光 り



最高気温が16度と予想された冬の、
陽が高らかに俺らの頭に立った時、

不二が空に手を翳して、
光を全身で感じて、悦んでいた。
そんな顔をしてた。

そこにあるコートも、
転がるボールも、
熱のこもった呼吸も、
躍動している者も、

空間すべてお構いなしにして、
不二はそこで輝いていた。

輝いて、輝いて、輝いて、
ほんとにきらきら光ってる。

眩しい、なんだろ、
ただそこに不二が光に包まれてるだけなのに。
奇跡、奇跡だ。
陳腐かな、そんなことない、しっくりくる、
本当に、奇跡みたいだ。

不二がそこで光ってる、
それだけあれば、世界がなくなったって、
そこに意味はあるんじゃない、とか。

そう思ったら鼻の頭がツンとして、
目がチクっとして、涙が出た。

光ってる君、
瞼を閉じたってぶれることのない衝撃。

ああそうか、
俺ってこんなに君が好きなんだ。






イイワケ
2年振りに菊不二です!
わー!菊→不二はやっぱりいいなあと久しぶりに思った!(笑)
菊さんはこうやって不二を好きな理由を自覚しちゃったりして、 そんでずーーーっと不二のこと好きでい続けるしかなくなっちゃったして、 報われないから悲しいんだけど、それでも向き合っていく切ない菊さん。 て、よくないですか?
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