白線の内側

◆電車がまいります

「まもなく電車がまいります。白線の内側までお下がりください」つーのは、駅でよく聞くアナウンスですよね。
あのー、日頃から疑問に思ってたんですけど。このフレーズって、なんかこう…アレじゃないですか? いや、突然「アレじゃないですか?」っていわれても、アレだと思うんですけど。
つまり「白線の内側」っていうのは、一体どこなのかって事ですよ!

「なんだ、Masatonはこんな簡単な日本語も解らないのか!アホか!」とかそういう事じゃないからね。いくらなんでも言ってる意味くらいわかりますよ。僕だって轢かれるの嫌だから、このアナウンスが流れたら一歩下がって、白線の内側に立ちますよ。

でも今、僕が立っている所は果たして「白線の内側」なんでしょうか?だって、僕らから見た「白線の内側」の領域は、電車から見たら「白線の外側」なわけでしょ?
例えば、一番最初に書いたアナウンスを、「電車がまいります。危険ですから“白線の内側”には入らないでください」と言い換えたとしても僕らはきっと、何の違和感も無く一歩下がって、さっきまで“白線の内側”だと認識していた領域に立つわけじゃないですか。
外国に言って最初、「うわー!周り外人ばっかだよ!」と驚いてから、「あ、外人はオレの方か…」と気付くわけじゃないですか。

…そんなことを考えながら、今日も僕は南北線のホームに立つワケです。

コレニテドロン
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