理 由 を 探 す と 結 構 滑 稽 っ て こ と






まあ安直に言えば、似た者同士なんだと思った。


取り合えず不器用で、欲しいモンなんか別になくて、でも稀に欲しいと思ったりもして、でも求め方とか知らなくて、協調とかそんなのバカみたいでウザくて、でも執着心なんかこれっぽちもなくて、闇雲で、ただ不満ばかり高ぶって、色んなモンが燻って―――俺が思ってるこの気持ちってヤツは、要するに同族嫌悪ってヤツでしかないわけで、だけどやっぱり気になってて、誰にいい訳してるわけでもないけど、弁解めいた答えを探してしまう。


共通点を集めて、安堵のため息を吐く?そうゆー訳でもないけど。なんつーか仲間意識?コレも違うと思うけど、おんなじようなヤツって、今までお目に掛かったことないから、俄に動揺してんのかも。


傷を舐め合うのは、その場しのぎの応急処置みたいなモンだって知ってるし、虚しさが膨れ上がる一方なんだろうけど、良く分からんけど、そうしたかったのかもしれない、なんて思ってしまったり。考えるのもメンドクサイから放棄することにする。


とか言って、捨てられもせず――――果てし無し。


倦怠感に則って、哲学めいたり自問自答したりするのもナイス、なんて。




-------------------




「亜久津―――無視すんなよ亜久津―――オーイ」


無表情なのに仏頂面の目は虚ろで、俺なんか絶対入ってなくて、すんごい遠くを見てるようで、見てないようで、苛々してそうで、でも落ち着いてるようにも見えて。


「亜久津ぅ、無視してると反撃するぞー?いいのー?」


教室の狭さが無限に見えた。












何か訳もなく、
セップンしてしまった。












「ゥわイて!」


当然のように殴られた。動体視力ウンヌンは無関係な至近にいたから、本気で食らった。頬、というか歯も痛いし、血の味するし、ああでも歯は折れてない。それにしてもしかし、ほっぺが痛くて熱くて、ジンジンジンジンて音がやばいほどしてかなり耳障りで気になる。だけどそれ以上の気になるモノ。


「てめェ、殺されたいのか?」


すんげー強面の亜久津は、床に倒れて多分赤くなったほっぺを押さえてる俺を見下した。


「別に殺されたいとは思わないよ、別にマゾってわけじゃないし」

「訳分かんねえヤツだなテメエ」


俺も分かってないのにオマエに分かるかっつーのね。


「うーん、てゆーかさあ別に舌入れてレーってしたわけでもないんだからさあ、殴るほど怒んなくなっていーじゃんよ、イチチ、傷付くなあ。あ、もしかして初キスってヤツだった?だったらゴメンね?」

「本気で殺されたいか?」


亜久津はそう言うと、ポキポキ小気味いい音たてて、指を鳴らした。本気で殴る時の癖みたいなモン。さすがにコレ食らっちゃうと、最低1週間見れない顔になっちゃうんだよな。そりゃちょっとさすがに痛いね。喋るだけでも涙出るほど痛いしね。


「ゴメンてば、ほら俺ってO型だから、ね?」


説得力ありそでなさそなことを適当に言ってみた。自分で言ってて何言ってんの?って突っ込みたくなる。


「メンゴ」


だけどコイツは納得したっぽく、バカか、と吐き捨てて、上履きの音を薄暗い教室に響かせながら、廊下に消えてった。












痛みの残る唇に、薄い煙草が香る。
ツンと鼻と傷に沁みた。












14年とちょい生きてきたけど、こんなの知らない。何て呼ぶのかも知らない。そんな曇りかかった昼下がり。


自問自答の日は続く。










イイワケ
ユキさんからの16000(?)リク、ゴクアクでございーい。ほんとはちゃんとサーフして、世のゴクアクを探ろうと思ったんだけど、余りの眠さに堪えられずこの有り様。ドカーン。ユキさん、始めに言った通り「書くけど変なのになるよ」の言葉通りになったよ☆や、本気でゴメンね、いやマジで。
ウーンと、ちなみコレ、初恋千石クン☆って感じDEATHかー?(by太一)ゴクアクネタがいっぱい浮かんできてビックリさあ。
02.04.09