8ミリカメラ、映写機の修理 
    
     
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@ フジカ SH  9                                 2003/04   

     映写機の巻取りが不調?                    


      
      症状は映写の後半や巻戻しの後半になると巻取りリールにトルクが伝わらない。

      品物は磁気、光学サウンド対応の、フジカスコープSH-9です。
      無くても良いのですが、30年以上前に撮影した8ミリフィルムが有るので、とり合えず点検してみました。
      中を見たところ、この機種の本体はベルトが3本使われているようで、その1本の長いリール駆動
      ベルトが伸びているようです。
       

       
      
早とちりで、スナップリングプライヤーを購入しましたが、今回は上の白いギヤ中心のEリングをトライバ
      で取り、ギヤを手前に引けば黄ばんで見えるギヤもいっしょに外れます。
      次に、向かって右上のクラッチ付きプーリーと、左上の同じような部品を外し、モーターブラケットの
      上部ビスを外せばベルトが外れます。
       ※クラッチ付きプーリーを外す前に、見えているネジ山の数を記録しておくと後々の調整が楽です

      
      
長く使ってないので、癖がついた黒ベルト
      メーカーでは切らしているようなので、あの!線路下のベルト屋さんで調達しました。

      
       ゴム製では、このサイズは無く、ウレタンで伸びもゴムより少ないだろうと思い、
      オリジナルより気持ち細めの3ミリ径を選びました。

      長さは伸びた黒ベルトと同じに切り、それを実際にあてがい現物合わせで決めます。
      今回は62.5cmと決めました。100cmの購入で良いのですが、失敗するとあとが無いので、
      2m購入し3回分+αの余裕とします。
      
      接合はwebに剃刀を焼いて切り込む、半田ごてに剃刀を巻きつけて溶かす等、色々なヒントが有りますが
      刃が思ったほど熱くなならず失敗です。
      
      そこで自己流ですが、バーナーの直火で溶かす乱暴でスリリングな方法で行います。
      素材をある程度ぐつぐつに溶かした方が、短時間で固まりすぐ使えるようです。
      ナイロンロープの切り口をライターであぶる感じですね。

      (この撮影の方が難しい?)
      
実は以前仕事でやらされました、慣れるとコレが一番早くて簡単ですよ!。
      溶け具合と、3方向に注意を配れば冶具も要らず、わりと短時間で使えます。
      接合部分の盛り上がりは、良く切れる刃でバリを取っておきます。 
      
      20年ぶりの挑戦ですがこの方法で1発でOKでした!

      
       組み付けはこんな感じです。今回はちょうど良いテンションに仕上がったようです。

       
      
モータに架かる黒いベルト(ちょうど3ミリ位)は、まだまだ使えそうなのでこのままで!
      


              
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個所のクラッチのかかり具合を調整し、ギヤにグリスを塗る。クラッチには絶対塗ってはいけません
      クラッチの微調整は実写でリールの巻き取り具合をみてあわせます

      可動アーム内部ベルトの交換
      
アームを持ち上げ、内側の2本のビスを外すと樹脂カバーが外れます。
      
      
弾力が無く伸びきっています。

      
      
これも3ミリの材料で製作、あまり強くテンションをかけないほうが良いでしょう。
                          

      
      
良く出来ています。見えない所にもクロームメッキが輝いています。
      でも、カバー兼SPボックスは経年変化で、デコボコですが?
      ヘッド、ピンチローラー、キャプスタンもアルコールで清掃〜、
サウンドフィルムを映写して、そのまま
      長期間放置すると、この周りに磁気の粉が飛び散り、錆が広がります。

      
      
フイルムが絡まり、直ぐ気ずかないとスプロケットの歯が曲がり
      又絡まる、と言う悪循環になる事が有りますので点検しておきます。

      映写機をいじくりまわしているうちに、何か新しく撮ってみたくなりました。
      新しいS8を数本手に入れたけど、、、なにを撮りましょー?

      SWを入れると、グリスUPのおかげでコトコトコトと、小気味良い音でフィルムを
     送ります!!映写機、良いですね。

 

   A フジカ M25           2004/11

      

       症状  駆動ベルトの伸び。

       
         内部のスペースは巨大なモーターが中心です。

       
       
               
      このビス2本緩め、右画像の方から古いベルトを外します。(回転する円盤の切り込みの多い所から外すと簡単に取れます)

     多分メーカー在庫は無いでしょうから今回も自作です。3ミリ径のウレタンベルトを180ミリ使います。  

     
     M25のゴムベルトはこの1本のみで、他は全部スプリングベルトを使っています。

      シルバニアKP-GT  8ボルト50Wです    
                                           フレームの真中で切れている防熱ガラス(これが正常です)

                
             
このスプロケットを差し替えればレギュラー8も映写できます。
  
             

          本体上部に有るフィルムカッター。当時はこまかい気使いがあったのです。

 

     B フジカ M35          2005/09/23

                

                上のM25の一つ上のモデルです。
       スピード調節、停止映写、シンクロ機構が加わりました。 

     症状はモーター音とランプはつくがリールが回らず、、、やはりベルト類の不良です。 

       直線と丸を組み合わせたデザインはフジフィルム独特です。
       

        モーターべルトが無い?(切れて底にありました)
       

            
       
プリーにこびりついたゴムを削る為に、トランスのトメネジを4本外します。
       
       リール駆動のゴムベルトはまだ使えます。巻き取り側は金属性なのでこれもOKです。
       M25と比べると、かなり小さくなったモーター。
       クーリングファンも1個になり、KP-GTランプの冷却は大丈夫なのかな?

        3ミリ径のベルトを190mm使います。

 

         SYNC用接点は有るが、今では使えるテレコがないです。

        スピード調節用の可変抵抗も、接点を拭いておきます。

        巻き戻し駆動ギア。ベルトの方が良いと思うけど、欠けも無く大丈夫です。

     

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