水冷マグネトロン5J29
マグネトロン5J29は通常のレーダー用マグネトロンに比べると特異な形状をしている。
外部磁石を用いる構造で、空洞共振器も外付けであるので、2分割された陽極とフィラメントだけから構成された単純な構造であり、小型のサイクロトロンを連想させる。
陽極の引き出しは中空の銅管であり、この中を冷却水を循環させる水冷式であることも、多くが強制通風または強制空冷である通常のマグネトロンと異なっている。
これは、このマグネトロンの用途がレーダーの妨害装置であることに由来している。このために用途に合わせた外部空洞共振器により広い範囲での周波数に合わせることを可能としている。またこの用途には連続波の出力が要求されることから水冷により連続出力に耐えるようにしている。
この5J29の用途の一つとしては150Wクラスのレーダー妨害装置がある。