Ion:なるほど。現在の膨張率をハッブル定数 H0 という。それは単純に銀河の後退速度とそれらの距離の比です。
外国人:あなたがいう H0 の数値は、どれくらいですか?
Ion:文献は、80km s^-1 Mpc^-1の辺りの値をもつものが多い。
外国人:この値は、何に基づいているの?
Ion:中心的な点は、乙女座クラスタの距離と速度です。フィールド銀河には、いくらかの重みをおいて。乙女座銀河クラスタは、平均速度は 局所効果を較正して、大体、1350 km s^-1 と認められている(Huchra 1988)から、その距離は、17 Mpc か、それ以下だと仮定された。 後者の値は、21 cm 線幅の光度関係(タリー・フィッシャー関係と便宜上言われる; 例えば Jacoby et al. 1992)や、惑星状星雲の光度関数 には鋭いカットオフをもつこと(Jacoby et al. 1990)や、表面輝度変動(Tonry 1991)や、単独のクラスタ銀河のセファイド距離 (Ferrarese et al. 1996) に基づいている。
外国人:これらの結果は、信用できるの?
Ion:それらの値はあらゆる点でひどく批判されてきた。クラスタの速度を採っても、そのクラスタ領域の拡張的、かつ深いサーベイが殆ど
のクラスタの銀河が形態学的基盤の上に選択されることが可能になった(Binggeli et al. 1985)。銀河は、独立にその速度によって、今まで
確認され、増加して、ほとんど 400 の個々の銀河となった。銀河はこの方法で選択され(Binggeli et al. 1993)、ふたつの主要なAとBという
集中と、かなりの小構造になることがわかった。A、B の周りの同血種の 364 の銀河は、その位置や銀河型とは独立に、(局所銀河群の重心に
相対的に) 平均速度
この値はまだ、我々の乙女座方向への固有運動を補正されるべきで、その速度は、殆ど確かに 220 +-50km s^-1 以内でそのクラスタに向かっ
ている (参照 Tammann 1996)。こうして我々は、較正された平均クラスタ速度である 1170 +-61 km s^-1 を得る。
さらにもっとアピールする、宇宙背景系のなかの真のクラスタ速度への全く違う経路は、次の方法で多分得られるだろう。H0 の値は、その距離
が乙女座クラスタから増加する、ふたつのクラスタの間の相対距離を使って、しばしば、髪の毛座から導かれる(例、van den Bergh 1996)。
髪の毛座クラスタだけをなぜ使用するかという理由に絶対的なものはない。それには無視できない固有運動がある。乙女座との相対距離 11000km
s^-1 までには16の他のクラスタがある。事実、これらの相対距離はとてもよくて、クラスタたちのどこにも、よりよいバイアスを選択する制御が
できない。それで、17のH0の値を決定し、平均を採用して、固有運動の効果をこの方法で最小化すべきである。もし、それに加えてより遠方の天体
のクラスタ速度をCMBーより近いものは明らかに我々のCMB運動を分担するーに対する我々の運動によって、較正するなら、H0 の個々の値は、
マッハ系のなかのハッブル定数の真に大規模("宇宙的")な全天推定を再現することになる。
あなたは全く正確に同じ情報を使って、もっとエレガントな方法でさえ、これに使って行うことができる。乙女座距離からより遠いクラスタ
に階段を登る代わりに、訂正されたクラスタ速度から乙女座クラスタ距離に、階段を下ってその速度を予測することもできる。例えば、クラスタ
X が v^(CMB) = 6000 +- 100 km s^-1 をもち、それが乙女座クラスタの6倍遠方にあると知るなら、理想的な乙女座クラスタの速度が
v^(CMB)_(Virgo)= 1000 +- 17 km s^-1 であると演繹できる。ここで6倍の係数で誤差が削減されることにも注意されたい。この速度の意味は、
それが乙女座クラスタが全ての局所のゆらぎのないときにもつであろう後退速度であるということである。もし、これを 17 の実際のクラスタ
に繰り返せば、
外国人:あなたの理由に従えば、私は H0〜1150 km s^-1 / 17Mpc = 68 を得ることになり、それは、80 ではないが?!
Ion: 待って。私はまた、乙女座距離 17Mpc が約 25% だけ小さすぎることを文献から集めている。私にとってさえ、乙女座クラスタの単独銀河
(NGC 4321) の称賛を浴びた (Kennicutt et al. 1995; Mould et al. 1995) セファイド距離が平均クラスタ距離としてほとんど耐えないことは
明白である。この銀河は、その高い分解能から選ばれたもので、クラスタの近い側にあるのではと最初から疑われている。実にいまは、HSTから
のNGC 4639のセファイド距離があって、その小さな赤方偏移 800km s^-1 は、明らかにクラスタの重力ポテンシャルを反映して、それが偶然、
25.5 +-2.5 Mpc (Sandage et al. 1996) にあることが分かっている。これはクラスタ固有の距離ではないが、それがその重要な深さ効果を示している。
現在、乙女座クラスタへのセファイド距離に他の経路で来るには NGC 3368 (M96) (m-M)^0= 30.32+-0.16 (Tanvir et al. 1995)のセファイド距離
を使うのがよい。この銀河は、獅子座の群の個体であるが、その角ばった延長と球形率の仮定から判断して、+-10% より小さい深さ効果をもつ。
それはそれゆえ、全体グループの距離に NGC3368 をとることを正当にする。獅子座群と乙女座クラスタの間の相対距離は、表1に見られるように、
違った距離指標を使って推定できる。Tanvir et al. (1995) は、モデュラス差にたった 0.99+-0.14 を採用した。これは、それらが正当化できな
い高い重みを大きな表面輝度変動に与えられていることによる。また、人口サイズに惑星状星雲距離の補正を受けていないためでもある。それらが
E 銀河の色光度関係を薄く含んでいるのは、あまり重要ではない。
NGC 3368 の距離と表1のモデュラス差を使って、乙女座クラスタの距離モデュラスは、次になる。
(mーM)^0_Virgo = 31.57 +- 0.21 (20.6 +- 2.1 Mpc) .......(1)
簡潔さのため、この値を今後、"乙女座クラスタのセファイド距離"と呼ぶ。奇妙にも小さな乙女座のモデュライは、タリー・フィッシャー方法から導
かれた (例 Pierce and Tully 1988; Mould et al. 1991; Yasuda et al. 1996) ものである。これらの小さな値の幾つかは、統計的テリコルピ
(Teerikorpi) クラスタ効果という (Teerikorpi 1984, 1987, 1990, 1993) サンプルが不完全のため、常に小さな距離を導くためである。クラスタの
全ての十分にTF関係に便利な傾いた渦巻銀河を含む深部までの乙女座カタログがあるときに、なぜ天文学者がそのような不完全なサンプルを使用する
のか理解するのは容易でない(Binggeli et al. 1985)。完全な渦巻銀河サンプルは、モデュライ (m-M)〜31.5 を正しく導く (Kraan-Korteweg et al.
1988; Fouque et al. 1990)。最近の議論では、セファイド距離と 16 の較正子を使って、そのうち10個はHSTからのもので、(m-M)^0= 31.70+-0.15 を
与え(Federspiel et al. 1996)、それは、UBVRI の乙女座 TF 関係と共同(Schroder and Tammann 1996)している。後者の研究は、多くの乙女座渦巻
銀河が低いH I の表面輝度をもってとても赤いために、乙女座モデュラスが波長に依存することを明らかにしたことをついでに言及することを許して
もらいたい。このクラスタのTF関係の効果は、全く深刻な問題をもつ。
ふたつのまだ非常に問題のある方法について言及することを許してほしい。5007A線の光での惑星状星雲(PN)のシェルの光度関数(LF)が M_5007= -4.48
に汎用的なカットオフをもつという仮定は、非常に低い乙女座モデュラスを導く(Jacoby et al. 1990)。しかし、カットオフ等級がサンプルサイズ(つ
まり、母銀河の絶対光度; Bottinelli et al. 1991; Tammann 1993) に依存することも指摘されている。シェル光度の数値的にシミュレーションされ
たLFsは、サンプルサイズと人口年齢への依存を実に確認した(Méndez et al. 1993)。結果として、出版された PN 距離は、セファイド距離から
系統的に偏る。M81 (Jacoby et al. 1989) からの距離とともに偏差は拡大し、NGC 5253 (Jacoby and Ciardullo 1993)、そして、獅子座群 (Ciardullo
et al. 1989)から乙女座クラスタになると、0.74 等級にもなる(Jacoby et al. 1990)! サンプルサイズと他の効果を許して PN 距離を導く新方法は、
Soffner et al. (1995) に提案され、近傍の銀河 NGC 300 への最初の結果は、勇気づけられる。
表面輝度変動(SBF)は、距離指標として提案された(Tonry and Schneider 1988)。最初の "テスト" は、あまり信用できそうになく思わせ、乙女座
クラスタの楕円銀河個体は、12-24 Mpc の間隔に散らばった(Tonry et al. 1990); 早期型銀河は銀河クラスタの中心部への集中が知られるにも関
わらず、この間隔は現実のものと解釈された。さらには、個別の距離は、Mg_2指標に相関し(Lorenz et al. 1993)、最終的に、我々はNGC 5253 の
SBF距離が(Phillips et al. 1992)、獅子座グループ (Tonry 1991) 乙女座クラスタ (Tonry 1991)は、セファイド距離より 0.97, 0.48 そして0.56
等級だけそれぞれ小さかったことに注目した。上述した理由から、我々は、距離に PN も SBF も使わない。私は、我々はこれらふたつの方法を捨
てるべきと考える。
外国人:あなたは、乙女座クラスタのモデュラスにあった何が間違いかについていま多く述べたが、何かポジティブなものを言って下さい。
Ion:もし、私があなたの忍耐を試したなら、許して下さい。表2には、クラスタへの最も信用できる距離モデュラスを参照も含めて示している。
外国人:今は、もっと明瞭に見える。乙女座クラスタの速度の 1150 +-50 km s^-1 そして距離の 21.6 +-0.8 Mpc、そしてその意味する H0= 53
とたった +-3 の内部誤差の値、私もこの値は、全く局所に見えても 11000 kms^-1 までのクラスタに繋がっているということを理解した。炉座
クラスタについてあなたが私に言えることは何? 私は、渦巻銀河 NGC 1365 のセファイド距離が m-M= 31.30 (Silbermann et al. 1996) である
ことを入手している。
Ion:どうぞ、単独の渦巻銀河の距離ーこの場合は確認が必要であるがーそれをクラスタの距離と等しくするヘマを繰り返さないように。炉座ク
ラスタの晩期型渦巻は全くゆるくクラスタの周りに分布して、実際にその中心を避けている。それらはかなりより小さいまたはより大きい距離を
もって横たわっているかもしれない。もし、あなたが文献から1973年から30の乙女座クラスタと炉座クラスタの間の相対距離の決定を纏めるなら、
それは、事実奇妙なことだが 炉座の渦巻銀河は、ハッブルの早期型よりも 0.35+-0.09 等級だけ近いことをあなたは見出すだろう。これは一種
危なくそして、確かに独立な距離決定ではない。しかし、それは明確な警告である。最良の距離は、S0/a 銀河NGC 1380 の中心にある Ia 型
超新星 SN 1992A からくる。この距離は、辺鄙なところにある Sa 型銀河 NGC 1316 のなかの、他のふたつの超新星 SNe Ia (SN 1980N, SN 1981D)
と 0.2 等級まで合致する。結合した証拠は、もし、その光度較正について話すのに多分あなたがまだ機会をくれるだろう超新星 Ia 型の光度較正
を使うなら、(m-M)= 31.80+-0.15 を与える。
炉座クラスタは、乙女座クラスタから遠く離れて横たわり、かなりのそれ自身の固有運動をもつだろう。1370+-60 の平均クラスタ速度、固有運動は
+-200 km s^-1、SNe Ia から直線距離は 22.9+- 1.7 Mpcを採用すれば、私は H0= 60 +-10 にくる。より信頼できる値を得るために天文学者は、ク
ラスタの3次元構造をまだよく理解して、大規模なハッブルフローにずっとよく結合しなければならない。
外国人:理解できる。しかし、H0を導くのに、独立で明瞭に切る方法はないのだろうか?
on: まさにある! 乙女座クラスタ経由と新しい方法の間の依存関係はただ、最大光量時の SNe Ia を使って、セファイドを通すことである。しかし、
セファイドは、最小反論、距離指標である。それらの周期ー光度 (P-L) 関係の 0 点は、 30年間で0.07 等級しか移動しなかった(Kraft 1961;
Sandage and Tammann 1968; Feast and Walker 1987; Madore and Freedman 1991)。銀河セファイドだけを使った較正は、(m-M)= 18.50 +-0.10 の
(Sandage and Tammann 1968; Feast and Walker 1987) の LMC の距離モデュラスを与える。それは、LMCの超新星 1987A のシェルを通して0.1等級
よりもよいことが独立に確認された(Pangia et al. 1991, 1996)、RR Lyr 星(Walker 1993) Sandage の較正を通して(1993a)、赤色巨星の端(Lee et
al. 1993)RR Lyr 星のための BVIJHK のなかの Baade-Becker-Wesselink 法(Laney and Stobie 1992),そしてセファイドの I 等級直径 (di Benedetto
1995)。
LMCから採られた P-L 関係の傾きは、使用可能なセファイドが十分に周期の期間をカバーする限り、批判を受けない。P-L 関係への金属性の効果は
小さい(Frredman and Madore 1990; Chiosi et al. 1993; Sandage 1996);それ以降、ひどく金属欠乏の銀河が考慮されなかったから、どのそのよ
うな効果も、低い重みを持って入った。セファイドの区間が十分な周期の期間をもっていたら、選択バイアス(Sandage 1988) は、避けられる。
これらの又は類似の議論は、セファイドは、それらが信頼できる観測期間をもつなら、知られる最も基本的な距離指標であるという一般的な同意を
導いた。
外国人:今の戦術は、幾つかの近くのSNe Ia のセファイド距離を得て、その絶対最大等級をよく観測された SNe Ia に、どの局所速度の異常をは
るかに超えても適用するというものですか?
Ion:まさにその通り! 最大光度時の SNe Ia は、非常に役立つ標準光源である。それらの M(max) は、乙女座クラスタの中でも近似的に一定であり、
ふたつ以上の SNe Ia を作成した銀河達のなかでもそうだ(Sandage and Tammann 1996b)。しかしながら、最も印象的なデモは、ハッブル図において
散らばりが小さいことである(Tammann 1982; Tammann and Leibundgut 1990; Branch and Tammann 1992; Sandage and Tammann 1993; 1995b)。Cerro
Tololo (Hamuy et al. 1995) からの優秀なデータのお陰で、ハッブル図は、いま、30,000 km s^-1 まで伸ばすことができる。そして、図 2 に見ら
れるように B と V との散らばりは、0.3 等級まで小さい。それは完全なサンプルだ。SNe Ia の v0<1100 km s^-1 と (B-V)=0.2 より赤いと知ら
れる対象だけが除かれている。
小さな散らばり以上に驚嘆すべきは、最も遠い SNe Ia は理論的なハッブル図の傾き0.2の線上にないことである。それらは高く光度が分離して、
それらのより近い兄弟よりまだ明るいわけではないという事実である。その、比較的莫大な体積を探索してさえ、ひとがさらに明るい SNe Ia を
探せないという事実は、単に、もはや明るいSNe Ia がないということを意味するか、言葉を替えれば、SNe Ia の光度関数の明るい側が非常に鋭
いカットオフをもつことである。これは"標準光源"という言葉が何を意味するかの、より価値ある記述である。(**)
次の段階は、そのひとつの、又はよりよくは数個の、SNe Ia の絶対等級を決定することである。そして、それを(図2に示される)BとVのハッブル
の線の方程式に適切に繋ぐことである。
6人の天文学者がHSTプログラムを設定しこれを正確に行い、この最も直接的な方法で宇宙的値、H0 の決定をしようとした。これまで、彼らは、
6つの過去によく観測された SNe Ia を生み出した5つの銀河のセファイド距離を決定した。表 3 には 7番目の SN Ia (SN1989B)が、NGC 3627に
あることを知るだろう。その銀河は、獅子座群になかの NGC3368 とともに、顔見知りである;後者のセファイド距離は、Tanvir et al.(1995)
によって決定された。
もし、あなたがこの較正を、図2と結合するなら、Bデータからは、次の値を見出すだろう。
H0= 54+-3
そして、Vデータからは、
H0= 58+-3
それゆえ、私は否応なく、結論は、
H0= 56+-3 (内部誤差)
外国人:私にはまだ幾つか質問があります。例えば、SN 1986G と SN 1991bg のような光度の低い SNe Ia はそこにないのですか。
Ion:関係しない。それらは、比較的近い特有のスペクトルをもち、ーそれより重要なこととしてー 非常に赤い。
それらは、それゆえ、(B-V)<0.2 の条件で自動的に除かれている。もし、あなたが光度の低い SNe Ia で赤くないものがあると予想しても、
遠い SN サンプルは、それらを識別するだろう、というのは、光度の高い SNe Ia は、ずっと見付けられる機会が次の3つの理由で高いから:
(1)それらは外見的により明るい。(2)それらは検出限界上に長くいる。(3)それらは推定するとより遅い衰退率によって検出限界より上に再び
長く保持される。遠いサンプルの低光度 SNe Ia 不在は、また単に、図2のハッブル図の小さい散らばりから見てとることができる。もし、
他方、すこし低光度の天体が近傍の較正にあったのであれば、それは全く統計的に可能だが、H0 の真の値は、より小さくなるだけだろう。
外国人:SN 光度は、衰退率Δm_15 つまり、B最大から最初の15日間の等級変化に影響があるとあなたはいうのですか?
Ion:弱い依存は(Mamuy et al. 1995; Sandage and Tammann 1995b)。鋭い依存という早期の主張(Phillips 1993) に反対して、それらが異種
に基づいていたことと、信用できない距離によって。表3のSNe Ia の較正は、実際、明るさと減衰率に相関を示さない。どの場合も、SNe Ia
のΔm_15 に較正を適用すべきかどうかは、疑わしい。先験的に明らかであるのは、較正は、それらが距離限定にサンプルされているから、
(距離限界は、セファイドへのHSTレンジによって与えられている。)それらが遠方のSNe Ia より暗いことだけ可能である。それらは、広がり
限定サンプルを代表している。広がり制限は、減衰率へのーまたは、物質の吸収率へのー、なにか較正を適用する前の、探索の検出限界によ
って設定される。言葉を替えれば:遠方のSNe Ia はそれらが明るく"見える"から見出される。Δm_15 の遠方は暗くーそれゆえ、それらは、
大きな距離のふりをして、そして、H0 のあまりに低い値を導くーという基盤によったどの助言も、不合理である。Δm_15 への概念的に受け
いられるどの較正も、H0のまだより低い値を導くことだけができる。
図3をみて欲しい。ここにプロットされたのは SNe Ia の(較正されてない)絶対等級と後退速度距離である。遠方 SNe Ia の等級はH0= 55
の採用した値をもとに一度計算され、もう一度、H0 = 70 の採用値をもとにして計算した。局所の較正者の等級は、それらのセファイド距離
だけによっていて、H0 にはよらない。H0= 55 の場合、遠方 SNe Ia は較正者の平均のまわりに散らばる。H0= 70 の場合は、しかし、本質的
に全ての遠方 SNe Ia は局所の較正者よりも微かである。これは受けいられない。
外国人:H0 = 70 を弁護する誰もが、最大光度の SNe Ia をそこに生産する小さい小宇宙に彼が生まれたという結論とともに生きなければな
らないというのですね。数百年前、そういう考えにきっぱりと反対したフロムボークの1章の男を知っています。しかし、あなたに次の質問を
させて下さい:遠方の SNe Ia は、両親銀河達のなかで吸収を受け、この方法で、実際よりもさらに遠方にあると現れ得なかったのでしょうか?
Ion:全ての礼儀をもって、私にノーと答えさせて下さい。6個の局所較正者で(B-V)<0.2であるものは、平均0.07等級の内部 B 吸収をもつだ
けです。どうやって、同等に青い遠方 SNe Ia が、広がり制限サンプルからやってきて、より大きい吸収を受けるのでしょう。この無視できな
い吸収の量が提案された(Riess et al. 1996)にも関わらず。この提案が非常に疑わしいことを見出す幾つかの理由がある。それらのひとつは、
渦巻銀河の SNe Ia は、すでに他の早期型銀河内のものよりいくらか明るいというものです。渦巻銀河内のSNe Ia だけに影響を与えることの
できる吸収の"較正"によって、食い違いはむしろ大きくさえなるだろう。M_B(max) と色(B-V)max との間には相関があって、それは、吸収の
指標であると解釈できるものである。しかしながら、この相関は、最大光度の色への内在的依存を予測する、理論的なモデルによって完全に
説明できる(Höflich and Khokhlov 1996)。
外国人:早期型銀河は、渦巻銀河のものより、SNe Ia の多少暗いものをもつと言われましたよね。それは、H0に影響しますか?
Ion:あなたは、私が専門家であるかのように非常に内通的な質問をします。しかし、私がそれを考えるようになったとき、もし、遠方 SNe Ia
が、渦巻銀河のなかよりもE/S0銀河のなかにより容易に発見できるなら、答えはイエスです。これは、E/S0銀河がより滑らかな表面輝度をもつ
ことから生じます。実際、早期型の SNe Ia の比率は、外側ほど増大する。これは、遠方 SNe Ia のマルムキスト(Malmquist)分離によって補償
できるかもしれない。大きな距離では、あなたはそのとき非常に明るいSNe Ia をse平均に見出さず、E/S0銀河にだけ非常に明るいものを見出す
だろう。これは、人が最終的に適用するべきひとつの較正である。現在のデータを通して、平均SN輝度は、全てのハッブル型において0.08等級
だけ変化すべきことを見出す。この近似でもって、私は遠方 SNe Ia を較正してひとつのハッブル型に標準化でき、確認したハッブル図の散ら
ばりを、0.2 等級だけ削減し、私は、ハッブル定数 H0= 60 +-3 に到達する。しかし、私はまだ、 (それは誤差内で同等である) H0= 56+-3 の
値を勧める。なぜなら、人は、反対符号のもうひとつの追加的系統エラーのための余裕を残すことを望んでよいからである。すなわち、
これまで非常に長く、銀河外の距離に働いてきた人をだました残されたどのマルムキスト(Malmquist)バイアスもその符号だから。あなたは、
Branch et al. (1996b)が青い渦巻銀河のなかの SNe Ia への彼らの議論を制限することによって、原理的にハッブル型較正をすでに適用してい
ることもまた注目すべきである;彼らは、H0= 57+-4 を見出した。
外国人:H0 のこの値は、どれだけ地域的なの?
Ion:全然、そうでない。実際、それは大規模、宇宙的なH0値を反映している。現在、較正された SNe Ia は30,000km s^-1 までの広がった領域
を定義する。正しい心をもった誰も、0.55 Gpc に対応するそのような速度に局所的な非一様性を主張しない。事実、あなたはもっと大きな距離
のH0を決定しようと望まない。なぜなら、あなたが見出すのは、H0とq0の関係であるから。
外国人:宇宙望遠鏡にとってなんという勝利でしょう。H0の範囲がそれほど堅くその最初の4年間のオペレーションに結合していたとは。しかし、
私はまだ、フィールド銀河について興味を引かれている。それらは、ときには、H0の高い値を与えるの?
Ion:私になにも配慮することはない。フィールド銀河の3000-5000kms^-1までは、距離指標に依存する。光学的か、21cmの線幅か、Dn-σ関係
(直径、対、速度分散) か、そして他の方法によって。これらの関係は、内在的散らばりが ≧0.40 等級である。多くのひとつの散らばりは、
全ての存在する広がり制限された銀河カタログのなかに、深刻なマルミクイストのバイアスを招く。その効果は再びいえば、カタログされた天体
の平均光度は、距離とともに増加するということであり、結果的に H0 がにせの距離とともに増加することをもたらす。マルミクイストバイアス
の補正は、非常に難しく、なぜなら、(観測が困難な)真の散らばりのサイズに強く依存し、銀河の (未知の) 空間分布に依存し、カタログの正当
性に依存し、カタログのカットオフに依存するからである。あなたは、マルミクイストのチュートリアルは、Sandage (1995)に見出すだろう。
ここであなたに示すのは、マルミクイストバイアスを注意深く訂正したフィールド銀河からの H0 決定の選択だけであり、表4である。
外国人:これは全て理屈に合っているようにみえる。それがあなたの話の終りなの?
Ion:いいや。全く。純粋に幾何学的又は物理的な方法によって外部銀河の距離が決定されることを許す様々な方法が現れてくる。それらはまだ、
競合していない、というのは、主に明らかな又は、隠れた系統的誤差があり得るからである。しかし、近隣のII型のSN 1987Aまでの幾何学的な距離
は、すでに高い重みをもち、幾らかの高い重みのH0決定がこれらの方法から数年以内に得られるようになることは疑いない。ここに私が示すのは
現在採用される最も有望な方法と結果のリストである(表5)。H0の値に結合された証拠が50〜65であるということを私はあなたが合意すると思う。
あなたの便宜のために、私は表6に示すのは、我々が議論してきたH0への異なった道に関するもので、小麦からごみを分離しておいた。ここで外部
誤差は寛大な推定である。
外国人:私はまだ、なぜこれほど大きなH0の値が永く探られているかに驚いています。未来のあなたの予測はなに?
Ion:私はただ過去から外挿する。H0= 55+-5 の値が我々にともにあったのは、20年間である(Sandage and Tammann 1975,1982,1986,1990,1995)。
H0= 100 (de Vaucouleur and Bollinger 1979)による始まりと対比して、そして、H0= 90 (Aaronson et al. 1986; Aaronson and Mould 1986)
とH0= 80 (Freedman et al. 1994); 現在までの文献で最も高い値 H0= 75 の近辺に集まる(例えば Freedman 1996; Mould et al. 1995; Tonry 1996)。
H0 への上限 H0= 70 が Gouguenheim et al. (1996) によって与えられた。もし、あなたが、図4に示された高い値を通して最小2乗解を描くことを
許すなら、私は、誰もがH0= 55 に合意するのが2007年の7月1日までと予想する。もし、真の値が、H0= 60 に近付きあるなら、大同団結は、むしろ
早期に起きるだろう。
あなたの主張は全く私を興奮させた。私はあなたに、これら全てが何を意味するかを説明しようか。宇宙の膨張年齢に、球状星団の年齢に、白色矮星
に、そして放射性同位元素に?
外国人:いや。私はお腹が減った。食べましょうー現代語ではースナックを。
記録者は、スイス国営科学財団の継続的な支援に感謝する。
(**訳者注:遠方にそれがない理由が光度関数以外にあるかも知れない。彼らは遠方の銀河間の塵を無視してきた。銀河間の塵を考慮するとH0は大きくなる。)