ここは、町外れにあるアンパン工場。
工場からはいつものようにアンパンの香りが 漂ってきます。ここの工場の上質なアンパンは、町でも大人気。
みんなこぞってアンパンを買いにやってきます。工場を訪れる人はみんなこの香りでめまい、吐き気、意識混濁を起こしたり、 意味不明なことを喋ったり、不可解な行動を取ったりします。
そう、ここのパン工場では、アンパンはアンパンでもそっち系のアンパン(つまりシンナー)を製造していたのです。
それも大変上質の、高純度トルエン(※1)でした。
(註:トルエンはシンナー系有機製剤の中でも強まっている物。末期の人向け)* * *
工場長は、その名も「シャブおじさん」。
その業界でも知らない人はいないほどの 有名な売人です。その昔、シャブおじさんが若かったころは、シャブの市場で暗躍していたのですが、年老いた今は、こうしてアンパンをさばいて、老後をゆっくりと送っていました。
工場にはシャブおじさんのスケ、バタ子さんと飼い犬のチーズもいます。
チーズは、バタ子さんのバター犬ですが、いつも奉仕しつづけていたのでチーズ臭くなって しまい、今の名前がつきました。
(註:スケ、バター犬の意味が分からなくても、こちらとしては教えられない)そしてもう一人、忘れてならないのが、われらがヒーロー、“アンパンマソ”です!!
アンパンマソはどんな奴かというと、自称
「空を飛びながら、町をパトロールし、困っている子供たちがいたら助けてあげて、 おなかがすいていたら、自分のアンパンを分けてあげる、空前絶後、天下無敵の正義のヒーロー!」
だそうですが、実際には頭にビニール袋に入ったアンパンが乗っていると言う 随分困った風体をしながら、
「街中をふらふらほっつき歩いて、何か悩みを持つ子供を見つけ、その心の隙に付けこみ、頭のビニール袋から、アンパンを分け与え、薬物乱用の道に引きずり込む悪のヒーロー」
と言う、腐れ外道なのでした。
* * *
ある日、アンパンマソが空を飛びながら、(註:実際には空を飛んでいるのではなく、アンパンによって“トンでいる”だけである)いつものようにパトロール(獲物を探し)をしていると、路地裏に不良三人にカツアゲに遭い、ボコされている子供を 見つけました。
その途端、アンパンマソの目が「キュピーン(※2)」と、獲物を見つけたときの怪しい光を放ちました。
「チャンスだ(?) 助けなくては!!」
そう呟くと、おもむろにカツアゲ現場に向かうアンパンマソ。
あわれ、カツアゲを されていた少年の未来は既に決定してしまいました。
(つまり「助けられる」→「恩を売られる」→「薬物中毒者(と書いてジャンキー(※3))」という未来ですね)颯爽と仕事に赴く男、アンパンマソ。
彼の背中は煤けていたのでした。---続く
* * *
「おっすオラ悟空!
この間の3×3のコンパはひどかったぞ!
こっちのメンツは オラ、クリリン、ベジータだったけど、相手はなんとフリーザ、ザーボン(変身後)、 ドドリアの3人と来たから、さすがのオラたちも参っちまった。
しかもフリーザがお約束の 「ザーボンさん、ドドリアさん、ヤっておしまいなさい!」 を言ったもんだから、その後は阿鼻叫喚の地獄絵図だったぞ!次回ドラゴンボール(※4)
『みちのく湯けむり殺人事件。美人弁護士の全裸死体の謎、 突如襲い来る犯人の影、を家政婦は見た!!の巻』
絶対見てくれよな!!」
示性式C6H5CH3。芳香族炭化水素。
ベンゼンの水素原子1個をメチル基で 置換したもの。
無色で揮発性の液体。
「とれない」のぶっきらぼうな言い方。
(用例:UFOキャッチャーは、なかなかトルエン!)
繁華街において、国籍不明の人が片言の日本語で「サンゼンエン」とか言いながら 「リポビタン某」や「アリナミン某」とかを売ってくれたら、多分コレ。
「すごいよ!勝さん!!」に出て来るキャラ、「メソ」の目から発生される怪光線。
盲牌の時は、8筒(パーピン)よりも左右に隙間がなく、9策(チューソウ)よりも 凹凸が少ない感触なので、比較的分かりやすい。
ところで「すごいよ!勝さん!!」は「セクシーコマンドー」の外伝に位置しているが、「セクシーコマンドー」の本編ってあるのだろうか?
タイヤがパンクした際に、車を持ち上げる装置。
車乗りたるもの、コレとチェーンは必ずトランクに入れておかねばならない。
しかし、たまに点検しないと、この二つは融合して香港人になってしまう(ジャンキー・チェン)。
こうなると、事故ってフロントガラスを突き破ぶるシーンを、スタント無しでやるはめになってしまう。
さらに、車のBGMはポリスストーリーに限定されるという、おまけつき。
アニメ界に伝説を残した作品。
30分番組にも関わらず、前回までのあらすじが終わる頃にはもう10分経っている。
洗脳とも思えるほど、「いなば、ライトツナ」と「夏だ!プールだ!子供ロート!」のCMが延々と繰り返される。
悟空役の野沢の声でツナ缶がなわ跳びをしている光景が、今でも脳裏に焼き付いて離れない…。
→ 第二話
初出:1999/04/30
修正:2000/10/01