えない少年がいた

「何か勘違いしてねぇか?俺は乱馬だぞ」
(この人が私のお父さんなの?どう見ても私と同い年ぐらいにしか見えないのに)
「だ、だってこんなに若くないはず!?」
(そ、そうだよ)
「完全に男に戻った副作用で若がえっちまったんだ」
「ええっ!女になる変態体質も…」
「安心しろ!それは直ったよ…それよりお前のことだ最初俺をみたとき、不倫して作った子だと思ったんだろ?」
「えへへ…それよりさせっかく帰って来たんだから早く私が作った料理食べてよ」

瞬時に乱馬の顔は青ざめた…そして背を向いて逃げる体制を作った…が
あかねに襟首をつかまれて逃亡に失敗した
「ちょっと待ちなさいよ!」
「悪いあかね!帰ってきたそうそう腹壊したくないんだ」
「ヒドイこというわねぇ…こう見えても私、料理の腕あげたんだからね!」
「なるほどね、それなら胃腸薬1瓶あれば足りるな」

あかねのこみかめがピクピクと波をうちだした
乱馬は"言ってはいけないことを言ってしまった"と気づいたときにはあかねの手は真上に振り上げられ…
「い・っ・ぺ・ん・死んでこーい!!!!!!!!!!!!」

スカッ

乱馬はあかねのビンタを軽快にかわし、玄関近くの廊下、つまりことねの真正面に着地した
「あ、あの初めまして、お父さんってお母さんが言ってたとおりすっごく強いんですね」
「ことね、大きくなったな…父さんは旅中いつでもお前のことを考えていたよ」

「あははははははは」
ことねが笑い出した

「俺、笑うようなこと言ったか」

「どうみても同じ年ぐらいの人がお父さんなんておかしくて」

「フフフ、確かにおかしいわねこんな子供が私の夫だなんて」

「確かにそうだな」

ハハハハハハハハハハ

天道家は一組の親子の笑いの渦でつつまれた

続く

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天道家のみなさんの家族会議

ことね:司会は私が勤めさせて頂きまーす

早雲:司会はおじいちゃんの仕事って決まってるんじゃないの?

ことね:でもここはおじいちゃんにはゆっくりしてもらって一番若い私が

げんま:大体僕と天道君が出演する気配がないのはなんで?

なびき:だったら私も出る気配がしないんだけど、出すときは出演料はらいなさいよ

かすみ:あら、私と東風先生も出る気配がないわよ

ことね:そういうことは私に聞かれても、作者に聞いてくださいな

八宝斎:こっとねちゃーん♪

ことね:キャー!

ゴン!

あかね:人の娘に手を出すな!

八宝斎:あっかねちゃーん♪

バキャー!

あかね:いっぺん死んでこーい!

八宝斎:ひ、ヒドイ!もうわしは怒ったぞ…八宝大火輪!!!

ドカーン!

欄間:まぁまぁ続きは読んでのお楽しみってことで

全員:だったらさっさと書かんかーい!

欄間:ひえ〜わ、わかりましたぁ…