伝えたのに伝わらない

そんな現象が続く日々

フラストレーション、アピタイト、ペイシェンス

逃れる日はきっとこない



「好きだってば」

「うん」

「聞いてる?」

「聞いてるよ、でも」

「手塚が好きだって言いたいの?」

「うん」

「何でそんなに不二は」


―――憚ることをしないの?


「もういい?休憩終るよ、戻ろ」


不二はにこやかに、そして淡々と言い終えるとオレの背をポンと叩いた。その挙動に、意味なんか読もうと思っちゃダメなんだろうけど、何とか繋ぎとめたくて、どんな些細なことでも見詰めていたいオレがいた。


―――オレは何処に行っちゃうと思う?


「何か言った?」
「ンーン、何でもなーい」


やたら高い日差しが、多分オレを嘲笑ってる。




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