『レクイエム』考

1.はじめに
 
 以下の内容は私が、合唱の授業のレポート課題として2002年1月16日に書いたレポートを転載したものである。至らない点もあるが、基本的にこの曲が好きで課題に選んだのであるから、困難もこの曲への愛情でなんとかのりきろうと思う。

 今回、合唱曲に関するレポートを作成するに当たって、私が表題に選んだのはモーツァルトの『レクイエム』(K.626 1791年7月〜12月作曲 ジュスマイヤーの補筆は1792年中頃に完成)である。この『レクイエム』にはいろいろな「神話」が付きまとい、それは多くの人に知られている。しかし、その「神話」が真実であるか否かは既に知る由もない。虚偽の疑いがあるものも多い。それよりも、私がこの曲に惹かれるのは、何よりその旋律の不思議な魅力にある。このレポートでは、その「神話」を含め、いま言及されていることがらを織り込んで、モーツァルトの音楽の魅力、『レクイエム』の魅力に少しでも触れることが出来たらと考えている。

 なお、この曲との思い出深い再会に関して2001年度の日吉での哲学の授業があり、その根田隆平先生とのやりとりを通じて貴重な助言を頂き、それを参考にしたことを追記しておくとともに、先生へ深く御礼申し上げます。

 

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