2003.6.20
ランチパン

                                                   島 健二さんより

府立六中の同期会がありました。
この六中の同期会は、幹事のお骨折りで10年以上続けて開催されていますが、この5年ほどは場所は新宿の中村屋に固定されております。
六中と中村屋とのご縁は深く、私達の在学中には校内の売店で中村屋のパンが売られていました。私達は通常はお弁当を持っていっていましたが、時折は、親の都合または本人の希望で、昼食に中村屋のパンを食べるのが楽しみでした。値段はジャムパン6銭、ランチパン8銭、ブドウパン10銭でしたが、一番人気があったのがランチパンだったように記憶しています。
数年前、幹事さんがこのランチパンの話を中村屋さんにしたところ、シェフがわざわざ古いレシピを探し出し、試食会を開いて研究、幾らか改良を加えて新しいレシピが出来ました。平素は商品化されてはいませんが、私共の会合等で要望があれば作って下さることになったのです。
私達にとってとても懐かしい味の「ランチパン」は、コッペパンの内部に特製のコロッケを入れて焼き上げたもので、一見普通のコッペパンですが、中には隅々までおいしいコロッケが詰まっているのです。
会合が終わって帰宅する時に、おみやげとして「ランチパン」が手渡されました。「今日中にお召し上がり下さい」のコメント付きでしたが、フルコースの昼食を食べたこともあり、かなり大振りな「ランチパン」2個を一人で平らげるルームがないので、因縁浅からぬ増田さんに1個お福分けして食べていただきました。「ランチパン」の由来を増田さんに説明しましたが、増田さんも「とても美味しい。戦時中によくこんなものがありましたね」と褒めてくださいました。
懐かしい「ランチパン」のお話です。              目次へ



                                                                                                                 詳細編へリンク