シロテテナガザルHylobates lar[霊長目真猿亜目狭鼻猿下目ヒト上科テナガザル科]シロテテナガザルはさらに独自の移動方法を考案した。それが、ブラキエーションである。樹から樹へ、体の重力で振り子運動をし、長い前肢で巧みに移りゆく。前肢を多く使う結果、長くなり、筋肉も付いた。勿論後肢も前肢同様の形態をしている。テナガザルの後肢は、枝を掴むため、ずっと母指対向性が強いし、一本一本の指趾が長い。前肢の可動範囲も広くなった。このように、ヒトが器用な「手」を持つに至るには、霊長目の登攀が深く関わっていると考えられる。

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