牢の、片隅と、意味のない、毎日。
外を通り過ぎる、感情の無い兵隊達。
いつからそうかなんてもう忘れちゃったよ。

ねぇ、君は、

こんな姿の僕を見たらどんなことを思う?
赤の他人の振りをして僕のコト無視する?
少しでも哀れんで手を差し伸べてくれる?

君のコト、好き? 好き。
“好き”って罪? 罪。



バササ、と音がしたかと思うと、
鉄格子の向こうを一筋の光が飛んでった。
柔らかい羽根を 牢に残して。

ねぇ、君は、

僕に会いに来てくれたの?
真っ白な光になって、
僕に会いに来てくれたの?

羽根は僕を、避ける? 避ける。
羽根に触れたかった? 触れたかった。



遠ざかるその光を見上げながら、
僕は伸ばそうとした手を慌ててひっこめた。
牢に残された羽根さえも触れずにいた。




死への“十三段”を登る日が、
刻々と迫っていたある日のこと。
←モドル?