「最終話 君よ永遠に」

”白マテリアが遅すぎた”これはエアリスの病気はもう直らないことを意味していた…

クラウドは白マテリアを作るために、命を失ったザックスに申し訳ないと感じながらも、

…どうすることもできずに、時間だけがすぎていった…

そして今日は”2月7日”エアリスの誕生日

特別に今日だけ退院することが許され、久しぶりにクラウドの家に戻ってきた

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「この家に帰ってくるの久しぶりだなあ〜ひさしぶりいつものしようよv」
「えっ、いつものってなんだっけ?」
「忘れちゃったの?ただいまのキ・ス・よ!」
…そんなことしてたっけなあ?… クラウドが困惑した表情でちゅうちょしていると
エアリスはきょとんとしているクラウドのほっぺにキスをした
クラウドは少し頬を赤らませた
「なによともあれエアリスが元気そうで嬉しいよ」
「だってクラウドと一緒にいる時が私の1番幸せな時間だもん」

「エアリス・・・」
「クラウド・・・」

しばらくの間2人は熱い口づけを交わした

その後ティファもクラウドの家にきて、エアリスの誕生日パーティが始まった。
クラウドとエアリスのキスシーンをまのあたりにして一騒動あったのは言うまでもない
そして楽しい時間はあっという間に過ぎ、プレゼントタイムに

「これ私からのプレゼント」
「ねえ、開けていい?」
「もちろん♪」
エアリスが包みを開けると中から手編みのマフラーが入っていた
「私が編んだの」
「ティファ、ありがとう♪」
「えーと俺も持ってくるからちょっと待ってて」
「クラウドからはお金じゃ買えないものがほしいな」
「お金じゃ買えないものって?」
「えーとね、うーんとね…」
エアリスはなにやら周りの様子をうかがいながらもじもじし始めた
「あっ!ケーキ買ってくるの忘れてた、今から買ってくるね」
…エアリスが欲しい物は私がいたら邪魔になって、言えないよね…
ティファはケーキを買いに行くという理由をこぎつけて外へ出て行った。
…ありがとう、私に気遣ってくれたんだ…
「あのねさっきの続きなんだけど」
「で、お金で買えないものって何?」

「クラウド」

「えっ?」

「私がほしいのはクラウド」

「俺?」

「そう、私はいつまでもクラウドにそばにいて欲しい」
「そんなのお安い御用だ、いつまでもエアリスを抱きしめてあげているよ」
クラウドはエアリスを抱きしめた
「あのね今だから話すけど、私ザックスと昔つきあってたの」

…なんだって!…

「でもね…私がセフィロス病って知ったらね私に”別れよう”って言ってきたの…」

…そんなこと初めて聞いたぞ…

「それで両親も死んじゃったし、もう私を支えてくれる人がいないって思って自殺しようとしたの。
でも私には自殺する勇気なんかなかった… そこに現れたのがクラウドだったの」

…俺はあのときエアリスを助けたい気持ちでいっぱいだった。…

「私は私を支えてくれる人が現れて、また生きる希望が生まれたの・・・
クラウドには悪いけどザックスの代わりとしか最初は思ってなかったの。」

…ザックスの代わり…

「でもねクラウドとね一緒に生活していくうちにね、クラウドのことが本当に好きになっていったの」

…それじゃあザックスは俺たちのことどう見てたんだろう?…

「確かにザックスは私のことを裏切った、でも私のために白マテリアを作ってくれた。
それなのに私は病気も治すことができなかった・・・」
「エアリスのせいじゃない!それにザックスだってそんなこと思って欲しくないはずだ」
「じゃあさ、私がもし死んだら、そのことで悲しまないって約束できる?」
「死ぬことなんか考えるなよ、寂しくなるだけだから…」
「それじゃ言い方変えるね。もし私がクラウドと二度と会えないほど遠くに行ってしまったら
悲しまないって約束できる?」
「そんなの無理だよ…」
「でも私は悲しんでほしくないな、クラウドの悲しい顔なんて見たくないもの」
「わかった」
「ありがと…」

エアリスはそう言うとクラウドの胸の中で目を閉じた…

…眠っちゃったのかな… クラウドは最初そう思った

しかしエアリスは二度と目を覚まさなかった

 ティファは適当に時間をつぶしてまたクラウドの家に戻ってきた
 「ただいま〜♪ケーキ屋さん混んでて大変だったんだよ〜」

 しかし中からの反応はない

「クラウド〜!エアリス〜!いないの〜?」
ティファは叫びながら部屋に入っていくとクラウドのチョコボ頭が見えた
「なーんだいるじゃない、エアリスはどうしたの?」

「エアリスはもう笑わない」

クラウドはその言葉を最後に失語症となった

何をはなしても無表情で無反応だった

ティファはそんなクラウドにつきっきりで看病した

何回話しても無反応のクラウドにあきらめずに話し掛け続けた

そしてティファの看病のかいあってクラウドの失語症は直った

そしてそれがきっかけで2人は付き合い始めた

その後クラウドとティファは幸せな家庭を築いた

そんな2人を雲の上でエアリスは見守り続けている、いつまでも永遠に

君よ永遠に

〜END〜

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