本当は、泣いてるところが見たいんだ。
 どんなふうに泣くのか、見たいんだ。


              「総司、死ぬな


 僕が死んだら、涙を流してくれますか。
 今までで一番辛い記憶になりますか。


              「総司、死ぬな


 僕は最早、そんなことしか考えていません。
 あなたの幸せを願う余裕はありあせん。


              「総司、死ぬな


 あなたの必死に僕を呼ぶ声、形相、
 本当に愛しくて、愛しくて、
 僕が事切れたなら、僕に一顆、零してね。
 瞼の裏に、それを描いて、僕は行くよ。



              「総司、死ぬな」


 ありがとう、土方さん。