カルシウム


生理作用
ご存知、言うまでもなく骨や歯の構成成分です。体内のミネラルの中で一番多く必要とまれます。
欠 乏 症
脱毛、湿疹、結膜炎、筋肉痛、感覚異常
多く含む食品
ナッツ類
くだもの
ビール酵母
牛のレバー
卵  黄

イライラとカルシウム

「イライラしてるけど、カルシウムが足りないの?」というようなことがいわれています。
確かにカルシウムは神経刺激の伝達に関与し、神経系に対してマグネシウム同様、抑制的に働くことが知られています。
したがって、”カルシウムが足りないと神経が興奮する”ということは正しいようにも思われます。
生体内のカルシウム濃度は、骨などの硬組織>血液>細胞内の順で低下し、細胞内のカルシウム濃度は血液のわずか1万分の1です。
血液中のカルシウム濃度は、ホルモンの働きによって極めて厳密にたもたれています。
カルシウムが不足すれば、小腸からの吸収を促進し、貯蔵部位である骨からカルシウムを溶出します。
過剰に存在すれば、骨へ沈着したり尿中へ排泄したりして血液中のカルシウム濃度を一定に保ちます。
したがって食品の消化吸収や絶食によって血液中のカルシウム濃度が若干変動したりしても、速やかに調整されてカルシウム欠乏のためにイライラするようなことは実際はあまりおこりません。
むしろ心配すべきは骨中カルシウム量の低下で、カルシウム欠乏状態が長期にわたれば、血液中のカルシウム濃度を維持するために骨のカルシウムが使われて将来の骨粗しょう症の原因となる危険のほうが重要といえます。

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