ジャノヒゲの薬効解説のページ
ジャノヒゲ
( リュウノヒゲ )
(OPHIOPOGONIS TUBER)
ユリ科
ジャノヒゲ

ジャノヒゲは北海道から九州、および中国大陸、朝鮮半島に分布する常緑の多年草 で、山地の樹陰や草原の半日陰の所に自生します。
ジャノヒゲ また、庭の下草として栽培されたり、石垣や堀の下地としても利用されます。
菓の長さが10〜20cmと短く、根茎から枝を這わせて繁殖します。
ジャノヒゲの名は、細い菓が左右に別れて出ている姿から付けられたと言われています。
初夏になると菓の間に花茎を出し、その上に総状花序があり、白色または淡い紫色の小さな花を下向きに咲かせます。
花が終わると球形で濃い青色の種子を付けます。
果皮が発達していないので種子が裸出しているのです。  薬用とする部位は塊根〔根のこぶ状部〕で生薬名は麦門冬(バクモンドウ)です。
中国薬典では麦冬を正名としています。
根の形が麦に似ていることから名付けられました。
効能は咳止め、滋養強壮、去疾、消炎などで、近年になり抗炎症作用や感染防御作用が科学的に証明されました。
漢方では神農本草経の上品に収載され、「麦門冬湯」など、咳が続き体力の消耗した風邪、気管支炎に有効な処方に配合されています。


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