not only...but (also)...




良く分からないけど、あの子はいつも目立っている。背が高くて、ハデな色した髪の、目つきの悪い男の子。目が追う衝動に気付いたのは、対峙してから。


「見てんじゃねーよ」


そう言って睨まれてから漸く気付いた。そういや俺、いつも君のこと見てる。


「何度も見てんなよ」


君は、気付いていたんだ。俺ですら気にも留めていなかったことを。君、俺のこと覚えてたんだ?そりゃあいい、そう思った。


***


「亜久津、後で指導室来い!」


教師の怒鳴り声から、君の名前を知った。それから耳を澄ましてみると、君の素行は容易に知れた。イメージを通りでちょっと楽しい。

俺はというと、相変わらず君を見ている。癖だ。その細っこい後姿とか、横顔とか、大股な歩調とか、そういうものを見ていた。正面からは、もう見れなくて。


**  *


「亜久津」
「ンだよ」
「亜久津」
「ンだって」
「好きだよ」


「すきだよ」



どこかへ行ってしまいそうな、君が好きだよ。後悔するほど、君が好きだよ。追いかけないけど、君が好きだよ。


「亜久津…俺、どうしようか」


素肌をくれるようになった亜久津は、天井を見ながら煙を吐いていた。



ねえ、一目惚れって信じますか。







イイワケ
うわあ凄い!10分で全て出来ちゃったよこの文!すげ!
えと、私は千石→亜久津が好きですよって話(笑)ちょいへたれですな、この千石は。でもいいのです。たまにはヘタレ攻も。
内容的には、一目惚れしたってことにして、自分の亜久津ラブ加減を自分に言い訳しているお話です。亜久津にぞっこんキヨに萌え(ほんとか?)
03.12.23