不覚にも、それでも欲しいと思ってしまった。



最  強  に  な  る  た  め  の  共  催



驕りがあった、その気になってた。
1年でレギュラーで、そんなの当たり前だって空気も、周りから注目されるのも、
柱になれって言われて、もうなってるじゃんて、思うことも。

でもそれだけだった。
それ以外には何もない。


「だって関係ないじゃない」


思い知った。
瑣末な存在。


「君になんか、関係ないじゃない」


躊躇うことなく返される踵。
端にも映されることもない眼下。
掴むことの許されない細い肩。


「代わりになれるなんて、思いやしてないよね?」


余韻の残る凛とした音。
眼鏡の長身の影は残像。


「思い上がるな、何も知らない癖に」


瑣末主義にでもなれと祈ること。
みじめになりたくない自分。


「君になんかで間に合わす気も、更々ない」


矛盾が一番嫌いです。







イイワケ
手塚のいなくなった青学で、少しいい気になった王子の話。 ウチの王子様は不二にぞっこんです。
04.09.08