「乾は僕をいつまでも好きにならないね」
「嫌っているのはおまえだろう」
交わし方が、クってくる。
そういう仕方、君が君である所以だと思う。
手を伸ばせば触れられて、その質感も手に入るけれど、
でも絶対に舐めることができない、そういう距離。
触れられることに、意味なんかなんもない。
だからその顔が僕に笑んだって、意味も感じれない。
「好きだって素直に言えば、許してあげるよ」
「考えておく」
僕は君の眼鏡が、結構気にいっている。
05.02.23