イ ナ ク ナ ル
分らない、知らない、あんまり考えたくない
ここから逃げ出したい
だから僕は笑ってる
なんておぞましい悪循環
* * * * * * * *
「不二、掃除なのか」
抑揚のないトーンと、寡黙であるはずの彼の声。別にそんなものいらないのに。どうしてなんだろう、彼がボクにだけに与えるコレは。
「教室の前で待ってる」
返事なんか聞かずに立ち去ってしまう長身の人影。何なんだろ。いい加減にして欲しい、本当に。
「終ったのか」
「うん」
「帰るか」
「うん」
部活がない日の僕らの日常。帰路を歩む、3年目の秋。何も変わらない日常なのに。なのに。変わっているものが、確かにある。
それは、僕の底に眠る不確かな気持ち――
「僕はどうすればいいのかな」
「何がだ」
「うん、僕もよく分からないんだけどね」
狂おしいほど望んでいるのに、あまりにも不安要素が多すぎて。僕は逃げるか、目を瞑るしかないような気になっている。
「どうすればいいんだろうね」
無意識に睨み付ける鋭い眼光の前に、そう言うしかなかった。繰り返す以外の術を僕は知らない。
「自分で考えろ」
君らしい一言が返ってくると、何だか酷く安堵感。でも何が解決したって訳でもないから、状況は何ら変わっていない訳で。アンヴィバレンスが駆け巡る。抑制と促進が紛れてる。欲しいけどいらない、でも――嗚呼、どうしようもない、だから――
「あはは、相変わらず厳しいなぁ」
笑うしかないんだよね。
イイワケ
手塚←不二病です。というか、一方的片思い病です(笑)
不二さんの、手塚を好きになっちゃいそうなんだけど、それは絶対報われないって知ってるから、どうしようもないんだよー!くそォ、好きになってたまるもんか!ってゆうお話でした。手塚を好きになる前の自分が消えていってしまうーみたいな・・・チャンチャン。
01.11.22
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