10月1日
 アガサの調子が戻りません。何時もなら点滴をした後1日か2日で食欲が戻り、嘔吐もなくなるのですが今回は少なくなったとは言え、嘔吐が日に4〜5回とあります。食欲も戻らずやっと少し食べたドライフードも戻してしまいます。今日もう1度病院に行きました。最初の検温で体温計に付いた便を調べると鮮血反応が出ました。見た目では血液は認められず、この出血は腸ではなく胃か十二指腸からの物と思われます。内臓上部で出血しても便の中に血液が混じるそうです。
 嘔吐の為に胃が荒れて出血しているのか、好酸球の為の出血かは分かりません。先生と相談の結果、今日は胃壁を修復する為の注射と吐き気を止めるための注射をする事にしました。今までは吐き気をとめる為の注射はしていません。胃壁を修復する事により吐き気を止めようとしていたのですが、今回はそれが効きそうにも無いので腸のぜん動運動を促し、それによって吐き気を止めるそうです。ただこの注射はもし異物を飲み込んでいた場合は返って悪い結果を起こしてしまうそうです。
 今日の2本の注射によって改善が見られなければ、好酸球性胃炎の可能性が高くなり、ステロイドの投与となります。今日の状態を見て明日もう一度病院に行きます。状態が良くなった場合胃薬が出るそうです。
 この様にアガサの状態は余り良いものではありませんが、本猫は割合と元気です。ただ、体重は0.3キロ近く落ちてしまい現在4.26キロ。
10月2日
 昨日の注射が効いたのか今日は嘔吐がありません。ただ、余り食べません。最もこれには考えられる原因があるのです。昨日11時過ぎに帰ってきた主人と娘がおかずのアジの開きを食べていると、お魚大好きなアガサがダイニングテーブルに乗って来ました。食欲の無いアガサにこれなら食べるかもと2人でアジの開きを上げたのです。2人で上げたのですから結構な量です。それをぺろりと食べてしまったアガサ。我が家は食材を殆ど生協で購入しています。いくら塩分控えめとはいえ味は濃いはず。大好きなお魚を食べたアガサはドライフードや猫缶では物足りないようです。
 本当は塩分の高い物は良くないのですが、食欲が出てくれるようにとどうしても甘くなってしまいます。今日の昼間娘がドライや猫缶を目の前に出しても食べなかったアガサですが、夜私が帰宅するとドライを食べだしました。このまま食欲が回復すると良いのですが。
10月3日
 今朝一番で病院に行きました。アガサは相変わらず食餌の量が少ないです。病院で体重を計ると4.16キロ。また減ってしまいました。体温計に付いた便を調べるとやはり潜血反応が出てしまいました。体内の出血は収まっていないようです。先生の触診でお腹の中にガスが溜まっている事が分かりました。これは体内の出血による物と思われるそうです。
 この先の治療をどうするか、先生と相談しました。はっきりと病名が分からない場合は今の治療を継続するのですが、アガサの場合は病名がはっきりしているので現在の治療を続ける事により、新たな症状が隠れてしまう可能性がある事でステロイドの投与を進められました。私もステロイドの投与でアガサの通院の負担が軽減するのならば、その方が良いと判断しました。今日はとりあえず今までと同じ胃の修復をする為と、腸を動かす為の注射をして貰い、明日からステロイドの投与を始める事になります。
 こんな状態にもかかわらず相変わらずアガサは先生も「本当に病気なの?」と言うくらい元気です。ただ体重の減少等により動きは緩慢になっています。
10月4日
 今日も病院に行きました。昨日から少しづつ食欲が戻っていたのでもしかしたらと思っていましたが、体重が僅かですが増えていました。4.18キロです。たった20グラムですが少し上向きになってきたと思うと嬉しいです。ただこれも注射によって腸を動かしている為かも知れません。今日は初めてステロイド剤の注射をしました。今日の様子を見て明日また病院に行きその後は投薬となります。アガサは一生ステロイドを飲む事になりました。
10月5日
 今日も通院です。昨日と同じステロイド剤の注射と胃壁保護の注射です。体重は昨日よりも増え4.32キロ。やはりステロイドの効果が出ているようです。ただ、便の鮮血反応はまだ出ています。1週間分のステロイドと胃薬の錠剤を貰いました。ステロイドは二日に1回2錠、胃薬は一日2回1錠です。
 前回までは体重が増え、食欲が戻った事でホッとするのですが、今回はステロイド投与が始まった事で落ち込んでしまいます。確かにステロイドは投与の仕方を誤らなければ効果を発揮する薬ですし、ステロイドと言っても色々な種類があるのも知っています。先生からも長い仔だと10年以上服用している例もあるそうです。
 私が不安なのはポワロの前例があるからです。難治性口内炎と言う病気で全抜歯したポワロは、前にかかっていた獣医さんで最初からステロイドの注射を打っていました。最初は1回注射をするとすぐに元気になり、半年位効いていたのが2〜3ヶ月になり、1ヶ月になり最終的には二日続けて注射をしても効果の持続は1週間になってしまいました。そんな経験があるのでステロイドに関して拒絶反応が強いのです。
 アガサの場合治療法も分からない病気で、今の所ステロイド投与しか方法がありません。幸いにも今の病院の先生方とは信頼関係が出来ていますし、ちょっとした疑問にも答えてくださるので、病院を信頼しこれからの治療を続けていこうと思っています。
10月12日
  1週間ぶりの通院です。この1週間、アガサは元気でした。病気になってから元気と言っても何処か「アガサは病気なんだ」と思えるような感じがありましたが、薬を飲みだしてからの1週間は病気になる前のアガサに段々と戻っていくようでした。最初は楽だった薬を飲ませるのも日に日に大変になり、今では捕まえるのも大変になってきました。
 今日の体重、4.66キロ。1週間で0.3キロ以上増えています。先生からも「これ以上増えちゃダメだよ。」と言われました。体調がいいのでステロイドの量が減りました。「二日に1回1錠か三日に1回2錠かどちらにします?」と聞かれたので、「胃の薬は毎日飲まなければいけないんですよね?」と伺うと「そうですね」との事で、それならば二日に1回にする事にしました。今回は2週間分の薬を出していただいたので、何事もなければ次の通院は2週間後になります。
10月24日
 私が入院中の為、主人と娘が病院に連れて行きました。アガサは相変わらず元気!私が一時帰宅した時も元気で飛び回っていました。その姿は発病してから余り見た事がないくらい活発でした。病院での体重は4.7キロ。先生から「これ以上増えるとねぇ」と言われるまでになりました。今月初めの体重よりも0.6キロ近く増えています。今日の血液検査の結果によってはステロイドの量が減るかも知れません。
 私に代わってアガサのお薬は娘が飲ませてくれています。やっぱり飲ませるのは大変みたいです。

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