「殺してよ」
「もういっそのこと、殺してよ」
「君がそうしてくれた方が僕は」
「僕にはいいと思う」
「なにを言ってるんだ」
「僕も分からない」
「俺に殺してほしいのか」
「うん」
一目散に、僕の大好きな両の手が、
首にひやりとするものを感じたかと思うと、
息ができなくなって、
「思いつきで言っていいことと悪いことがある」
僕の大好きな両の手の甲の、爪跡から湧き出る血が、息が吸えて、気管支が喜んだり苦しかった名残でひゅーひゅー言って、
何事もなかったように、床ばいになる僕をいつもみたいに見下ろしてる、
僕って、君にとってどのくらいなんだろう、
勝手に流れる涙は、荒い呼吸のせいにしたかった。
04.12.27